全体像 行政法は、行政がどの根拠で何をできるか、その活動をどの手続で統制し、私人や地方公共団体がどのように救済を求められるかを扱う。本編は対象206 IDを、基本原則、裁判上の救済、国家賠償、公物・施設、情報、職員、金銭的な行政作用、国地方関係に分けて収録した。一般的な制度概念と、情報公開法や地方自治法等が定める具体的な要件・期間を結び付けて説明する。 2-1. 行政法の基本構造 行政は公共目的を実現するが、その目的があるだけで私人の権利を自由に制限できるわけではない。法律による権限の根拠と限界、平等・比例・信頼保護等の原則が行為を統制する。他方で行政には、規制、給付、契約、公物管理など性質の異なる活動がある。どの権限をどの形式で使ったかによって、必要な根拠や手続、裁判上の救済方法が変わる。 参照:A_ACL, A_LOCAL [AD-002] 行政法の法源 憲法、法律、命令、条例、条約、判例法理及び一般原則の効力関係を踏まえて行政活動を規律する法源を特定する。 行政の行為が不当だというだけでなく、どの法規範に反するかを示す必要がある。内部通達は原則として国民を直接拘束する法規ではなく、法規命令・条例と区別する。 [AD-013] 権限の代理 権限の代理では権限の帰属は本人たる行政庁に残り、代理機関が本人名義で権限を行使する。 権限そのものを他機関へ移す委任と異なり、処分は本人の権限として行われる。権限帰属、名義、責任の主体を分けると区別できる。 [AD-017] 公法関係への私法規定の適用 公法関係にも制度趣旨と矛盾しない限り民法の信義則・時効等を適用又は類推適用できるが、必要な公法上の修正を施す。 例えば金銭債権の時効では会計法等の特則が先に働く。私人同士の対等な契約を前提にした規定を、行政権の行使へ無修正に当てはめない。 [AD-020] 行政法上の信義則 行政主体も信義誠実の原則に拘束されるが、法令による行政と公益を害する適用は許されない。 行政の確約等を信頼して行動した私人の利益を保護する余地はある。ただし法に反する給付を当然に強制する原理ではなく、信頼形成への行政の関与、私人の帰責性、公益との調整が必要になる。 2-2. 行政訴訟・仮の救済 行政活動の違法を争う方法は、既にされた処分の取消しだけではない。処分が無効であることの確認、申請への不作為の違法確認、必要な処分をさせる義務付け、将来の違法処分を止める差止めがある。どの結果を得たいかに応じて訴訟類型が分かれ、原告適格・期間・補充性等の要件も異なる。本案判決まで待つと救済が間に合わない場合には、執行停止や仮の義務付け・差止めが問題となる。 参照:A_ACL [AD-196] 行政事件訴訟の四類型 行政事件訴訟法は行政事件訴訟を抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟及び機関訴訟に分類する。 抗告訴訟は公権力の行使を争い、当事者訴訟は公法上の権利義務等を争う。民衆訴訟・機関訴訟は法律の適正な執行や機関間の権限争いという客観訴訟で、法律の特別な根拠を要する。 [AD-199] 民衆訴訟の定義 民衆訴訟は自己の法律上の利益にかかわらない資格で国又は公共団体の機関の法規適合性を争う訴訟である。 住民訴訟や選挙訴訟が例となる。自分が不利益を受けたからではなく、住民・選挙人等の法定資格で適法性を確保するため、誰でも一般的に国の違法を訴えられる制度ではない。 [AD-201] 行政事件訴訟と民事訴訟法 行政事件訴訟法に定めがない事項には民事訴訟の例が適用される。 行政訴訟も裁判手続なので民訴の共通ルールを基礎にするが、処分性、原告適格、出訴期間、執行停止等は行政事件訴訟法の特則が優先する。 [AD-281] 仮の義務付けの緊急性 仮の義務付けには償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があることを要する。 本案判決まで待つと後から救えない損害を防ぐ制度である。本案の義務付け訴訟が係属し、本案について理由があるとみえることも必要で、単なる経済的不便だけでは足りない。 [AD-282] 仮の差止めの本案係属 仮の差止めは差止訴訟が提起されていることを要する。 本案なしに仮の差止めだけを独立して求められない。これから行われる処分を仮に止める制度であり、既にされた処分の執行停止と区別する。 [AD-283] 仮の差止めの緊急性 仮の差止めには償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があることを要する。 本案の差止めの『重大な損害』に加え、仮救済では『償うことのできない損害』と緊急性が問われる。本案について理由があるとみえることも必要となる。 [AD-284] 公共の福祉による仮救済制限 仮の義務付け又は仮の差止めが公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは決定できない。 個人の緊急救済だけでなく、仮の命令が社会全体へ与える重大な影響を調整する。行政が抽象的に公益を唱えるだけで足りず、具体的な影響が問題となる。 [AD-285] 形式的当事者訴訟 形式的当事者訴訟は処分又は裁決に関する法律関係の確認・形成について法令が関係当事者間で争わせる訴訟である。 土地収用の損失補償額を起業者と土地所有者の間で争う訴えが典型である。行政の決定をめぐる争いでも、法律が行政庁ではなく実質的な利害当事者を相手方と定める。 [AD-286] 実質的当事者訴訟 実質的当事者訴訟は公法上の法律関係について当事者間の権利義務を争う訴訟である。 公務員としての地位確認や公法上の給付請求等が典型となる。処分の取消しを求めるのでなく、公法上の関係そのものを確認・実現する点が核心である。 [AD-287] 公法上の確認訴訟の確認の利益 公法上の法律関係の確認訴訟にも確認対象の適切性、紛争解決の実効性及び即時確定の必要性から確認の利益を要する。 抽象的に『この法律は違憲だ』と確認するのではなく、具体的な地位・義務を対象に争いを解決できることが必要になる。将来の不利益も、現時点で確定する実益があるかを問う。 [AD-288] 仮処分の排除 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為について民事保全法上の仮処分をすることはできない。 公権力の作用には執行停止、仮の義務付け・仮の差止め等の専用制度を用いる。国が相手でも純粋な私法契約の争いまで仮処分が一律禁止されるわけではない。 [EXT-AD-001] 執行停止等に対する内閣総理大臣の異議 内閣総理大臣は、執行停止の申立てがあった場合又は執行停止決定があった場合、理由を付して裁判所に異議を述べることができる。理由には、処分の効力を維持し、処分を執行し、又は手続を続行しなければ公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがある事情を示す。異議があると裁判所は執行停止をすることができず、既にした決定を取り消さなければならない。異議はやむを得ない場合に限られ、次の常会への報告を要する。異議制度は仮の義務付け・仮の差止めにも準用される。異議制度と裁判権の関係は憲法上の検討対象として区別する。 行政の長の異議が裁判所の仮救済を妨げるため、司法権との緊張関係がある。しかし答案では、現行条文上の効果と、その制度に関する違憲論・学説上の批判を区別して記述する。 [EXT-AD-002] 争点訴訟と行政事件訴訟法45条 争点訴訟は、私法上の法律関係に関する訴訟で、処分又は裁決の存否又は効力の有無が争われる場合をいう。訴訟の性質は民事訴訟であり、行政事件訴訟法45条により行政庁の訴訟参加や当該争点についての職権証拠調べ等の規定が適用される。公法上の当事者訴訟や処分取消訴訟と区別する。 例えば私法上の所有権確認で前提となる収用処分の無効を争う場合がある。取消し得るにとどまる処分を取消訴訟なしに無視してよい制度ではなく、公定力と無効の区別が重要となる。 2-3. 国家賠償・営造物 国家賠償は違法な行政作用等で生じた損害を金銭で回復する制度である。公務員の公権力行使についての1条責任では故意過失と職務上の違法が、道路等の公の営造物についての2条責任では設置・管理の瑕疵が中心となる。取消訴訟は処分の効力を除く制度であり、国家賠償は損害を埋める制度なので、一方の成立が常に他方の成立を意味するわけではない。 参照:A_STATECOMP, A_CIV [AD-309] 公の営造物の意義 国家賠償法二条の公の営造物は公の目的に供される有体物をいう。 道路・橋・河川・学校設備等が典型で、公の所有に限らず公的管理下の物も含み得る。公務員の違法行為を問題にする1条と、物の安全性を問題にする2条を分ける。 [AD-310] 設置又は管理の瑕疵 営造物が通常有すべき安全性を欠くとき設置又は管理の瑕疵が認められる。 瑕疵とは安全性の欠如であり、設計上の欠陥だけでなく維持管理上の危険も含む。事故が起きたという結果だけで、必ず瑕疵が推定されるわけではない。 [AD-311] 瑕疵判断の考慮要素 通常有すべき安全性は営造物の構造、用法、場所的環境、利用状況等を総合して具体的個別的に判断する。 子どもが利用する遊具と専門家用設備では期待される安全水準が異なる。通常の利用だけでなく合理的に予想される利用状況を踏まえ、個別に安全性を評価する。 [AD-312] 営造物責任の無過失性 国家賠償法二条責任は設置・管理者の故意又は過失を独立要件としない。 被害者は担当職員の具体的な不注意を特定する必要がない。他方、無過失責任であっても瑕疵、損害、因果関係は必要であり、あらゆる事故の補償制度ではない。 [AD-313] 道路管理と予算制約 道路が通常有すべき安全性を欠く場合に予算不足だけで管理瑕疵を否定することはできない。 