関東と関西の両方に旅行に行くと、なんとなく、
関東は東京を中心に回っていて広範囲に渡り首都圏という形で一体化している巨大経済エリア
という印象を受けるが、関西の場合、
京阪神のそれぞれが別個の個性を持っていて、別個の個性があって、ついでに奈良で鹿さんとも触れ合っておくか
という印象を受ける方は多いと思いますし、実際、旅行雑誌もそのように編集していることは多いと思います。
京都のオーバーツーリズム問題
昨今、京都のオーバーツーリズム問題が注目を浴びていますが、それもそのはず、国内において「京都」と言えば修学旅行や国内旅行で筆頭に上がる候補地ですし、海外の人たちも「KYOTO」はとてもよく知っています。KYOTOブランドは凄いわけですね。
そして、京都の立地を見るにつけ、
現地民の暮らしや都市機能が集積する中心エリアと、観光名所として機能しているエリアが距離的に近いですから、外国人で混雑してしまうのも無理は無い。
この点で、東京における浅草が外れのエリアにあったり、「東京ディズニーランド」を名乗るスポットを千葉あたりに置いているのは、かなりうまくやっているという印象でしょうか。昔は、「なんで千葉なのに東京ディズニーランドやねん!」と思ったものですが、上手いことやっている。
千葉は、旦那(東京)を立てながら上手に繁栄を遂げている「古風なヤマトナデシコ県」と言う感じでしょうか。
千葉は、「千葉」を捨てている。結婚した嫁さんが、名字を捨てるかのごとく。
千葉は、千葉を捨てている側面があります。まるで、結婚した嫁さんが、名字を捨てるかのごとく。
例えば、東京ディズニーランドを筆頭に、
- ららぽーと東京ベイ (千葉県船橋市wwwwww)
- 東京ドイツ村 (千葉県袖ケ浦市wwwwww)
- 東京歯科大学 (千葉県千葉市にある大学wwwww)
- 東京ベイシティ交通 (千葉県浦安市のバス会社wwwww)
というように、完全に「千葉の名」を捨てて、東京と一体化している側面があるのです。まさに、古風な奥様です。
全国ネットで有名なミュージックステーション。
タモリさんが出る番組ですねぇ。テレ朝(六本木ヒルズのニアニアにある)の有名番組。
あれ、よく、スペシャルイベントとか、幕張メッセでやりますけれど、地方民はもしかしたら知らないかもしれませんが、
幕張は千葉ですよwwwwwww
東京主導のイベントを、実はかなり千葉が受け入れていて、千葉でなんやかんやしているという側面があります。
そもそも東京の中心地である千代田区は、官公庁や政府機関が集中し、港区はご存知のように六本木とか新橋、虎ノ門、浜松町、お台場とか、中央区には銀座・・・とか、ごちゃごちゃごちゃしているわけです。
関東と関西の差が開く中で、関西の識者は「関西復活のためには、京阪神の一体化が必要」と言う
関東と関西の差は、ここ10年、20年で開いています。
東京に次ぐ2位の都市は大阪である、と勘違いしている人はあちこちにいますが、正確には神奈川です。
関西発の企業が東京に行ったり、関西人が関東に流れたりしているので、
「関西VS関東」
という構図はどうかと思いますが、関西に根を張っていて、「関西を元気に!」「関西から日本を元気に!」と考えている人たちは口を揃えて、京阪神の一体化と海外を踏まえた対外的な戦略が大事だと言っています。日本という国全体が落ち込む中で、世界戦略を考えるとそうなる。
事実上、関西はやはり大阪が筆頭格なのですが、世界的な知名度・集客力ではやはり「KYOTO」が強いわけで、京都にオーバーツーリズム問題が発生するぐらい外国人でパニックが起こっています。旅行だけではなく京都は留学生も多い。そもそも、京都は学生の街です。日本の名の知れた都市の中で、学生数が多いのは京都です。
国際交流だとか、対外戦略、グローバル戦略というものを考える上で、京都は強いわけですね。そもそも京都自体が長い歴史を持ちながらも、グローバルな文脈の中での京都の売り出し方に特化してきた部分があり、それは大阪の中心地と京都の中心地を比べてみれば一目瞭然。行けばわかる。京都は外国人に対して配慮したガイドがあちこちにあります。大阪と比べたらあっちこっちで英語が飛び交っているし、英語ができそうな人材があちこちにいる印象。
