対角化 (大卒理数分析者への道)
対角化とは、行列を特別な形に変換することで、行列の計算や性質の理解をしやすくする方法です。イメージとして、行列の中に隠れている情報を引き立てるような操作と言えます。 例えば、対角行列は、ほとんどの要素が0で、対角線上だけに非ゼロの値がある行列です。これは、行列の中で重要な情報が主に対角線上にある場合に役立ちます。対角化は、元の行列をこのような対角行列に変換するプロセスです。 具体的な手順を見てみましょう: 固有ベクトルの取得: 行列に固有ベクトルがある場合、それらを見つけます。固有ベクトルは特別な方向を表すベクトルです。 正規直交化: 固有ベクトルを正規直交基底に変換します。これにより、固有ベクトル同士が互いに直交し、独立した方向を示すようになります。 基底変換行列の構築: 正規直交基底を並べて基底変換行列を作ります。この行列は、元の行列を新しい基底に変換するための方法を示します。 対角行 (さらに…)