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占有の取得
占有の取得には、
- 物を事実上支配すること
- 自己のために占有する意思
が必要です。
ここでいう「自己のためにする意思」と「所有の意思」は別です。
例:賃借人は、借りた自転車を自分で使う意思があるので占有を取得します。しかし、自分の所有物だと思っているわけではないため、他主占有です。
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相続による占有承継
占有者が死亡すると、相続人は、まだ現物に触れていなくても占有を承継します。現実の引渡しは不要です。
- 所有の意思の推定
物を占有している者は、反証されない限り、所有の意思をもって占有していると推定されます。
ただし、
「所有の意思があると推定される」
と
「本当に所有権を持っている」
は別です。
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占有継続の推定
ある期間の最初と最後の両時点で占有していたことを証明すれば、その間も占有が続いていたと推定されます。
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権利適法の推定
占有者が占有物について何らかの権利を行使している場合、その権利を適法に有していると推定されます。
これも最終確定ではなく、反証可能な推定です。
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占有訴権の期間
- 占有保持の訴え:妨害継続中、または妨害終了後1年以内
- 占有回収の訴え:占有を奪われてから1年以内
- 占有保全の訴え:妨害の危険が続いている間
なお、固定マスターのCV-175には「保持も侵害から1年」と読める不正確な圧縮がありました。正しくは「妨害中または妨害終了後1年」です。教材は正しい内容で進め、記録時に修正対象として残します。
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物権的妨害排除請求
所有物が手元にはあるものの、現在その利用・支配を邪魔されている場合、その妨害を除去するよう求めます。
例:隣人の資材が自分の土地に置かれている。
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物権的妨害予防請求
まだ現実の侵害は起きていないものの、侵害の具体的危険がある場合、侵害の予防を求めます。
例:隣地の掘削によって、自分の土地が崩落する具体的危険がある。
整理すると、
| 状態 | 物権的請求 |
|---|---|
| 物を奪われた | 返還請求 |
| 現在邪魔されている | 妨害排除請求 |
| 将来の具体的危険がある | 妨害予防請求 |
確認問題
- AがBに自転車を貸し、Bが使用している。Bは自転車の所有者だとは思っていない。
Bは占有を取得するか。また、自主占有・他主占有のどちらか。 - 絵を占有していたAが死亡した。唯一の相続人Hは遠方におり、まだ絵に触れていない。Hは占有を承継するか。
- Pが土地を占有している事実だけが判明した。Pについて何が推定されるか。また、何までは確定しないか。
- Pが1月1日と12月31日に土地を占有していたことを証明した。その間の占有はどう扱われるか。
- 占有者が、占有物についてある権利を行使している場合、何が推定されるか。
- 工事によらない占有妨害について答えてください。
a. 妨害開始から1年3か月経過しているが、今も妨害中である。占有保持の訴えは期間だけを理由に排斥されるか。
b. 妨害終了から1年3か月経過した場合はどうか。 - 所有者Oの土地上に隣人の資材が置かれ、現在、土地利用を妨げている。Oが行使する物権的請求は何か。
- 隣人の掘削によりOの土地が崩落する具体的危険があるが、まだ崩落していない。Oが行使する物権的請求は何か。
- 「自主占有者である」ことは、「所有権を持っている」ことを意味するか。
- 占有物を自分の責任で壊した場合、次の責任は同じか。違うなら区別してください。
a. 善意の自主占有者
b. 所有の意思を持たない占有者 - 即時取得と取得時効を、「対象・時間・取得のきっかけ」の違いから区別してください。
仮に「自分が所有者だ」と思う者が自由に物を奪い返せるなら、所有権争いのたびに実力行使が起きます。そこで法律は、次の二段階に分けています。
- 占有訴権:ひとまず現在の事実状態を守り、実力行使を防ぐ
- 所有権に基づく物権的請求:最終的に誰に権利があるかを基準に処理する
したがって、同じ事件に二つの請求が成立し得ます。
| 物の状態 | 占有という事実を根拠 | 所有権を根拠 |
|---|---|---|
| 現在妨害されている | 占有保持の訴え | 妨害排除請求 |
| 将来の具体的危険がある | 占有保全の訴え | 妨害予防請求 |
| 物を奪われた | 占有回収の訴え | 返還請求 |
三つの推定も、次の三問に分けます。
| 問い | 推定されること |
|---|---|
| どのような意思で占有しているか | 所有の意思 |
| いつまで占有していたか | 前後二時点の間の占有継続 |
| 何の権利に基づいているか | 行使している権利を適法に有すること |
推定とみなすの違い
| 用語 | 意味 | 反対証拠 |
|---|---|---|
| 推定する | ひとまずその事実があるものとして扱う | 覆せる |
| みなす | 法律がその事実であると確定して扱う | 原則として覆せない |
また、三つは別軸です。
- 自主・他主:所有者として占有する意思があるか
- 善意・悪意:自分に権利がないことを知っているか
- 本当の所有権:客観的に所有者なのか
泥棒が盗品を自分の物として使う場合、悪意でも自主占有です。しかし、本当の所有者ではありません。
Oの土地に、隣人Nのコンテナがはみ出している。Oは土地を使えず、損失も発生している。
ここでは、Oの要求を二つに分解します。
- コンテナをどけてほしい
- 発生した損失を金銭で埋めてほしい
この二つは目的が違います。
| 目的 | 制度 | 注目するもの |
|---|---|---|
| 現在の妨害状態をなくす | 物権的請求 | 所有権と現在の妨害 |
| 過去に発生した損害を埋める | 不法行為による損害賠償 | 故意・過失、損害、因果関係 |
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物権的請求に故意・過失は不要