「京都で引っ張った客を、大阪、神戸にいかに金を落とさせるか」、みたいなものは全体戦略が必要
京都で引っ張った客を、大阪・神戸にいかに金を落とさせるか、
みたいなものは、どう考えても全体戦略みたいなものが必要です。インバウンドをいかに関西全体の発展に繋げるのか、みたいなものは全体戦略が必要。しかし、これが極めて困難です。
当たり前ですが、京都のような歴史と文化と経済が密接に絡んで見事なシンフォニーを奏でている小さい街に、やたらと外国人が押し寄せたらぶっ壊れます。こういう外国人を、
- 受け入れる
- 拒絶する
の二択ではなくて、上手に機会に繋げていくためには、キャパのことを考えなければなりませんし、そもそも他所からやってくるのですから、ある程度広範囲で考えなければなりません。外国人は飛行機で直で京都にやってくるわけではありません(京都に空港は無い。近いのは、関空、伊丹、神戸空港)。
大阪は、橋下さんネタを中心に、「府と市の対立」などが全国的に有名になりました。大阪という巨大都市の中でもそういう状態なのですから、京阪神全体とか、近畿全体みたいな話になると、当然、余計難しいわけですね。
割とガラガラな神戸
私は神戸大好きなんですけど、その理由は、
- 上品
- 落ち着いている
- 綺麗
というのが挙げられますが、それにしても、神戸とかは結構、ガラガラなのです。あのガラガラ感が、ちょうどよいしんみりとした感じを演出しています。とはいえ、ガラガラなのも事実。一時間で行ける範囲にある京都がオーバーツーリズムで頭を悩ませているのとは対照的です。
神戸は大丈夫なのか?経済は大丈夫なのか?
と考えてしまいますが、実際、神戸は財政難のエリアで知られています。自治体で運営する国民健康保険ですが、日本全国で最も高いのが神戸であることはよく知られております。
関西は、一見、三都がそれぞれの個性を持っていてバラけて見えるように感じますが、蓋を開けると極端な偏りというか集中が見えます。
そして、逆に、関東は一見、東京がやたらと集中しているように見えますが、関東全域にわたってそれぞれの役割の割り振りがあり、周辺も一体化して上手に栄えてしまっている。
ですから、
- 埼玉
- 神奈川
- 千葉
のエリアも、どんどんどんどん、地価が上がって行ったり、人口が増えたり、再開発が進んでいる地域も拡大してきた歴史があります。
2016年に福岡市に抜かされた神戸。
https://kansai-sanpo.com/kobe-1/
ここの記事にもありますが、
- 神戸は大阪経済圏の発展のおこぼれを受けてきたに過ぎなかった
- 神戸人の大阪に対する対立意識が強すぎる
というのは挙げられていますね。
神戸経済圏は小さ過ぎて自立できない経済圏であるのに、「関西全体のこと」を考えず偏狭な地元愛が強過ぎて、関西の発展を遅らせ、それがブーメランになって返ってきているということらしいですね。
https://matome.naver.jp/odai/2155283071679625501
関東は、「東京のリーダーシップがエグすぎる」
私は常々、東京とドイツは似ていると考えているのですが(そもそも明治政府がドイツを参考にして発展してきた部分はある)、ドイツがEUという文脈の中でリーダーシップを発揮しているかのごとく、東京も関東という文脈、そして日本という文脈でかなりリーダーシップを発揮しています。
まず、ご存知のように、東日本は東京に1極集中ですね。特にその被害者は東北でしょう。東日本が関東・東京に集中する構図であるのに対して、西日本は結構バラけている構図にあります。
そして関東だけに限ってみても、東京に住んだことがある方はわかると思いますが、東京周辺が東京を立てるような設計で発展を遂げている。
ちょうど、関西で言うところの、
- 尼崎がほとんど大阪扱い
- 奈良府民
みたいな感じで、東京の周辺、具体的には千葉や神奈川の一部のエリアがほとんど東京と一体化してしまっている。特に千葉には、上述したディズニーランドはそうですが、成田空港も置いています。そして、京成ラインがあるし、ディズニーランド周辺の舞浜エリアにも交通や関連の産業が発展を遂げている。
