才能ない。根性しかない。それだけで十分すぎたよ。

認めるしかなかった。わかっていたけど、わからないフリをしていた。でも、認めた。自分に、才能なんてものはないと。そこから、すごく冷めた物の見方をするようになった。でも、ここでひねくれるのとはワケが違う。逃げるのとはワケが違う。才能なんてない。でも成果は諦めない。そしてひねくれない。逃げない。これらのピースがガッチリと噛み合ったとき、見える世界が変わった。景色が変わった。脚は速くない。学校のお勉強はできない。体力だってない。アーティスト並みに歌がウマイわけじゃない。逆三角形のイケてるボディじゃないし、身長だって180は無い。筋力だってない。もちろんイケメンでもない。 そう、脳を諦め、脚を諦め、筋肉を諦め、顔を諦め、喉を諦め、その結果として西園寺は「眼」は手に入れた。 そうか。本当にこの世はトレードオフなんだ。諦めて、諦めて、諦めた先に残っていたもの、それは、意外にも最強の武器だった。狂わない眼

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