時給で働いていたとき、タイムカードは生きた証だった。

あれははるか昔のこと。時給で働いていたとき、勤務先のタイムカードには自分が命を燃やした証が記録されていた。 あぁ、今月俺はこれだけ働いた。カードに打刻された数字を見ながら、即座に報酬を計算してしまう。一瞬嬉しくなるが、その次の瞬間に悲しくなる。もう、元には戻ることのない時間を切り捨てて、なんとか生を繋いでいるのだから。 タイムカードを眺めると、本当に悲しくなった。特に、過去のタイムカードを眺めることほど、悲しいことはなかった。すでに、そこに記録された分の報酬は受け取っている。だから、今そのカードが示す数字は、「燃えカス」になった積み重なった自分の命だった。   労働が、蓄積されてその後も長期的に稼いでくれたなら・・・・・・。 どれほどいいことだろうか。   あのとき思ったことは、あのとき辛酸を舐めた記憶は、まさか数年後に自分の働き方に大きな影響を与えるとは、当時は思いも

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