「うんこマンション」「うんこ逆噴出」で話題になった武蔵小杉のあたりもあれは神奈川(川崎市)ですけれども、もうあのあたりはほとんど東京と一体化していると言っても良いでしょう。神奈川に関しては東京に次ぐ大都市で、「東北全体の人口を上回る」エリアであり、県内において「県単位での団結がかなり希薄」であり、エリアによって事情が違います。例えば川崎と横浜に連帯感など無いわけです。
神奈川は東京に対立傾向があるが、強すぎる東京にボコボコにされ返り討ちにあうだけなので従うしかない
神奈川というのは、そもそも県での団結意識が弱いです。神奈川自体が大きくて強いし人もたくさんいます。
ですから、神奈川全体で言えることはあんまり無いのですが、例えば横浜民などが東京に噛み付いたとしても、そもそも東京に太刀打ちできません。東京全体と神奈川全体で比較しても、1位・2位の肉薄した位置関係とはいえ、1位の東京は2位の神奈川に圧倒的な差を持っています。
ですから、神奈川が東京に対して対立したり噛み付いたところで全く意味がありませんし、千葉はおとなしく東京追従、埼玉なんかはむしろ、「ダ埼玉wwwお前ら何も無いwwwwww」と、千葉にマウンティングされている状況ですから、それぐらい当然、東京とは太刀打ちできず自然に吸収されています。つまり、「東京・千葉・埼玉」の結束は固いわけです。ここで神奈川がボッチを走っても、そもそも県内でバラバラなのですからしょーもないです。こうやって、関東は見事に、東京というジャイアンを中心に結束が高まっている状態なわけです。結果、それが関東全体の繁栄に繋がってしまっている部分があります。まぁ、権力機構が東京にあるので仕方ありません。
横浜も都会といえば都会ですが、隣に東京という半端ない巨大都市があるので、横浜の路線で突っ走っても、霞んでしまいます。
ここに横浜民の複雑な心情があるわけです。
東京の恐ろしい計画・リニアモーターカー
住民の経済力で見たとき、東京に迫る勢いで豊かなエリアが、もう少し離れにあります。それが愛知県です。
そして、近い将来、リニアモーターカーが名古屋と東京を結ぶ計画ですが、これができると東京と名古屋が30分で結ばれる時代がやってきます。
つまり、名古屋が首都圏に組み込まれます。金額を考えると、「通勤圏」はちょっと言い過ぎかもしれませんが、30分、40分で繋がるというのは恐ろしいのではないでしょうか。
京都は絶対に潰れない。京都は手放してはいけないものが何なのかをよくわかっている。
東京はちょっとのことで潰れません。なぜなら首都機能があるから。権力機能があるから。
これに対して、京都も簡単には潰れません。京都には古都という歴史がありそれを上手に資源化してきた歴史と、技術、最適化された構造を持っています。そして、これが「対外的に」かなり強いのです。京都は、グローバルにモテまくることである意味、中央政府に対して強い牽制を仕掛けることができるのです。京都は、いくら「頑固だ」とかなんとか言われようとも、京都が持っている資源を手放さない限り、この日本という国で上手いことやっていけることをわかっていると思います。
少々、現地民が苦しもうが、この京都らしさをフル活用し、国内外で京都の立ち位置をしっかりと確保することによって、中央政府に対するカウンターパートになることをわかっているでしょう。何なら、「天皇」というものを丁重に取り扱っておきたい勢力は京都サイドにいるのかもしれません。
世界中、どこを見てもそうですが、
「歴史遺産」
というのは貴重な財産です。そして、その歴史遺産がある街として、世界中に知れ渡ったポジションというのは極めて重要です。京都には、それをやり遂げるための法制度などもしっかりと整備されていて、全国チェーンを展開するビジネスが、京都のやり方に配慮して、景観条例に従っている図なんかは印象的です。
東京と京都は硬いのです。
豊臣時代は首都、徳川時代は商都、明治時代〜昭和は工業都市だった大阪、次は?