危険な落石を放置した道路などについて、財政事情だけで利用者へ危険を全面転嫁できない。河川の段階的整備に関する予算制約の判断と機械的に同じにしない。 [AD-314] 河川管理瑕疵の判断 河川管理の瑕疵は過渡的安全性、財政・技術・社会的制約及び同種河川の管理水準等を踏まえ特段の不合理があるかで判断する。 未改修河川では長期的な改修計画と制約を踏まえる一方、改修済み部分では既に確保した安全性等が重要となる。道路と河川、未改修と改修済みを分けて基準を選ぶ。 [AD-315] 第三者行為と管理瑕疵 第三者の行為で危険が生じても管理者がその危険を予見し防止できたのに措置を怠れば管理瑕疵が認められ得る。 落下物が生じた直後で発見・除去が客観的に不可能だった場合と、長く放置した場合は違う。危険発生の原因が第三者だからといって、管理責任が常に消えるわけではない。 [AD-316] 不可抗力による事故 通常要求される安全性を備えた営造物について不可抗力のみで事故が生じた場合は設置・管理の瑕疵を欠く。 予測・対処可能性を超える災害が原因でも、通常備えるべき設備が不足していれば別の評価となる。『自然災害だった』というラベルだけで不可抗力と判断しない。 [AD-317] 営造物損害の因果関係 国家賠償法二条責任には設置又は管理の瑕疵と損害との相当因果関係を要する。 道路の欠陥が存在しても、事故がそれと無関係な原因だけで生じたなら責任はない。被害者側の過失は、因果関係と区別して過失相殺等で評価する。 [AD-318] 営造物責任の求償 国又は公共団体が賠償した場合に他に損害原因について責任を負う者がいればその者へ求償できる。 工事業者の施工不良など他者にも原因がある場合、被害者へ賠償した後に内部負担を調整する。被害者に最初からその業者だけを訴えさせる趣旨ではない。 2-4. 公物・公の施設 道路・河川・庁舎・公園等は公共目的のために用いられるが、その利用・管理は一律ではない。一般公衆が通常の目的に沿って使う自由使用と、特別の場所を継続的・独占的に使う占用等を区別する。公共目的に供された財産を行政財産として保護する一方、住民利用のために設ける公の施設には平等な利用機会の保障がある。指定管理者へ管理させても、施設を設置した地方公共団体の監督と法的責任が当然に消えるわけではない。 参照:A_LOCAL, A_PUBLICASSET, A_ROAD, A_RIVER, A_STATECOMP [AD-373] 公物の成立要件 人工公物は原則として行政主体が管理権原を取得し、公用開始によって公の目的へ供されると成立する。 道路等を公の目的へ提供すると、通常の私有物と違う利用・処分規律が働く。行政主体の所有であることと、公物として供用されていることは一致しない場合がある。 [AD-374] 公用開始の方式 公用開始は法令所定の告示その他の明示行為によるほか、法が方式を定めない場合には黙示の意思と現実の供用から認められ得る。 道路法等が公示手続を求める場合はその方式に従う。方式がない場合でも、単なる行政の内心ではなく、実際の供用等から公用開始を認定する。 [AD-375] 自然公物の成立 河川など自然公物の公物性は自然的状態だけで一律に決まらず、個別法上の指定又は公的管理の開始を確認する。 自然に水が流れていることと河川法の管理対象になっていることは別である。自然的性質、指定、個別法の適用範囲を区別する。 [AD-376] 公物の所有権と管理権 公物管理権は公の目的を実現する公法上の権能であり、私法上の所有権とは根拠と内容を異にする。 私人所有地に道路管理権が及ぶ場合もあり、公の所有物がすべて公物でもない。所有権による処分と、公法上の管理処分では争訟方法も変わる。 [AD-377] 公用廃止 公物を通常の財産へ戻すには原則として管理者による明示又は黙示の公用廃止の意思と客観的な供用終了を要する。 公共用財産を自由に売却・時効取得できる財産に戻す境界となる。単なる利用頻度低下よりも、公的用途を終える意思と実態が重要になる。 [AD-378] 非使用と公物消滅 公物が一時的に使用されていないだけでは直ちに公用廃止又は公物性の消滅とはならない。 工事中・災害後の休止など、将来再び使う予定のある施設は公物のままであり得る。長く使っていないという一事だけで取得時効を認めない。 [AD-379] 形態喪失による公物消滅 公物が滅失して公の目的に供し得る物としての形態を完全に失った場合は、公用廃止を待たず公物性が消滅し得る。 物理的に完全に失われて公の用途へ供し得ない場合と、補修可能な一時的な破損を区別する。形態喪失の程度は公物の種類と目的に応じて判断する。 [AD-380] 一般使用 一般使用は公物本来の目的に従い一般公衆が自由に利用する形態であり、原則として個別の許可を要しない。 道路の通行、公園の通常利用などが典型である。無料・無許可が基本でも、すべての場所・時間・態様の利用が無制限に保障されるわけではない。 [AD-381] 一般使用の平等 公物の一般使用は法令上の合理的制限がない限り、利用者を不合理に差別せず平等に認めなければならない。 公のために開かれた物を、合理的根拠なく特定人だけ排除することは許されない。安全確保や容量制限等の区別には合理性があり得る。 [AD-382] 一般使用の制限 公物の安全又は本来目的を守るための一般使用制限も、法的根拠に基づき必要かつ合理的な範囲で行わなければならない。 工事による通行規制や危険区域への立入り制限が例である。目的、危険の具体性、範囲、期間が必要以上に広くないかを検討する。 [AD-383] 許可使用 公物の許可使用は一般的に禁止された利用を個別に解除するものであり、許可条件と使用範囲は根拠法令に従う。 交通の危険を防ぐため一律禁止した道路上の特定行為を、条件付きで認める構造が典型となる。公物の一部を独占する新たな権利の設定とは分ける。 [AD-384] 特許使用 公物の特許使用は特定人に排他的又は継続的な特別使用権を設定する形成的行政行為である。 水利使用や道路占用等が例で、一般公衆にはない特別の利用地位を与える。『特許』はここでは知的財産の特許と別の行政法上の分類である。 [AD-385] 特別使用の法的性質 名称が許可でも公物の一部を排他的・継続的に使用する地位を設定する制度では、実質上の特許使用として扱われ得る。 法律上の名称だけで行政行為の性質を決めず、利用者へどの地位が付与されるかを見る。試験では名目より法的効果を根拠に分類する。 [AD-386] 道路占用の許可 道路に工作物等を設け継続して使用する占用は一般使用と異なり、道路管理者の許可を受けなければならない。 電柱・水道管等を継続設置することは道路の通行と異なる。道路管理者の占用許可と、警察署長の道路使用許可が別途必要となる場合もある。 [AD-387] 道路占用許可の判断 道路占用許可は占用物件・場所・構造等の法定基準と道路管理上の支障を踏まえて判断される。 道路の通行・安全を損なわず特別利用を認められるかを審査する。許可する権限があるというだけで、法定基準を無視した自由な判断が許されるわけではない。 [AD-388] 道路占用料 道路管理者は法律及び条例の根拠により道路占用者から占用料を徴収できる。 公共空間を特別に利用する対価・負担として徴収する。占用料は違反への罰金ではなく、課す主体・額には法令上の根拠を要する。 [AD-389] 占用終了後の原状回復 道路占用期間が満了し又は許可が失効したときは、占用者は原則として工作物を除去して道路を原状に回復しなければならない。 占用終了後は公共利用へ戻す必要があるため、工作物撤去が原則になる。道路管理者の承認等による例外の有無を確認する。 [AD-390] 河川区域内土地の占用 河川区域内の土地を占用しようとする者は、河川管理者の許可を受けなければならない。 河川敷の施設設置等が典型で、治水上の支障を防ぐための管理に服する。流水の利用権があることだけで河川敷を自由に占用できるわけではない。 [AD-391] 流水占用と土地占用の区別 河川の流水を占用する許可と河川区域内土地を占用する許可は対象と根拠条文を異にする。 水を取って用いることと、河川内の場所を占めることでは保護対象が違う。一つの事業に複数の許可が必要でも、重複して無意味な制度ということではない。 [AD-392] 行政財産と普通財産 公有財産は公用又は公共用に供する行政財産と、それ以外の普通財産に区分される。 庁舎のような公用財産と道路等の公共用財産が行政財産であり、売却待ちの土地等が普通財産となる。分類によって貸付け・処分の自由度が変わる。 [AD-393] 行政財産の処分制限 行政財産は法律所定の例外を除き貸付け、交換、売払い、譲与、出資目的化又は私権設定をすることができない。 用途を維持するため、通常の所有者のような自由処分を制限する。ただし余裕部分の貸付け等の法定例外があるので、『行政財産は絶対に貸せない』とはしない。 [AD-394] 行政財産の目的外使用許可 行政財産はその用途又は目的を妨げない限度で、管理者が目的外使用を許可できる。 庁舎の売店等、本来用途を妨げない利用が例である。目的外使用許可は原則行政処分であり、普通財産の賃貸借契約とは利用者の法的地位が異なる。 [AD-396] 目的外使用許可の取消し 行政財産の目的外使用許可は公用・公共用に供する必要が生じた場合など法定事由があれば取り消し得る。 行政財産本来の用途を優先する制度だが、理由なくいつでも撤回できるという意味ではない。根拠法、取消事由、許可条件、比例・信頼保護を検討する。 [AD-397] 目的外使用取消しと補償 目的外使用許可の取消しに伴う損失補償の有無は、取消原因、許可の性質及び各財産法の補償規定に従って判断する。 許可取消しが適法でも補償が問題になり得るが、すべての目的外使用者が当然に補償を受けるわけではない。使用期間の定めや、利用目的の達成・損失の性質も重要となる。 [AD-398] 普通財産の管理 普通財産は原則として貸付け、売払いその他の私法上の方法で管理処分され、その争いは民事訴訟による。 国・自治体が契約当事者として賃貸・売買する場面では、原則として民法の規律が働く。相手が行政だから必ず取消訴訟を選ぶのではない。 [AD-399] 公の施設の定義 公の施設は住民の福祉を増進する目的で住民の利用に供するため普通地方公共団体が設ける施設である。 公民館、図書館、体育館などが典型であり、行政内部だけで使う庁舎とは区別する。物としての公物という分類と、住民利用施設という地方自治法の制度は重なりつつ異なる。 [AD-400] 公の施設の利用拒否 普通地方公共団体は正当な理由がない限り住民による公の施設の利用を拒んではならない。 満員、施設損傷の具体的危険等は正当理由になり得る。嫌いな団体だからという恣意的な理由では住民向け施設の利用を拒めない。 [AD-401] 公の施設利用の不当差別禁止 普通地方公共団体は公の施設の利用について住民を不当な差別的取扱いにしてはならない。 思想・政治的立場などを理由に不合理な利用条件を設けることも問題となる。住民と非住民の利用料等の違いは、施設目的や費用負担に応じて合理性を判断する。 [AD-402] 集会施設利用拒否の審査 集会施設の利用拒否は具体的な危険が明らかに予見されるかを検討し、表現・集会の自由への制約を必要最小限にしなければならない。 反対者が妨害を予告しただけで主催者を排除すると、妨害者に表現の自由を左右させることになる。警備等の代替措置も含め、具体的危険と拒否の必要性を審査する。 [AD-403] 公の施設の設置管理条例 公の施設の設置及び管理に関する事項は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除き条例で定める。 利用対象・料金・拒否事由等を民主的統制の下に置くため、条例を基本とする。担当者の内部マニュアルだけで住民の利用権を広く制限しない。 [AD-404] 指定管理者制度 条例の定めにより、法人その他の団体を指定管理者として公の施設の管理を行わせることができる。 株式会社、NPO等も指定され得るが、個人をそのまま指定管理者にする制度ではない。単なる清掃業務の委託と、施設管理権限を担う指定管理は異なる。 [AD-405] 指定管理者の指定手続 指定管理者の指定には条例に従った選定と議会の議決を要する。 議会の議決により公の施設を誰に管理させるかを統制する。通常の民間委託契約を締結するだけでは指定管理者の権限は生じない。 [AD-406] 指定管理者による利用料金 条例が定める場合は指定管理者に利用料金を収入として収受させることができ、その額には原則として地方公共団体の承認を要する。 利用料金を指定管理者の収入にする方式と、自治体が徴収する使用料は別制度である。管理者が民間だから料金を完全に自由設定できるわけではない。 [AD-407] 公の施設利用許可の救済 公の施設の利用許可が住民の利用資格を直接決定する制度では、不許可処分の取消し又は義務付けを抗告訴訟で求め得る。 処分性は、条例等によって利用資格を公権的に決定する仕組みかで判断する。催事の日が迫る場合には本案だけでなく仮の義務付け等の緊急救済も問題になる。 [AD-554] 一般使用と個別的権利 公物の一般使用者は個別法上の根拠がない限り特定の利用状態を将来も維持させる排他的権利を当然には取得しない。 毎日その道路を通っていたことだけで、道路形状や交通方式を永久に変えさせない権利が生じるわけではない。ただし特別な生活利益・個別法の保護があれば別の救済が問題となる。 [AD-555] 公の施設の使用料 普通地方公共団体は条例の根拠により公の施設の利用者から使用料を徴収できる。 住民利用施設でもすべて無料とは限らないが、使用料徴収には条例上の根拠が必要になる。指定管理者が自己収入として得る利用料金との違いを押さえる。 [AD-556] 特に重要な公の施設の廃止等 条例で定める特に重要な公の施設の廃止又は長期独占利用には、議会で出席議員の三分の二以上の同意を要する。 住民生活へ大きく影響するため通常の過半数より重い議決要件を置く。対象施設と長期利用の範囲を条例で定め、すべての施設廃止に一律3分の2を要求するものではない。 [AD-557] 指定管理者の事業報告 指定管理者は毎年度終了後、管理業務と利用状況及び料金収入等を記載した事業報告書を普通地方公共団体へ提出しなければならない。 民間に管理させても自治体の監督・説明責任は残る。年度ごとの業務・利用・収支を報告させ、管理の適正を確認する。 [AD-558] 公物の取得時効と黙示の公用廃止 長期間公の目的に使われず公共用財産としての形態・機能を完全に失い他人の平穏公然な占有が続くなどの事情から、黙示の公用廃止と取得時効が認められ得る。 機能喪失、長期の平穏公然な占有、公的目的を害しないこと等の事情を総合する。単なる長期占有だけで、現に公共利用される道路を時効取得できるとはしない。 [AD-559] 指定管理者への業務指示 普通地方公共団体は公の施設の適正管理のため指定管理者に必要な報告を求め又は必要な指示をできる。 指定した後も、必要な報告要求・実地調査・指示等で管理を統制する。全面的に任せたから自治体は無関係になるという制度ではない。 [AD-560] 指定管理者指定の取消し等 指定管理者が管理指示に従わない場合その他管理継続が不適当な場合は、普通地方公共団体は指定を取り消し又は業務停止を命じ得る。 住民の利用利益と施設の適正管理を守るための監督措置である。取消し・停止は理由や相当性を要し、単なる私法上の委託契約解除と一括しない。 2-5. 情報公開 情報公開制度は、行政が持つ文書へのアクセスを通じて説明責任と行政監視を可能にする。請求者がその文書の内容について利害関係を持つことは原則不要だが、対象は行政機関が組織的に用い保有する行政文書である。個人のプライバシー、法人の正当な利益、国の安全、事務への具体的支障などの不開示事由を定め、非公開部分を切り離せるときは残部を開示する。期限と第三者の手続保障も、実際に権利を使えるようにする要素である。 参照:A_INFO [AD-409] 情報公開法の目的 情報公開法は政府の説明責任を全うし、公正で民主的な行政を推進するため行政文書の開示を定める。 行政文書を国民に開き、行政の判断過程を点検できるようにする制度である。自己の個人情報を本人として開示させる個人情報保護法の制度とは、請求者・開示範囲が異なる。 [AD-410] 行政文書の積極要件 行政文書は行政機関の職員が職務上作成又は取得し、組織的に用いるものとして当該行政機関が保有する文書・図画・電磁的記録である。 個人的な備忘メモは、組織として使っていなければ行政文書に当たらない場合がある。紙に限らずメール・電子ファイルも含み、形式より職務上の取得・組織的利用・保有をみる。 [AD-411] 行政文書からの除外 官報・白書・新聞・書籍等の不特定多数への販売物や歴史的・文化的資料等として特別管理される文書は行政文書から除外される。 市販の白書等や公文書館等で特別管理される資料には別の入手・利用経路があるためである。『古い文書だから非公開』という意味ではなく、法律の除外要件を要する。 [AD-412] 開示請求権者 何人も行政機関の長に対し当該行政機関が保有する行政文書の開示を請求できる。 日本国民だけでなく外国人・法人等も請求でき、直接の利害関係や請求目的の説明を原則要しない。その代わり請求者本人だから秘密部分を特別に見せる制度ではない。 [AD-413] 開示請求書の特定 開示請求書には請求者情報と行政文書を特定するに足りる事項を記載しなければならない。 文書の正式名称を完全に知っていなくても、内容・時期・担当課等から対象を特定できればよい。行政機関に新たな調査報告書を作らせる請求とは異なる。 [AD-414] 文書特定の補正援助 開示請求書に形式上の不備があるとき、行政機関の長は相当期間を定めて補正を求めることができる。その際は、補正の参考となる情報の提供に努めなければならない。 行政側が保有文書を知っているため、特定を助ける情報提供を努力義務とする。形式的不備があれば補正を求めることができるのであり、意味不明な請求を必ずそのまま受理するという規律ではない。 [AD-415] 開示義務の原則 行政機関の長は請求文書に法定の不開示情報が記録されている場合を除き開示しなければならない。 不開示は法律が列挙する例外であり、行政にとって都合が悪いだけでは拒否できない。一つの文書に秘密が混じっていても、部分開示を次に検討する。 [AD-416] 個人識別情報の不開示 個人に関する情報で特定個人を識別でき又は公にすると個人の権利利益を害するおそれがあるものは原則として不開示情報となる。 氏名がなくても他情報との照合で特定できる場合がある。誰でも請求できる制度なので、本人が請求した場合でも本人情報の特別扱いは別法の開示制度で行う。 [AD-417] 公知個人情報の開示 法令又は慣行により公にされ又は公にすることが予定される個人情報は個人識別情報の不開示から除かれる。 既に適法に公にされる性質の情報まで一律に隠す必要はない。ただし噂や違法流出があるというだけで、法令・慣行による公表情報と同じにはならない。 [AD-418] 法人利益情報の不開示 公にすると法人等又は事業を営む個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある情報は不開示となる。 営業秘密・技術情報等を守る一方、人の生命・健康等を守るため公にする必要がある情報には例外がある。法人が嫌がるという主観だけで不開示にできない。 [AD-419] 国の安全等情報の不開示 公にすると国の安全、他国等との信頼関係又は交渉上の不利益を害するおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報は不開示となる。 