物権的請求の目的は、悪い人を処罰することではなく、所有権を妨げている客観的状態を解消することです。
したがって、Nが境界を間違えたことについて無過失でも、コンテナによる妨害が存在する限り、妨害排除請求は成立し得ます。
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不法行為との併存
損害賠償は、原則としてNの故意・過失を必要とします。
したがって、
- Nに過失なし:妨害排除は可能でも、損害賠償は原則として不可
- Nに過失あり:妨害排除と損害賠償の両方が成立し得る
となります。
「現在の状態を直す」と「過去の損害を埋める」は別問題です。
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除去費用の負担も別問題
妨害排除請求が成立したことだけから、どの範囲の費用を誰が負担するかまで機械的には決まりません。
- 誰が妨害状態を作ったか
- 誰がその状態を支配しているか
- 双方にどの程度の帰責性があるか
などを別途検討します。
ここでは「請求権の成立」「損害賠償」「除去費用」を三つに分離できれば十分です。
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所有権の三つの機能
所有者は、法令の制限内で物を自由に、
- 使用する
- 収益する
- 処分する
ことができます。
しかし、土地は隣地と接しているため、一方の所有権を無制限にすると、他方の所有権が使えなくなります。そこで次の相隣関係の調整が置かれています。
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隣地の使用
Oが境界付近の塀を修理するため、Nの土地を一時的に使わなければ工事できない場合です。
Oは、必要な範囲で隣地を使用できます。ただし、
- Nへの損害が最も少ない日時・場所・方法を選ぶ
- 原則として目的・日時・場所・方法を事前に通知する
- Nの住居内への立入りには居住者の承諾が必要
- Nに損害が生じた場合、Nは償金を請求できる
という制限があります。
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越境した枝
原則として、まず竹木の所有者に枝を切らせます。
ただし、次の場合は、越境された土地の所有者が自分で切れます。
- 切除を催告したが、相当期間内に切らない
- 竹木の所有者または所在が分からない
- 急迫の事情がある
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越境した根
根が境界線を越えた場合は、枝と異なり、催告なしで自ら切り取れます。
整理すると、
- 枝:原則は相手に切らせる。三つの例外で自分から切れる
- 根:最初から自分で切れる
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公道に出られない土地
他の土地に囲まれて公道へ出られない土地の所有者は、周囲の土地を通行できます。
ただし、自由に経路を選べるわけではありません。
- 公道へ出るために必要であること
- 通行地にとって損害が最も少ない場所・方法を選ぶこと
が必要です。償金の扱いは次の単位で扱います。
確認問題
- NのコンテナがOの土地にはみ出している。Nには境界を間違えた過失がない。Oの妨害排除請求は、Nの無過失だけを理由に成立しなくなるか。
- 同じ事例で、Oに営業損失が生じた。Nに故意・過失がなければ、Oは当然に不法行為による損害賠償を請求できるか。
- Nに過失があった場合、Oは妨害排除請求と損害賠償請求のどちらか一方しか選べないか。
- 妨害排除請求が成立すれば、除去費用の負担も常に自動的に決まるか。
- 所有権の三つの機能と、その自由に付されている一般的な制限を答えてください。
- Oが境界付近の塀を修理するにはNの土地を一時的に使う必要がある。Oは隣地を使用できるか。使用方法・通知・住居への立入りについての制限も答えてください。
- 隣地の木について答えてください。
a. 枝が越境した場合、Oが自ら切れる三つの場合
b. 根が越境した場合、催告が必要か - Oの土地は他の土地に囲まれ、公道へ出られない。Oは周囲の土地を通行できるか。通行場所・方法は何を基準に決めるか。
Aの土地とBの土地が隣接しており、Aが境界上の塀を修理するには、Bの土地に足場を置く以外に方法がないとします。
- Bには、自分の土地へ他人を入れない利益がある
- Aにも、自分の土地や建物を修理・維持する利益がある
ここでBの承諾を必須にすると、Bが拒否するだけでAは自分の塀を修理できません。Bが行方不明でも、返事をしなくても、同じように工事が停止します。つまり、Bの所有権がAの所有権に対する拒否権になってしまいます。
そこで法律が、両者の利益をあらかじめ調整しています。
民法206条も、所有者が自由に使用できるのは「法令の制限内」であるとしています。所有権は無制限ではありません。そして209条が、一定の目的のため必要な範囲で隣地を使用できると直接定めています。使用権の発生源がBの意思ではなく法律なので、Bの承諾は不要です。現行民法206条・209条
ただし、Aが好き勝手に使えるわけではありません。
- 境界付近の工作物の築造・修繕など、法律所定の目的に限る
- 必要な範囲に限る
- 日時・場所・方法はBの損害が最も少ないものを選ぶ
- 原則として事前に通知する
- Bに損害が生じれば償金を支払う
- 住家への立入りは生活・プライバシーへの侵害が強いため、居住者の承諾が必要
- Bが抵抗した場合に実力で排除してよいわけではない
したがって、用語の役割はこうなります。
| 用語 | この場面での役割 |
|---|---|
| 使用権 | 法律から直接発生する。通常の隣地使用について承諾は不要 |
| 通知 | 相手に使用目的・日時・場所・方法を知らせる。相手の同意を求める行為ではない |
| 承諾 | 相手が同意すること。住家へ立ち入る場合に限って必要 |
| 償金 | 隣地所有者・使用者に生じた損害を金銭で調整するもの |
旧法の「使用を請求できる」では、原則として隣人の承諾か、それに代わる判決を得てから使用すると理解されていました。現行法が「使用できる」に変わったのは、隣人の拒絶・無応答・所在不明による停止を避け、法律自体から限定的な使用権を発生させるためです。文言変更は単なる言い換えではありません。
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



