プルプルプル・・・・・
久しぶりの友人から電話がかかってきた(プルプルプルって音はしないけど。ブーッブーッブーッって音だったけど)。その時、私はタクシーに乗っていて、女の子とちょっとキスをしていた。
花火大会に行っていたんだよね。
エッチする予定だったから、とりあえず電話を取って、要件を聞いて後で折り返すよと伝えた。
気絶するように寝ている女の子。そのそばで、ホテルのガウンを着ながら、折り返しの電話をかけた。
「おー、ごめんごめん、さっきの電話何?」
よく聞いたら、会社辞めるっていう話だった。またか。今年に入って、会社辞めるの話聞かされたの、これで何人目だっけって思った。彼女もいるらしいけれど、辞めるらしい。彼女に生きがいのアウトソーシングをするのは無理だと。しかも、最近、妊娠させそうになって、マジで焦ったって言っていた。マジで焦って、自分の人生についてよく考えた結果、「これでいいのか?」という思いが湧き上がってきたらしい。
最近、この手の電話、多い。
ごめん、俺、死ぬほどハッピーだわ
いつもこういう、不幸そうな話を聞かされるたびに思うの。ごめん、俺、死ぬほどハッピーだわって。温度差にビビるんだよね。
グラスに、しゅわしゅわしゅわと冷たいコーラを注ぎながら、ホテルガウンを着て、大阪の街並みを眼下に電話する俺(さっき、ちんぽ洗って来た俺)。
「お前の言っていたことがようやくわかったよ」
だって。出た出た。このパターン、本当に多い。自分が1年前、3年前、5年前、10年前に発した言説をほじくり返されて、ようやく意味がわかったって言われることが本当に多いんです。今回は何だ、何がわかったんだ?と思いながらコーラを喉にゴクリと流し込む。
「え?今大丈夫?何してんの?」
ホテルでセックスしたばっかりだよ、って言えなかった。
「才能がある」「この会社で出世する」「引く手数多」
彼は就職した当時から、20代の間中ずっと、
- 俺は才能がある
- この会社で出世する
- 引く手数多
的なことを言っていたタイプの人間だった。だったら、何でそんなに悩んでるの?ってぐらいなんだけれど、びっくりするぐらい元気無かった。
私の場合、全く逆だった。自分に才能があるだなんて思ってなかったし(強烈なコンプレックスを抱えていたし)、底辺からスタートして会社で出世だなんてくだらないこと考えなかったし、選択肢は無かった。だから、必死になって努力した。最近、昔使っていたノートとか、ファイリングした資料とか開けてみたのだけれど、喉元過ぎれば熱さ忘れるって本当だなって思った。相当勉強したわ。赤、青、黄色、緑、カラフルなペンでたくさんの単語がびっしり書き込まれた紙を何枚も見つけて、下積み時代を思い出した。
電話かけて来た彼は、一度もそんなことしたことが無いと思う。
男は自分が特別な血だと証明したがってる奴で溢れてる
ファンタジーには人間の潜在的欲望が描かれている。だから、ファンタジーは読むと気持ちいい。人気の漫画、アニメが好まれる理由はそんな感じらしい。少年ジャンプの人気作品をみているとわかるけれど、どれもこれも、主人公には特殊な血統の設定がされている。それが、ふとした時に開花するみたいなストーリーが多い。
きっと、これが少年の心を捉えて離さない。そして、青年になってもどこか、現実逃避気味の青年はジャンプを手放せない。産業廃棄物の処理の仕事をしながら、仕事帰りにファミリーマートでジャンプを立ち読みするような感じ。
俺だったら、そんなんしてるより、素直にこうべ垂れてセミナー行く。身銭払って学びに行く。
どうして欲しいの?
電話口で、なんて言っていいのか迷ってしまった。
セミナー参加したり、本を読んだりしても、「何もなしていない自分の立場」から噛み付いてしまうであろう彼に、私は何を言えば良いのだろうか。人間の脳みそは凝り固まって来て、25歳から硬直化して、30なったらどうしようも無い大人になるのは個人的な統計から思うことなんだけれど、それを伝えたらいいのだろうか?
俺はただの自己啓発信者なんだ。さぁ、君も、ってか?
収入は一瞬で激変する
収入自体は一瞬で激変する。
溶かすお金をかき集めて来て、広告に投じればいい。
日本政策金融公庫でも教えてあげるか
お金を溶かす勇気を持って。月額10万円くらいかな。それは広告でも良いし、集客や営業に関係するツールに使うコストでもいいし、DRMの勉強でも良いし、オウンドメディアの外注・運営費でも良いけれど。保証されないところにお金をつぎ込む勇気を持って。お金を使った方が、高速でトライ&エラーを回せてターゲティングとかアドの技術が上手くなる・・・・なんて言っても伝わらない。私が今、ゼロから超速でやるのなら、日本政策金融公庫で非常に低い金利の融資を受けるなりなんなりして、JVとかPPCにバンバン金を投下したいところ。
何が欲しいんだ?金か?実力か?有意義なライフスタイルか?