外交・安全保障では専門的判断を尊重する規定だが、『相当の理由』が必要で無審査ではない。秘密という印を付けただけで不開示要件が充足するわけではない。 [AD-420] 公共安全情報の不開示 公にすると犯罪の予防・捜査その他公共の安全と秩序維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報は不開示となる。 捜査手法や捜査協力者の保護等が典型である。犯罪に関係する文書をすべて一律非公開にするのでなく、公開による支障を法定基準に即して示す。 [AD-421] 審議検討情報の不開示 国等の内部又は相互間の審議・検討・協議情報で、公にすると率直な意見交換等を不当に損なうおそれなどがあるものは不開示となる。 検討途中の情報でも当然に不開示になるわけではなく、率直な意見交換・意思決定の中立性等が『不当に』損なわれるおそれを要する。決定済みかどうかは一要素である。 [AD-422] 事務事業情報の不開示 国等の事務事業情報で、公にすると監査・契約・調査研究・人事管理等の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものは不開示となる。 入札予定価格、試験問題、監査方法等の公開で事務が妨げられる例がある。事務事業に関係しているというだけではなく、適正な遂行への具体的支障が必要になる。 [AD-423] 部分開示 不開示情報を容易に区分除去でき、除去後の部分に有意な情報があるときは、その部分を開示しなければならない。 氏名等をマスキングして残部を見せるのが典型である。不開示部分を除けば意味が残るのに、文書単位で全部隠すことを防ぐ。 [AD-425] 存否応答拒否 文書の存否を答えるだけで不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は存否を明らかにせず請求を拒否できる。 『特定人が捜査対象か』など、文書があると答えるだけで秘密を明かす場合に用いる。文書を保有しないという通常の拒否理由と区別し、濫用しない。 [AD-426] 開示決定の方式 行政機関の長は文書の全部又は一部を開示するときも全部を開示しないときも書面で決定を通知しなければならない。 全部不開示の場合だけでなく、文書不存在や部分開示も決定と通知が必要となる。理由提示が不十分なら、内容の適法性とは別に手続違反が問題になる。 [AD-427] 開示決定の原則期限 開示決定等は補正に要した期間を除き開示請求日から三十日以内に行わなければならない。 30日という原則期間は、行政の放置を防ぐためである。補正日数の不算入、通常延長、大量請求の特例を区別し、最初から無期限に回答を先延ばしできない。 [AD-428] 大量請求の特例延長 開示請求の対象が著しく大量で、60日以内に全てを処理すると事務遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合は、60日以内に相当部分を処理し、残部を相当期間内に処理する特例を使える。特例を用いること、理由、残部の処理期限は原則の30日以内に書面で通知する。 著しく大量の文書なら、相当部分を請求から60日以内に処理し、残りを相当期間内に処理する特例がある。適用と残部の期限は原則30日以内に書面通知する。 [AD-429] 事案の移送 請求文書を他の行政機関が作成した場合など正当な理由があるときは、請求者へ通知して事案を当該行政機関へ移送できる。 開示判断に最も適した機関で処理するための仕組みで、関係機関の協議を要する。単に担当外として請求者をたらい回しにする制度ではない。 [AD-430] 第三者の意見提出機会 請求文書に国・地方公共団体・請求者以外の第三者情報があるときは、行政機関の長は当該第三者に意見書提出の機会を与え得る。 第三者の営業秘密・個人情報への影響を判断する材料を得る任意の手続である。第三者が反対すれば必ず不開示になるという拒否権を与えるものではない。 [AD-431] 反対意見第三者への通知 第三者が反対意見書を提出した文書を開示決定するときは、行政機関の長は開示実施日まで少なくとも二週間を置き当該第三者へ通知しなければならない。 情報はいったん開示されると回収できないため、第三者が審査請求や執行停止等を求める時間を確保する。反対意見の存在と、不開示情報該当性は別問題である。 [AD-432] 情報公開審査請求の諮問 開示決定等又は不作為への審査請求を受けた行政機関の長は、法定の除外事由がない限り情報公開・個人情報保護審査会へ諮問しなければならない。 専門的・中立的な審査を通じて行政内部だけの判断を補う。明らかな不適法却下や一定の全部認容等、法が諮問不要とする場合は区別する。 [AD-433] 情報公開訴訟の被告 国の行政機関の長による不開示決定の取消訴訟では、当該行政機関ではなく国を被告とする。 処分庁名と被告となる行政主体を分ける。取消訴訟は原則として処分庁が所属する国又は公共団体を被告とし、省庁名をそのまま被告にしない。 [AD-434] 不開示決定の取消しと義務付け 不開示部分の開示を得るには不開示決定の取消訴訟と申請型義務付け訴訟の併合を検討する。 取消しだけでは再判断を待つことになるため、一定の場合は開示決定をせよという義務付けも求める。申請に対する拒否か不作為かで併合する訴えが異なる。 [AD-530] 生命等保護情報の開示 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため公にする必要がある個人情報は個人識別情報の不開示から除かれる。 個人情報を守る利益より生命等を守る必要が優越する場面では公開を認める。公益があるという抽象論だけでなく、公にする具体的必要性が条件となる。 [AD-531] 公務員職務情報の開示 公務員等の職務遂行に係る情報では、その公務員等の職及び職務遂行の内容に係る部分は、個人識別情報による不開示の対象から除かれる。 公務員の職や職務遂行の内容は説明責任の観点から開示する。氏名や私生活の情報まで職務情報だから全部公開となるわけではなく、氏名は公知情報等の別の根拠を検討する。 [AD-532] 任意提供法人情報の不開示 行政機関の要請を受け非公開条件で法人等から任意提供され、その条件が合理的な情報は不開示となる。 秘密条件を尊重しないと今後情報提供を得られないため保護する。事業者が後から秘密と言っただけではなく、要請、任意提供、非公開条件、その合理性が必要になる。 [AD-533] 開示決定期限の通常延長 事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、開示決定等の期限を三十日以内に限り延長できる。 原則30日に加え、正当理由があれば最大30日延長できる。延長期間と理由を遅滞なく書面通知する必要があり、著しく大量な請求の特例とは別である。 [AD-547] 第三者意見聴取の必要的手続 第三者情報を公益上の例外又は裁量的開示により開示しようとするときは、行政機関の長は事前に第三者へ意見書提出の機会を与えなければならない。 第三者の利益を公益判断で乗り越えて開示する場面では、通常の任意聴取より強い手続保障を置く。意見を聴くことと第三者の同意を必要とすることは違う。 2-6. 個人情報の保護・本人請求 行政は多くの個人情報を扱うため、目的と必要性を限定して収集・保有・利用し、本人の権利利益を守る必要がある。本人による開示請求は自己の保有個人情報へのアクセス、訂正請求は内容の誤りの是正、利用停止請求は違法な保有・利用・提供への対応という違いがある。本人に関する記録にも他人の情報や事務上の秘密が含まれるため、全部が当然に開示されるわけではない。国と地方に共通する法の枠組みを基本に、条例に委ねられる事項を区別する。 参照:A_PINFO [AD-435] 行政機関個人情報保護法制の一元化 国の行政機関が保有する個人情報の取扱いと開示等請求は、旧行政機関個人情報保護法ではなく個人情報保護法の行政機関等編による。 国の行政機関、独立行政法人等、地方公共団体の規律が個人情報保護法へ統合されている。民間事業者に対する規律と行政機関等への規律は、同じ法律内でも条文体系が異なる。 [AD-436] 保有個人情報 保有個人情報は行政機関等の職員が職務上作成又は取得し、組織的に利用するものとして当該行政機関等が保有する個人情報である。 個人情報であることに加え、組織として利用・保有する条件が必要となる。職員の頭の中の記憶だけを本人開示請求で文書化させるものではない。 [AD-437] 個人情報保有の制限 行政機関等は法令上の所掌事務又は業務の遂行に必要な場合に限り、利用目的をできる限り特定して個人情報を保有できる。 行政に便利だからという理由だけで無制限に集め続けない。何の事務のため、何の情報が必要かという目的と必要性が保有の基礎になる。 [AD-438] 利用目的変更の限界 保有個人情報の利用目的は変更前の目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて変更できない。 当初の目的と無関係な利用へ後から書き換えて、目的外利用規制を潜脱できない。新目的との合理的な関連性と、別の法定例外の適用を分けて考える。 [AD-439] 不適正利用の禁止 行政機関の長等は違法又は不当な行為を助長し又は誘発するおそれがある方法で個人情報を利用してはならない。 形式上目的の範囲に見えても、違法差別を助長する利用等は許されない。適法に集めた情報であれば使い方は自由、というわけではない。 [AD-440] 適正取得 行政機関の長等は偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。 身分や取得目的を偽るなど不正な取得を禁止する。取得の適法性、保有の必要性、利用の適法性は別々の段階の義務である。 [AD-441] 正確性確保 行政機関の長等は利用目的の達成に必要な範囲で保有個人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。 誤った情報が給付拒否等につながる危険を防ぐ。あらゆる情報を絶対に正確にする結果保証ではなく、目的達成に必要な範囲の努力義務である。 [AD-442] 安全管理措置 行政機関の長等は保有個人情報の漏えい・滅失・毀損防止その他適切な管理のため必要な措置を講じなければならない。 アクセス制限、持出し管理、委託先の監督等により漏えい等を防ぐ。情報を外部委託したから行政の責任がなくなるわけではない。 [AD-443] 目的外利用提供の原則禁止 行政機関の長等は法定例外に当たらない限り利用目的以外の目的のため保有個人情報を自ら利用し又は提供してはならない。 本人同意、法令に基づく場合、所定の行政事務上の利用等には例外がある。例外要件を満たすかと、本人・第三者の権利利益を不当に侵害しないかを検討する。 [AD-444] 本人開示請求権 何人も行政機関の長等に対し自己を本人とする保有個人情報の開示を請求できる。 対象は『自己を本人とする』情報であり、一般の情報公開より本人のアクセスを重視する。代理請求を認める場合は本人確認・代理権確認が必要となる。 [AD-445] 保有個人情報の開示義務 行政機関の長等は請求対象に法定の不開示情報が記録されている場合を除き保有個人情報を開示しなければならない。 本人の情報でも、第三者の秘密、捜査上の支障などが含まれれば不開示部分がある。本人だからすべて無条件に見られるわけではない。 [AD-446] 本人利益を害する情報の不開示 本人への開示であっても開示請求者本人の生命、健康、生活又は財産を害するおそれがある情報は不開示となる。 本人への開示が重大な危険を生じさせる例外である。本人に不都合な事実、行政批判につながる情報というだけで隠してよい制度ではない。 [AD-447] 保有個人情報の部分開示 不開示情報を容易に区分除去できるときは、除去後の部分を本人に開示しなければならない。 第三者の氏名等を分離できるなら、残りの本人情報を開示する。情報公開法の部分開示との共通点と、本人請求としての非開示基準の違いを理解する。 [AD-449] 本人情報の存否応答拒否 保有個人情報の存否を答えるだけで不開示情報を開示することとなるときは、存否を明らかにせず開示請求を拒否できる。 本人に関する記録であっても、存在自体が第三者の秘密等を示す場合がある。存否応答拒否は不開示情報を間接的にも漏らさないための限られた手段である。 [AD-450] 保有個人情報の訂正請求 法定の開示を受けた保有個人情報の内容が事実でないと考える本人は、開示を受けた日から九十日以内に訂正を請求できる。 対象は事実の誤りであり、評価・意見の内容に不満があるだけでは当然に訂正対象とならない。開示から90日という請求期間と、行政の訂正決定期限30日を混ぜない。 [AD-451] 訂正義務 訂正請求に理由があると認めるときは、行政機関の長等は利用目的の達成に必要な範囲で保有個人情報を訂正しなければならない。 誤りがあってもその情報の利用目的に必要な範囲で是正する。申請者の希望する表現へ全面的に書き換える権利ではない。 [AD-452] 違法保有・取得による利用停止請求 本人は保有制限違反又は不適正な取得があると考えるとき、保有個人情報の利用停止又は消去を請求できる。 開示された法定対象情報について、違法な保有・取得等を理由に利用停止又は消去を求める。訂正で内容を直すことと、そもそも保有・利用させないことは異なる救済である。 [AD-453] 利用停止義務 利用停止請求に理由があると認めるときは、行政機関の長等は適正な取扱いを確保するため必要な限度で利用停止等をしなければならない。 違反に対応して必要な範囲の利用停止・消去・提供停止を行う。請求があれば情報全体を直ちに全消去するのではなく、違反と措置の対応を判断する。 [AD-454] 個人情報審査請求の諮問 保有個人情報の開示・訂正・利用停止の決定又は不作為への審査請求については、法定の除外事由を除き専門の審査機関への諮問を要する。国の行政機関等は情報公開・個人情報保護審査会、地方公共団体等は法令・条例に基づく所定の審査機関が担当する。 国の行政機関等では情報公開・個人情報保護審査会への諮問が原則となる。地方公共団体の機関では地方の行政不服審査会等が担うため、全国すべてを同じ国の審査会へ送るわけではない。 [AD-456] 個人情報の義務付け救済 本人が開示・訂正・利用停止の実施を求める場合は、拒否決定の取消し等と申請型義務付け訴訟の併合を検討する。 開示等をする処分を求める申請が出発点となる。拒否決定の違法性だけでなく、目的とする措置をすべきことが法令上明らかか等の義務付け要件を検討する。 [AD-534] 代理人による本人開示請求 未成年者・成年被後見人の法定代理人又は本人の委任による代理人は、本人に代わって保有個人情報の開示を請求できる。 任意代理人による請求も認められ、本人が窓口へ直接行けない場合に対応する。本人の同意なく他人が代理人を名乗れるわけではなく、代理権の確認を要する。 [AD-535] 第三者個人情報の不開示 開示請求者以外の個人を識別でき又はその権利利益を害するおそれがある情報は、法定例外を除き不開示となる。 本人の記録に他人のプライバシーが混ざっている場合、その人の利益も保護する。第三者部分を除去できれば残りの本人情報は部分開示する。 [AD-536] 法人等利益情報の不開示 開示すると法人等又は事業を営む個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある情報は不開示となる。 本人が関係する取引記録にも企業の営業秘密が含まれ得る。法人側に不利というだけでなく正当な利益を害するおそれを要し、生命等保護の例外もある。 [AD-537] 本人開示と国の安全等情報 本人情報に含まれていても国の安全、他国等との信頼関係又は交渉上の不利益を害するおそれについて相当の理由がある情報は不開示となる。 本人アクセス権と国家の安全等の利益を調整する規律である。行政機関の判断に相当の理由があるかが問題となり、秘密扱いの名目だけで足りない。 [AD-538] 本人開示と公共安全情報 本人情報に含まれていても犯罪の予防・捜査その他公共の安全と秩序維持に支障を及ぼすおそれについて相当の理由がある情報は不開示となる。 自分に関する捜査資料でも、捜査手法や協力者保護等への支障が残る場合がある。本人情報であることだけから、捜査情報を全面開示するとはならない。 [AD-539] 本人開示と審議検討情報 本人情報に含まれていても国等の審議・検討・協議で率直な意見交換等を不当に損なうおそれなどがある情報は不開示となる。 本人に関する人事等の検討記録でも、率直な審議を不当に損なう等の要件が必要である。検討過程の文書という形式だけで一律不開示にしない。 [AD-540] 本人開示と事務事業情報 本人情報に含まれていても国等の事務事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は不開示となる。 試験・監査・交渉等の事務を適正に進める利益を保護する。本人が知りたいという事情と、開示でどの支障が生ずるかを具体的に対照する。 [AD-541] 条例による不開示情報の調整 地方公共団体の機関等では情報公開条例との整合に必要な場合、個人情報保護法所定の範囲で条例により追加の不開示情報を定め得る。 全国共通の個人情報保護法を基本にしつつ、条例による情報公開との整合を所定範囲で確保する。自治体が自由に開示範囲を狭められる一般委任ではない。 [AD-542] 目的外利用による利用停止請求 本人は目的外利用規制に違反して保有個人情報が利用されていると考えるとき、その利用停止を請求できる。 例えば本来の福祉事務とは無関係な違法な利用へ流用されている場合が問題となる。本人が利用を望まないというだけで、適法な行政利用をいつでも止められるわけではない。 [AD-543] 違法提供による提供停止請求 本人は目的外提供規制に違反して保有個人情報が提供されていると考えるとき、その提供停止を請求できる。 外部提供による違反には提供停止を求め、内部利用の停止とは措置が異なる。提供の法的根拠や目的外提供の例外を先に確認する。 [AD-544] 利用停止義務の支障例外 利用停止等により保有個人情報の利用目的に係る事務の適正な遂行に著しい支障が生ずる場合は、利用停止義務の例外となる。 ただの事務上の不便ではなく、事務の性質から適正遂行へ著しい支障が生じるおそれを要する。違反があっても一切是正不要という一般免責ではない。 [AD-546] 本人開示と任意提供法人情報 行政機関等の要請を受け非公開条件で法人等から任意提供され、その条件が合理的な情報は本人開示でも不開示となる。 本人の情報と一緒に秘密条件付きの企業提供情報が記録されている場面を想定する。条件に合理性がなければ、約束したというだけで法定開示義務を排除できない。 [AD-548] 本人開示と第三者の任意意見聴取 請求対象の保有個人情報に第三者情報が含まれるときは、行政機関の長等は当該第三者に意見書提出の機会を与え得る。 意見聴取は、不開示理由の有無を判断する資料を得るために行う。第三者情報が少しでもあれば常に必要的手続になるわけではない。 [AD-549] 本人開示と第三者の必要的意見聴取 第三者情報を生命等保護の例外又は裁量的開示により開示しようとするときは、行政機関の長等は第三者へ意見書提出の機会を与えなければならない。 公益上の理由で第三者利益を制約する可能性があるため、原則として事前の意見提出を保障する。所在不明等の法定例外とは区別する。 [AD-550] 反対意見第三者への開示通知 反対意見書が提出された保有個人情報を開示決定するときは、行政機関の長等は開示決定後直ちに第三者へ理由と実施日を書面通知しなければならない。 開示決定を知り執行停止等を求められるよう、理由と実施日を直ちに知らせる。通知だけで十分なのではなく、実施まで2週間以上の猶予も必要となる。 [AD-551] 本人開示決定の原則期限 保有個人情報の開示決定等は補正に要した期間を除き開示請求日から三十日以内に行わなければならない。 原則30日は情報公開と共通するが、根拠条文は個人情報保護法である。延長には正当理由と書面通知が必要であり、補正日数は原則期間に算入しない。 [AD-552] 訂正決定の原則期限 保有個人情報の訂正決定等は補正に要した期間を除き訂正請求日から三十日以内に行わなければならない。 内容を調査し訂正するか決定するための行政側の期間である。本人が訂正請求できる開示後90日という期間とは主体も起算点も違う。 [AD-553] 利用停止決定の原則期限 保有個人情報の利用停止決定等は補正に要した期間を除き利用停止請求日から三十日以内に行わなければならない。 利用停止等の申請を放置させないための決定期限である。違法利用を確認したらいつ実際に措置するかという履行の問題と、決定期限は区別する。 [AD-561] 第三者反対意見と開示実施猶予 第三者が反対意見書を提出した保有個人情報を開示するときは、開示決定日と開示実施日との間に少なくとも二週間を置かなければならない。 反対第三者に不服申立て・執行停止等の実効的な機会を与えるためである。2週間は開示決定から実施までの最低猶予で、意見書提出期間のことではない。 2-7. 公務員関係 公務員制度は、政治的・私的な利害だけで人事や職務が左右されないようにし、継続的で公正な行政を確保する。任用、勤務条件、服務、分限、懲戒はそれぞれ異なる機能を持つ。分限は職務遂行に必要な適格性等を確保する処分で、懲戒は義務違反への制裁である。公務員にも権利利益と手続保障があり、勤務条件の措置要求や不利益処分への不服申立て等を通じて保護される。 参照:A_NATIONALOFF, A_LOCALOFF, A_ACL [AD-457] 公務員勤務関係の法定性 公務員の任用、服務、分限及び懲戒は労働契約だけでなく公務員法上の任用関係として法律・条例に従う。 民間労働契約と違い、任命・身分保障・服務等を法律が直接規律する。職種による特則はあるが、一般職公務員の関係を単なる雇用契約とだけ理解しない。 [AD-458] 任用行為の性質 公務員の採用・昇任等は任命権者が公法上の身分を設定又は変更する行政行為である。 採用通知や任命により法的身分が生じる。募集段階の期待と任用後の身分を区別し、免職等を争う場合には行政争訟の構造が問題となる。 [AD-459] 成績主義による任用 一般職公務員の任用は受験成績、人事評価その他の能力実証に基づく成績主義によらなければならない。 縁故や政治的忠誠ではなく、職務に必要な能力に基づいて選ぶ原則である。必ずすべてを一種類の筆記試験だけで決めるという意味ではない。 [AD-460] 平等取扱いの原則 公務員について人種、信条、性別、社会的身分、門地等を理由とする不合理な差別的取扱いは許されない。 職務上必要な能力・適格性による区別は許され得るが、合理的理由のない属性差別は認められない。平等原則と成績主義を合わせて任用を統制する。 [AD-461] 欠格条項 拘禁刑以上の刑の執行中など法定の欠格事由に該当する者は原則として公務員となる資格を有しない。 『拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで等』の法定要件であり、逮捕や起訴だけと混同しない。旧法の禁錮・懲役の表記を現行の拘禁刑と区別する。 [AD-462] 条件付採用 一般職公務員の採用は原則として一定期間の条件付採用とされ、その期間に良好な成績で勤務して初めて正式のものとなる。 通常は6か月の勤務成績を確認する制度であり、正式採用後より身分保障等に特則がある。ただし条件付だから恣意的に不利益を課してよいわけではない。 [AD-463] 身分保障 公務員は法律又は人事院規則等に定める事由によらなければ、その意に反して降任・休職・免職等をされない。 政治的圧力や恣意的人事から中立的な職務遂行を守るためである。法定事由があれば処分できるので、永久に身分が固定される保障ではない。 [AD-464] 当然失職 公務員が法定の欠格事由に該当するに至った場合は、処分を待たず当然にその職を失う。 当然失職は免職処分によって身分を失うのと異なる。地方公務員では条例による特例を設け得る場合等があるので、適用法の例外も確認する。 [AD-465] 分限と懲戒の区別 分限処分は公務能率維持のため本人の責任を問わず身分を変動させるのに対し、懲戒処分は義務違反への制裁である。 病気による職務遂行不能は分限、義務違反への制裁は懲戒が基本である。同じ事実が両制度の問題となる場合でも、目的・要件・裁量審査を分ける。 [AD-466] 分限免職・降任の事由 勤務実績不良、心身の故障、職への適格性欠如又は組織改廃等の法定事由がなければ意に反する降任又は免職はできない。 単に上司と意見が合わないことを適格性欠如へ置き換えてはならない。法定事由の存在と、免職まで必要・相当かという裁量の判断は別に検討する。 [AD-467] 休職の法定事由 心身の故障による長期休養又は刑事事件での起訴など法定事由がある場合に限り、職員を意に反して休職させられる。 休職は身分を残したまま職務に従事させない制度で、免職とは違う。起訴休職は刑罰ではなく、公務運営上の必要性等に基づく分限措置である。 [AD-468] 懲戒事由 法令違反、職務上の義務違反・職務懈怠又は全体の奉仕者にふさわしくない非行がある場合は懲戒処分の対象となる。 職務外の行為でも公務への信用を損なう非行なら対象となり得る。犯罪に当たらない行為は懲戒できない、という関係ではない。 [AD-469] 懲戒処分の種類 公務員への懲戒処分は免職、停職、減給又は戒告の法定種類に限られる。 訓告・厳重注意等の内部措置は、法定の懲戒処分と同一ではない。懲戒免職と分限免職も同じ名称の部分があっても目的・要件が異なる。 [AD-471] 懲戒量定の考慮要素 懲戒量定では行為の原因・動機・性質・態様・結果、職責、過去の処分歴及び公務への影響等を総合考慮する。 非違行為があれば最重処分を自由に選べるのではない。量定が社会観念上著しく妥当を欠く場合には裁量権の逸脱・濫用として違法となる。 [AD-472] 不利益処分の説明書交付 公務員を意に反して降任・休職・免職し又は懲戒処分をするときは、処分事由を記載した説明書を交付しなければならない。 本人がなぜ処分されたか理解し不服申立てをできるようにする手続保障である。通常の行政手続法が公務員処分へそのまま全面適用されるとせず、公務員法の特則をみる。 [AD-473] 服務の根本基準 公務員は全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、職務遂行に当たり全力を挙げて専念しなければならない。 公務員は特定政党・個人の私的利益のための使用人ではない。公共利益に奉仕することが、政治的中立性や職務専念義務の根拠となる。 [AD-474] 服務の宣誓 公務員は法令の定めるところにより服務の宣誓をしなければならない。 職務上の法的責務を自覚して服務するための手続である。宣誓したから新たにすべての基本権を放棄するという意味ではない。 [AD-475] 法令遵守・上司命令服従義務 公務員は職務遂行に当たり法令に従い、かつ上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。 服従義務の対象は職務上の適法な命令が基本で、明白に違法な命令への盲従を正当化しない。上司の私的な頼みと正式な職務命令も区別する。 [AD-476] 職務専念義務 公務員は法律又は条例に特別の定めがある場合を除き、勤務時間中は職務に専念しなければならない。 勤務時間の労務を公務に用いる義務であり、休暇や法令上の免除等は別である。職務外の私生活全体を常に職務のために使う義務ではない。 [AD-477] 信用失墜行為の禁止 公務員はその官職の信用を傷つけ又は職全体の不名誉となる行為をしてはならない。 職務外の非行も対象となり得るが、単に行政に批判的な意見を述べたことを直ちに信用失墜としない。職務の信用との具体的な関係を判断する。 [AD-478] 守秘義務 公務員は職務上知り得た秘密を在職中も退職後も漏らしてはならず、秘密該当性は実質的に判断される。 秘密指定の有無だけでなく、非公知で実質的に保護する必要がある情報かをみる。退職後も続く義務であり、職場を辞めれば自由に公表できるわけではない。 [AD-479] 政治的行為の制限 一般職公務員の政治的行為は公務の中立性確保のため法令所定の範囲で制限される。 勤務外の行為も法定の対象となり得るが、行為の態様・職務との関係・中立性侵害のおそれ等を踏まえる。公務員の私生活の政治的意見すべてが禁止されるわけではない。 [AD-480] 争議行為の禁止 一般職公務員は法令により同盟罷業その他の争議行為等をすることを禁止される。 国民・住民への継続的な行政サービスと勤務条件の法定化等を背景にする。争議行為の禁止と、職員団体の活動や措置要求の制度は別々に把握する。 [AD-481] 私企業関与の制限 公務員による営利企業の役員兼業、自営又は報酬を得る兼業は法令所定の許可等がない限り制限される。 職務専念、利害衝突、信用維持等の観点から兼業を制御する。資産運用や私的活動がすべて兼業禁止に当たるわけではなく、類型と許可・承認の要否を判断する。 [AD-482] 不利益処分審査請求 公務員は分限・懲戒等の不利益処分について人事院又は人事委員会・公平委員会へ審査請求できる。 