代数幾何の対象は、次のようなものである。
・多項式
・環
・体(有限体を含む)
ここには、距離・連続・極限といった概念は定義されていない。
したがって、解析で使う
「傾きは極限で定義される」
という微分の定義は使えない。
そのため、微分を純粋に代数的に定義する必要がある。
そこで導入されるのが「導分(derivation)」である。
代数幾何における微分の定義そのものは、ライプニッツルールである。
代数幾何では極限が使えない。
だから「微分」を、関数同士の積の構造、つまり因数分解や展開の規則として定義する。
その規則が、次の式である。
D(fg) = fD(g) + gD(f)
これがライプニッツルールである。
「点Pで0になり、さらに他の0になる関数との積で書けるものは区別しない」
つまり、次のような考え方をする。
関数 f と g が
点Pで0になり、
さらに f – g が「積の形」で0になっているならば、
f と g は、点Pの近くでは同じものとみなす。
代数幾何でやっているのは「関数を比べる」ことではない。
点そのものを定義するために、関数の振る舞いを使っている。
だから、これは関数解析ではない。
代数幾何の主役は図形である(多様体、または多様体に似たもの)。
しかし代数幾何では、図形を直接扱うことができない。
そこで行う基本的な置き換えがある。
図形と、その上の関数全体を対応させる。
これが代数幾何の基本原理である。
例として円を考える。
解析幾何では、円とは「条件を満たす点の集合」である。
しかし代数幾何では、「円上で定義された多項式関数の集合」を見る。
代数幾何では、点とは次のように定義される。
点とは、その点で0になる関数すべての集合である。
これを極大イデアルと呼ぶが、名前は重要ではない。
重要なのは、点を関数の集合として捉えるという立場である。
点Pを調べたいとき、
・Pで0になる関数 f
・Pで0になる関数 g
を並べて、
それらがどの程度同じか、どの程度違うかを調べる。
しかしこれは、関数の性質を知りたいからではない。
点Pの性質を知りたいからである。
この立場により、次のことが可能になる。
-
点の近くで何が起きているかを定義できる
極限が使えないと、「近づく」「傾き」「接線」は定義できない。
しかし導分を使うと、次の代数条件で表現できる。
f(P) = 0
D(f) が 0 ではない
これにより、「その点でどの方向に動けるか」を定義できる。
これが接空間である。
まず、解析での「点」と代数幾何での「点」は異なる。
解析では、点とは単なる座標である。
例えば P = (1, 2) で終わりである。
一方、代数幾何では座標を直接使わない。
発想を転換する。
点 P = (1, 2) を特徴づける事実とは何か。
それは、「Pを代入すると0になる多項式が多数存在する」ということである。
例として次の多項式がある。
x – 1
y – 2
(x – 1)(y – 2)
(x – 1)^2 + (y – 2)^3
これらはすべて、P = (1, 2) を代入すると0になる。
逆に言えば、
「(1, 2)を代入すると0になる多項式をすべて集めれば、そこから点(1, 2)が一意に復元できる」
つまり、
点から多項式の集合が決まり、
多項式の集合から点が決まる。
この対応が、「点を通る関数の集合」という意味である。
関数を調べているのではない。
点を関数で記述しているだけである。
なぜこんな回りくどいことをするのか。
理由は一つだけである。
・実数でなくても使える
・図形が描けなくても使える
・極限がなくても使える
からである。
「一次まで同じ」とは何か。
点Pを定義している関数の集合の中で、
区別する必要がないものを同一視する、という規則である。
これは、関数同士を比べているのではない。
点Pを表す情報の粒度を決めているのである。
-
なめらかか壊れているかを判定できる
ある点Pで、
導分が十分に存在するならばなめらかであり、
導分が足りない、または多すぎるならば壊れている。
これが正則点と特異点の定義である。
ここでも極限は使っていない。
積の分解規則と一次の構造だけで判定している。
-
因数分解では見えない情報が見える
例として次を比べる。
y^2 – x^2
y^2 – x^3
どちらも原点を通るが、導分を見ると違いが現れる。
前者は一次で分かれるが、
後者は一次の情報が消える。
これにより、形の違いが区別できる。
-
交わり方を定義できる
曲線が、
ただ交わるのか、
接して交わるのか、
重なって交わるのか。
これは解の個数や因数分解だけでは決まらない。
一次の情報を見ることで、接し方や次数が定義できる。
これが交点の重複度である。
-
m と m^2 が出てくる理由
点Pに対応する極大イデアルを m とする。
m は、Pで0になる関数すべての集合である。
m^2 は、二次以上で0になる関数である。
m / m^2 は、一次の情報だけを残し、
二次以上をすべて捨てる操作である。
これは、展開して一次項だけ残す操作そのものである。
接空間は m / m^2 の双対として定義され、
導分はそれに対応する。
結論を極端に単純化すると、次の通りである。
ライプニッツルールとは、
「展開して一次だけを取り出す規則」である。
それにより、
点がなめらかか、尖っているか、交差しているかが分かる。
だからこれは、図形の性質を調べる幾何の話になる。
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(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



