独身女性列伝(2)「一応言うけどさ、私だってモテない訳じゃなくて、慶應ボーイとかと遊んでたこととかもあるんだから」
彼女とは、東京で出会った。
29歳。教育関係の仕事をしている。
出身は長野県。
少し仲良くなると、彼女は、神妙な面持ちをして相談してきた。
もうさ、はっきり言ってもらって構わないんだけど、もう私は結婚諦めているし、一生独身だと思ってるんだよね。もう29歳だし。どう思う?
言葉に詰まった。
年齢だけで言えばアウトだ。
しかし俺はまだ、彼女のパーソナリティをよく知らない。
まだ下手なことは言うべきでない。
上手にかわしながら、彼女との会話を続けていった。彼女はこんなことを言った
なんかさ、インターネットの独身ブログとか、サイトとか、Twitterの情報とかに洗脳されちゃってさ、もうこの年齢で結婚とか無理だろうなって、思い始めてるの、やばいよね?洗脳されてるよね?
いや、洗脳じゃねぇ
しかも、俺がその類の発信者の一人です
そう心の中で唱えた
大事なことは、
彼女がどうしてこの年齢まで売れ残ったかだ。
これまで出会ってきた女性たちは、総じて、最初だけはいい顔をする。しかし、だんだんその本性を表してくる。25歳過ぎて独身、彼氏がいない女には大体何かある。そういう確信めいたことを思い始めていた頃だった。
一応さぁ、言わしてもらうけどさぁ、私だって慶應ボーイのハイスペックとかからモテてた時期もあったんだから
キタキタ。
油断して、墓穴を掘ってきたな。
ふとした拍子から、彼女の過去の恋愛話が出てきた。待ってました。そういう情報が欲しいんだよ。
聞くと、この女は完全に勘違いをしていた。聞く限り、どっからどう見ても穴モテだ。遊ばれていただけだ。
一回さぁ〜、ハイスペの男を見ちゃうと、もう普通の男では満足できなくて・・・・
それだよそれ。
やっぱり「何か」あった。
大した大学を出ているわけでもない、長野出身の君が、東京で教育関係の仕事を身につけて東京で生活の基盤を持っていることは素晴らしいことだ。しかし、この女性は明らかに、東京という街で、膣モテバブルの過去の栄華によって「金銭感覚」ならぬ「マッチング感覚」がバグっていた。
29歳という最後の節目の歳を自分に言い聞かせるようにしながら。それでいて諦めがつかないような、まだ捨て切れないプライドが見え隠れしていた。
私はそっと、
「全てのLINEスタンプが購入済みで送れないアレ」
の設定をし、彼女の元から去った。
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。