公務員法の特別な不服申立制度を用いる。処分取消訴訟について裁決前置が置かれる場合があり、一般の行政事件訴訟の自由選択主義をそのまま当てはめない。 [AD-484] 措置要求 公務員は給与、勤務時間その他の勤務条件について、人事院又は人事委員会・公平委員会に適当な措置を要求できる。 特定の違法処分を取り消す制度ではなく、勤務条件の改善を求める制度である。人事・組織の管理運営事項と勤務条件の対象範囲を分ける。 2-8. 公表・課徴金・補助金 行政は命令や罰則だけでなく、事実の公表、金銭負担、資金交付によって行動へ働きかける。公表は名誉や営業へ実際の影響を与え、課徴金は法定の違反に対する金銭的な不利益を課し、補助金は条件付きで政策目的の実現を支える。各制度は法律上の根拠・目的・手続が違うため、すべてを刑罰や私法上の契約と同じに扱わない。補助金では、交付決定から額の確定、取消し、返還までを別々の段階として捉える。 参照:A_SUBSIDY, A_ACL, A_LOCAL [AD-485] 行政上の公表の機能 行政上の公表は違反事実や行政対応を公にして、情報提供又は社会的評価を通じた履行促進を図る行政手法である。 直接強制しなくても、違反者名の公表が信用や取引へ重大な影響を与えることがある。一般的な注意喚起と、特定人への制裁を目的とする公表を区別する。 [AD-487] 制裁的公表の法律留保 名誉・信用への重大な不利益を制裁として課す公表は、法律又は条例の根拠と授権範囲を厳格に確認する。 法律留保の範囲には学説上の議論があるが、権利利益を強く侵害する制裁的公表ほど明確な授権が重要になる。情報提供という名称だけで実質的な制裁を正当化しない。 [AD-488] 公表前の適正手続 違反事実の公表では根拠法令の定めに従い、事実確認と相手方の意見提出機会を確保して誤った公表を防ぐ必要がある。 誤った事実を公表すると事後訂正で信用を回復しにくいため、事前確認が重要になる。ただし公表すべてに行政手続法の聴聞が当然必要という意味ではなく、根拠法と行為の性質をみる。 [AD-489] 公表の比例原則 公表する事項・方法・期間は行政目的の達成に必要な範囲を超えて相手方の名誉・信用を害してはならない。 違反の軽重と無関係に家族情報まで出す等の過剰公表は許されない。何を・どこで・いつまで示すかを目的との関係で限定する。 [AD-490] 公表への差止救済 処分性を欠く違法な公表でも、重大な権利侵害が切迫し他に適切な救済がなければ公法上の当事者訴訟による差止めを検討する。 公表が法律上の地位を直接変えない場合、取消訴訟の処分性を欠くことがある。その場合も人格権等の保護が不要になるのではなく、当事者訴訟等の適切な救済形式を選ぶ。 [AD-492] 課徴金の性質 課徴金は法令違反による経済的利得の剝奪や違反抑止等を目的として行政庁が課す金銭的負担であり、刑罰とは区別される。 違反で利益を得たままなら規制が働かないため、経済的誘因を取り除く。実際の利益額と完全一致しない算定方式もあるので、常に民事上の不当利得返還と同じではない。 [AD-493] 課徴金の法律上の根拠 行政庁が課徴金を賦課するには法律上の明確な根拠を要し、対象行為・算定方法・賦課主体は授権規定に従う。 行政庁が独自に『違反料』を創設することはできない。どの期間の売上等を基礎に、どの率を用いるかは各業法の定めに従う。 [AD-494] 課徴金と刑罰の併科 課徴金が刑罰と目的・性質を異にする行政上の措置である限り、同一行為について刑罰と併せて課しても当然には二重処罰とならない。 憲法39条の二重処罰禁止は、同じ行為へのあらゆる不利益を一つに限定する規定ではない。ただし制度の実質と、個別法の調整規定を確認する。 [AD-495] 課徴金納付命令の救済 課徴金納付命令は相手方に金銭納付義務を直接課す処分であり、審査請求又は取消訴訟の対象となる。 納付義務が直接発生するため処分性が認められる。訴えを出しただけでは執行が止まらないので、必要なら執行停止の要件も検討する。 [AD-496] 補助金適正化法上の補助金等 補助金適正化法は国が国以外の者に交付する補助金、負担金、利子補給金その他政令指定給付を補助金等として規律する。 公金が目的どおり使われるよう、交付から実績報告・返還までを規律する。国以外の者には自治体も含まれ、国から自治体への補助と自治体独自の補助を区別する。 [AD-497] 補助金交付申請 補助金等の交付を受けようとする者は目的・内容・経費等を記載した申請書に必要書類を添えて各省各庁の長へ提出する。 申請時の計画・金額が後の交付条件や成果確認の基礎となる。補助金制度があるだけで申請者に希望額を当然請求する権利が生じるわけではない。 [AD-498] 補助金交付決定 各省各庁の長は申請内容を審査し、法令・予算への適合性、目的・内容の適正及び金額算定の正確性を調査して交付の可否を決定する。 予算があることと、個別申請が交付条件を満たすことは別である。交付決定後も最終額の確定や義務違反時の取消しがあり、決定だけで完全に自由な金銭になるわけではない。 [AD-499] 補助金交付条件 各省各庁の長は法令・予算で定める交付目的を達成するため必要な条件を交付決定に付さなければならない。 経費配分や計画変更の承認、経理、取得財産の管理等が条件になる。条件を付ける場合も補助目的との関連性が必要で、無関係な負担を自由に課せない。 [AD-500] 補助金交付決定の通知 補助金等の交付を決定したときは、決定内容と付した条件を速やかに申請者へ通知しなければならない。 通知によって受給者が実施条件を知り、条件に従った事業を開始できる。内部で交付を決裁しただけの段階と対外的な決定通知を区別する。 [AD-501] 事情変更による交付決定取消し 交付決定後の事情変更により特別の必要が生じた場合は、受給者の責めに帰せないときでも未実施部分等について交付決定を取り消し又は変更できる。 事業が不要になる等の事後事情に対応する制度で、違反への制裁とは異なる。既に経過した期間や完了部分に関する法定制限があり、予算不足を理由に無制限に遡及取消しできない。 [AD-502] 補助事業者の遂行義務 補助事業者等は法令、交付決定の内容及び付された条件に従い、善良な管理者の注意をもって補助事業等を遂行しなければならない。 補助金を受け取った後も目的外使用を避け、適切に経理・事業管理する義務が続く。一般の無条件な贈与のように使途を自由に変えられない。 [AD-503] 補助事業の状況報告 補助事業者等は各省各庁の長の定めるところにより補助事業等の遂行状況を報告しなければならない。 進行中に遅延・目的逸脱を発見して是正するための報告である。事業完了後の実績報告とは時点と役割が違う。 [AD-504] 補助事業遂行命令 補助事業等が交付決定内容又は条件に従って遂行されていないと認めるときは、各省各庁の長は適合させるための措置を命じ得る。 いきなり返還に進む前に、事業を適正な状態へ戻す命令を出せる。命令に従わない場合には一時停止命令等の段階的対応も問題となる。 [AD-505] 補助事業実績報告 補助事業者等は補助事業等が完了したとき又は廃止承認を受けたとき、成果を記載した実績報告書を提出しなければならない。 予算を使った額だけでなく、事業の成果が条件に適合するかを示す。申請時の予定額と実施後の確定額を分けるための資料となる。 [AD-506] 補助金額の確定 各省各庁の長は実績報告を審査・調査し、成果が交付決定内容と条件に適合すると認めたときに交付すべき補助金額を確定する。 交付決定で示した額がそのまま最終的な受給額になるとは限らない。既払額が確定額を上回ると、その超過分の返還が問題となる。 [AD-507] 補助事業の是正措置 成果が交付決定内容又は条件に適合しないときは、各省各庁の長は補助事業者等へ是正措置を命じ得る。 例えば完成施設が条件を満たさなければ、必要な修正を求める。是正後は改めて成果を報告・確認し、公金による事業目的を達成させる。 [AD-508] 違反による交付決定取消し 補助事業者等が目的外使用、条件違反その他法令違反をしたときは、各省各庁の長は交付決定の全部又は一部を取り消し得る。 受給後でも違反があれば返還につながるため、条件には実効性がある。金額確定後でも取消し得る場合があり、確定が違反の免責を意味しない。 [AD-509] 補助金返還命令 交付決定を取り消した場合に取消部分について既に補助金等が交付されていれば、各省各庁の長は期限を定めて返還を命じなければならない。 交付決定の取消しで保持の根拠が失われ、既払額の返還義務を具体化する。取消しと返還命令は関連していても、それぞれの法的効果を区別する。 [AD-510] 補助金返還の加算金 違反を理由とする交付決定取消しに伴う補助金返還には、法定割合による加算金を国に納付しなければならない。 違反による返還では受領期間に対応する加算金が生じる。納期限を過ぎたことへの延滞金とは発生原因が異なり、同じ金銭として混同しない。 [AD-511] 補助財産の処分制限 補助事業者等は交付目的に反して補助対象財産を使用・譲渡・交換・貸付け又は担保提供するには原則として各省各庁の長の承認を要する。 補助で購入した設備を直ちに転売して目的を空洞化することを防ぐ。所定期間経過等の法定例外があるため、すべての取得財産を永久に処分できないわけではない。 [AD-512] 補助金決定の争訟 補助金適正化法上の交付・取消し・返還に係る公権的決定は処分として取消訴訟等の対象となる。 法が行政庁へ公権的な交付・返還決定権を与える点が処分性の根拠となる。単に税金を原資とする金銭だからという理由だけでは足りない。 [AD-513] 地方公共団体の補助金関係 地方公共団体の補助金が公法上の処分か私法上の贈与等かは、条例・要綱の根拠、決定の公権性及び救済制度を総合して判断する。 要綱に基づく給付でも法律上の地位を公権的に決める制度か、私法上の贈与契約かで救済方法が変わる。