パナソニック・シャープの衰退は、この国の転換のメルクマールとなったでしょう。
豊臣時代は首都、徳川時代は商都、明治〜昭和は工業都市としてやってきた大阪。割とダイナミックに変化してきた都市です。が、構造不況によって「失われた●十年」の影響をモロに受けていると言えるかもしれません。新産業であるIT分野なんかは、東京が率先して吸収しています。これに対して、大阪はどうでしょう。方向性に迷っている、とも言えるかもしれません。
そして、福岡も福岡で、「日本のシリコンバレー」を目指して、ノマドワーカーやら、新規創業者やらを集める取り組みをバンバン行いながら、若くて有能な市長のもので、官民一体のイベントやら、天神ビッグバンやら何やらをやって、地価と流入者がうなぎのぼり中です。今最も勢いのある地方都市の一つ。
関ジャニの村上信五は、
大阪は年々東京に寄せている、それが悲しい
みたいな話を公の場でしていましたが、大阪は生き残りをかけつつ、いろんな変化をしている街とも言えます。
実際のところ、関西でナンバーワンなのは大阪で間違いありません。
しかしここが悲しいところなのですが、
大阪はナンバーワンだけれども移ろいが激しいというか硬さがない
という点があります。なぜなら、東京には首都機能があり、京都には古都機能があります。そしてこの二つは硬く、「挟み撃ちにされている」状態にあって、おまけに京都がすぐそばにあるという位置関係。
これが大阪の制約条件なのです。
大阪と京都が持ちつ持たれつの関係にありながらも、やはりどこかで鍔迫り合いをしてしまう因縁は、致し方ないものがあると言えるでしょう。
行政改革は散々やり尽くされた大阪
大阪を巡る、トップダウンでの行政改革については、散々やり尽くされた感がありますね。橋下さんを皮切りにして、トップダウンでの行政改革や、それを巡る問題提起みたいなことは散々やり尽くされた感があると言えます。
この前、ニュースで、大阪の工場が中国に買収された、みたいな逆転劇の典型みたいなものが報じられていました。シャープも外資に食われましたけれども、激動の中にあるのが大阪と言えるでしょう。ここ10年ぐらいで、街並みもガンガン変わっているのが大阪と言えます。
大阪の問題を端的に言えば、
- 産業構造の新陳代謝が活発でない
- 新しい産業が生み出せてない
- むしろ新しい産業を巡る素早い動きは他のエリアの方が先んじている印象
- 関西全体としての戦略が無い
ということでしょう。
あれだけ大きな都市なのに、なぜか所得が低かったり、貧困層が沢山いる。
京都はマジで賢い (大阪人がイラッとする話)
大阪人がイラッとする話かもしれませんが、京都はマジで賢いです。
まず、関西にある大学群の雄である「京都大学」があります。全国的に見ても、ナンバーワンは東大、ナンバーツーは京大、という立ち位置は強固です。大阪にも大阪で「阪大」という立派な大学があるはずですが、全国規模で見るとなぜか阪大は霞んでしまっています。原因はいろいろありますが、私が思うに、阪大出身者が落ち目の地元産業にどんどんエントリーして一緒に落ちていってしまったからだと思います。
関東であまり、阪大の人を見かけません。
入試の難易度に比べて、就職のコスパが悪いのでは無いでしょうか?
私が思うにですが、これまで見てきて、
阪大はお勉強ができて沢山勉強してきていて、事実賢いのに金が稼げてない人や社会で出世していない人が多い大学
という大変勿体無いイメージです。
これは思うに、関西の経済構造のせいです。関西の衰退にリンクしています。
「関西屈指の」というポジションは京大に取られてしまっていますし、関東に殴り込もうにもあそこには東京一工・早慶上智がおります。
そして、京都は学生が多い街ですが、日本人はもちろん、外国人留学者もかなり受け入れています。
基本的に、
- 大学
- アカデミズム
というのは「硬い」です。そもそも学問の歴史が古代ギリシャの暇人達とかあの辺りまで遡るので、京都は「これは硬いな」と思っているのでは無いかと思います。古都・歴史遺産という硬い資産を活用しながら、アカデミズムもうまく吸収している京都。
かなり立ち回りが上手いと思います。
派手に儲からなくても、stableでサステナブルな方向性を意図的に採択しているのが京都、というような印象を受けます。
大阪は波が荒い
まさに、「大阪は波が荒い」と言えるでしょう。
当たれば大きい、当たってない時はガーンと沈む。これが、大阪の二面性の正体と言えます。大阪の経済構造がそうなっているのです。
豊かなのか貧しいのかわからない。
金があるのか無いのかわからない。
先進的なのか後進的なのかわからない。
その理由ですね。
以前、橋下さんが政治家時代の動画を見ていたのですが、「小中学校にエアコン入れる話」とか給食の話をしていて、
えっ?
と思いました。そういう、「えっ?」があるのも大阪の不思議なところですね。
もちろん、日本にはもっともっと酷いところは沢山あるでしょう。ただ、東京や関東、京都を除いたエリアで、全日本的に訪れる悲しい未来を先取りしているのはもしかしたら大阪かもしれません。
途上国的な雰囲気!その通りと思いました。何年か前に大阪に戻った時に驚いた。トイレも図書館も音楽室もボロボロの小学校。粗末な給食でまるで餌のよう。悲しかった。
— こげもっち (@kogeko5A) December 17, 2019
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。