多分どうせ、ベンチャーとか行っても・・・・
最初だけで、すぐ飽きる。きっと、彼の胸の中に足りて無いのは充実感。達成感。俺はこれを努力してやった、という感覚。結局、彼はなんと無く苦労や失敗、挫折を避け続けて味気ない人生を送っている。なんか、そんな感じがする。自分の行きたい場所に行くためなら、たくさん怪我しても、傷ついても、いいやみたいなものが足りてない。面倒なことから逃げ回ったツケが、今回って来てる。やりがいなんて、面倒の集積みたいなもんでしょう。
最近、出産した人の話を聞いたから、余計にそう思う。
お釣りで遊んでいるだけ
うわっ、女の子起きて来た。
さぁ、今からもう一回おっ始めるかな。
なんでこんなことができるかって?うーん、お釣りで遊んでいるだけ、としか言いようが無い。きちんと事業をやって、そのお釣りで遊んでいるだけ。楽しい人生を送りたいって言われたら、「monetary stuff」をきちんと処理しましょうね、っていうアドバイスになる。俺は事業家力があるから、それを活かして生きてるってだけ。
東京で鼻をへし折るか、メンターでも見つけるか
彼には一度、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの触りの部分を教えてあげたことがあったのだけれど、根性が無くてすぐリタイヤした前科がある。本を教えてあげても、セミナーに誘ってもダメだった。
「東京ででも働けば?」
満員電車のストレスなり、高所得な人を見て受ける刺激なり、エリートと比較して感じるコンプレックスなり、何かしらの刺激を受けてみればと思ったけれど、それもイマイチのご様子。未だ実家暮らしだし。
メンターでも見つければ、って言いたくなるけれど、何かこう、人に頭を下げて学ぶようなタイプでも無い。人の考えを取り込むようなタイプでも無い。
傷つきたく無い、リスク背負いたく無い、辱めにあいたく無い、面倒なことしたく無い、でもどうにかしたい
そういう感じがヒシヒシと伝わって来た。
自ら腰を上げて、女性にアプローチをすることも、ナンパをすることも苦手な彼。なぜかわからないけれど、自分の目前に機会が降って来て当然と思っている感じがする。自分から掴みに行くという感じが弱い気がする。
俺にも幼馴染ってのがいる・・・・
同じようなレベルの家庭環境。
同じ学区。
同じような暮らしぶり。
同じような趣味。
同じような価値観。
こういう感じで、一緒に育って来たみたいな人間が身近にいるって人は多い。それは幼馴染とか言うんだろう。だいたい、人はそういう、半径5メートル、10メートルの人間と似たような感じになって行く。
一方はただのサラリーマン。
もう一方は勝ち組自由人。
何が違った?
・・・・・・・。
人生を変える方法を愚直に実践しただけだと思う。決意を新たにするとかそんなものは無駄でしかない。勉強できない奴とダイエットできない奴も、自分の気持ちでどうにかしようとする。一体、いつになったら失敗から学ぶんだ。20年くらい生きてれば自分の考えや気持ちが使い物にならないなんてわかるだろう。
勉強したければ身銭を拠出してカフェ行け。
人生変えたければ引っ越ししろ、環境に拠出しろ。
価値ある人との繋がりを作るためにお金を使え。
花火は美しい
花火は美しい。夏の風物詩。でも、花火はタダだと思ってない?
スペシャルなシートで鑑賞しようとしたらお金がかかるんだぜ。いい加減、お金から逃げ回るのをやめて、現実を直視した方が良い。逃げても逃げても、お金が追いかけてくる。貴方はお金に興味が無くても、お金が貴方に興味ある・・・・・ってやつですね。
短期的にお金が欲しいのなら。
それこそ仮想通貨でも買って下さい。ゴミ株でも買って下さい。規約変更でダメージを食らうPPCの裏技とかyoutubeアドセンスの裏技とかやって下さい。せどりやって下さい。
でも、そんなんじゃあダメってことだろう。
真摯に芸を磨いて、自分を変えなあかんだろう。
自分を変えたいって電話なんだけれど、自分を変えたいって言えない
自分を変えたいって電話なんだけれど、自分を変えたいって言えない。まさにそれ。自分が間違ってただなんて言いたく無いし、認めたくも無い人からの電話。別に、今の自分の延長線上に何かを積み上げても良いけれど、私は思いっきり自己否定して来たから、どうアドバイスしていいのかわからない。
大量の失敗の上に立つ俺
多分、彼はそんなに失敗して来てない。だからこそ、ここで行き詰まってる。
逆に俺は、人生で失敗ばかりして来た。
でも、失敗は次がある限りは貴重な「ネガティブフィードバック」でしかない。リサーチとテストを重んじる人間としては、悪いように捉えることは無い。そうやって、大量の失敗の上に、知見と専門性を築き上げて来たんだ。
===
"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。