国の適正化法上の補助金と、自治体独自制度を一括しない。 [AD-545] 補助金返還の延滞金 返還命令を受けた補助金等を納期限までに納付しないときは、未納額について法定割合による延滞金を納付しなければならない。 返還命令で定められた納期限の翌日以降、未納期間に対応する負担が生じる。違反受給そのものへの加算金と、返還遅滞への延滞金を区別する。 2-9. 国・地方の関与と紛争 国と地方公共団体は、地方自治の保障の下で役割を分担するため、国の関与には法律上の根拠と必要最小限度という制約がある。自治事務と法定受託事務では、認められる関与の種類や審査の範囲が異なる。関与の適法性等をめぐる争いには専門の係争処理制度と特別の訴訟が用意され、一般住民の行政不服申立てや取消訴訟とは当事者も手続も異なる。国の関与と都道府県の関与では担当する審査機関も違う。 参照:A_LOCAL, A_ACL [AD-514] 国等の関与の定義 地方自治法上の国又は都道府県の関与には助言・勧告、資料提出要求、是正要求、同意、許可・認可・承認、指示、代執行等が含まれる。 国が地方を一律に上司として指揮する仕組みではなく、法律が定めた関与類型ごとに権限と要件を限定する。助言のような弱い関与と代執行のような強い関与は分ける。 [AD-515] 関与法定主義 普通地方公共団体への国又は都道府県の関与は法律又はこれに基づく政令の根拠がなければ行えない。 地方自治を守るため、上位機関という理由だけで介入を認めない。通知・通達だけを根拠に、法が認めない拘束的関与を創設できない。 [AD-516] 関与の基本原則 国等の関与は目的達成に必要な最小限度にとどめ、普通地方公共団体の自主性・自立性に配慮しなければならない。 目的に必要な最も強くない手段を選び、地方の判断余地を残す。関与の根拠があることと、その具体的な行使が過剰でないことは別の審査となる。 [AD-517] 法定受託事務への是正指示 各大臣は法定受託事務の処理が法令違反等である場合に、法定要件の下で地方公共団体へ是正又は改善の措置を指示できる。 法定受託事務については自治事務の是正要求より強い指示が認められる。法令違反又は著しい不適正と公益侵害等の所定要件を満たす必要がある。 [AD-518] 国地方係争処理委員会の地位 国地方係争処理委員会は国の関与をめぐる紛争を公平・中立に処理するため総務省に置かれる合議制機関である。 国の担当省庁と地方の争いを、第三者的な専門機関で審査する仕組みである。通常の私人の行政不服審査法上の審査請求とは制度が違う。 [AD-519] 国の関与に対する審査申出 普通地方公共団体の長その他の執行機関は国の関与に不服があるとき、関与があった日から三十日以内に国地方係争処理委員会へ審査を申し出られる。 申出主体は地方公共団体の長その他の執行機関であり、個々の住民ではない。期限の起算は関与があった日を基本とし、地方自治法の例外・対象限定を確認する。 [AD-520] 審査対象となる関与 係争処理の対象には関与の適否だけでなく、法令に基づく関与をすべき旨の申出に対して国が関与をしない不作為も含まれ得る。 国へ許可等の関与を求めたのに相当期間判断しない場合も、地方の事務処理を妨げる。不作為の審査は、抽象的に国が仕事をしないこと一般を対象にするのではない。 [AD-521] 委員会の審査期間 国地方係争処理委員会は審査申出があった日から原則九十日以内に審査と必要な措置を行う。 90日以内を基本に、自治体の事務が長く停滞しないよう処理する。申出期間30日と委員会の審査期間90日は異なる。 [AD-522] 違法な関与への勧告 委員会は国の関与が違法又は地方自治の本旨に照らして不当と認めるとき、関係行政庁へ必要な措置を講ずべき旨を勧告する。 違法性に加え、法定範囲で地方自治の本旨からみた不当性も審査する。自治事務・法定受託事務では審査対象の構造に違いがある。 [AD-523] 勧告の尊重と通知 国の行政庁は係争処理委員会の勧告を尊重して必要な措置を講じ、その内容を委員会と申出地方公共団体へ通知する。 勧告は裁判所の取消判決と同一ではないが、国に尊重・措置・通知を求める法的仕組みがある。勧告後も争いが続けば、所定の関与訴訟へ進む。 [AD-524] 自治紛争処理委員 都道府県の関与をめぐる市町村との紛争は、総務大臣が事件ごとに任命する自治紛争処理委員による審査の対象となる。 都道府県の関与については国地方係争処理委員会ではなく自治紛争処理委員が担当する。この関与審査では総務大臣が3人を事件ごとに任命する。 [AD-525] 関与訴訟の機関訴訟性 地方公共団体が国又は都道府県の関与を争う訴えは、法律に特に定められた国又は公共団体の機関相互間の機関訴訟である。 地方公共団体の機関としての権限・自治を争うため、私人の原告適格をそのまま要求する取消訴訟とは異なる。法律が認める場合と手続に限って起こせる。 [AD-526] 国の関与に関する訴え 普通地方公共団体は係争処理委員会の審査・勧告等を経た後、法定要件と期間に従い高等裁判所へ国の関与の取消し又は不作為の違法確認等を求め得る。 高等裁判所を第一審とする特別な訴えである。委員会の判断だけを常に対象とするのではなく、国の関与そのものの取消し等を求める構造を押さえる。 [AD-527] 都道府県の関与に関する訴え 市町村は自治紛争処理委員の審査等を経た後、法定要件と期間に従い高等裁判所へ都道府県の関与の取消し等を求め得る。 相手方が国か都道府県かによって前置される紛争処理機関が変わる。審査申出・勧告・出訴の期間を区別し、通常の取消訴訟の6か月を機械的に流用しない。 [AD-528] 是正指示不履行に対する国の訴え 地方公共団体が法定受託事務への是正指示に従わない場合、担当大臣は法定手続を経て高等裁判所へ違法確認の訴えを提起できる。 国側から、地方の不作為が違法であることを確認する専用訴訟である。これと、国が直接事務を代わって行う代執行の訴訟手続は別に整理する。 参照法令・資料 [A_ACL] 行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号) https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139 確認範囲:取消訴訟・無効等確認・不作為違法確認・義務付け・差止め・仮の救済・機関訴訟。 [A_LOCAL] 地方自治法(昭和22年法律第67号) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000067 確認範囲:公の施設、指定管理者、国・都道府県の関与、係争処理・関与訴訟。 [A_STATECOMP] 国家賠償法(昭和22年法律第125号) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000125 確認範囲:公権力行使の賠償、営造物責任、費用負担者、民法適用。 [A_CIV] 民法(明治29年法律第89号) https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 確認範囲:総則・物権・債権・親族・相続。148条、168条、258条、264条の2以下、306条以下、458条の2以下、499条以下、941条、1047条、1050条等の重要な要件を確認。 [A_PUBLICASSET] 国有財産法(昭和23年法律第73号) https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000073 確認範囲:行政財産・普通財産の分類と管理・使用関係。 [A_ROAD] 道路法(昭和27年法律第180号) https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 確認範囲:道路管理と道路占用等の個別法上の制度。 [A_RIVER] 河川法(昭和39年法律第167号) https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 確認範囲:河川の公共用物性、管理及び占用等の制度。 [A_INFO] 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000042 確認範囲:行政文書開示の請求・例外・部分開示・期限・第三者手続。 [A_PINFO] 個人情報の保護に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057 確認範囲:行政機関等の保有個人情報、本人開示・訂正・利用停止、第三者手続、審査請求。 [A_NATIONALOFF] 国家公務員法(昭和22年法律第120号) https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 確認範囲:一般職の任用・服務・分限・懲戒・利益保護。 [A_LOCALOFF] 地方公務員法(昭和25年法律第261号) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261 確認範囲:地方公務員の服務・分限・懲戒・利益保護。 [A_SUBSIDY] 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 https://laws.e-gov.go.jp/law/330AC0000000179 確認範囲:交付決定、条件、遂行、実績報告、確定、取消し、返還、加算金・延滞金。
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(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



