もし俺が女だったら「結婚してもいいかな?」と思える幼馴染が2人いるんだけど・・・・

もし、私が女だったら、結婚してもいいかな?と思える幼馴染が2人いる。

この2人との付き合いの年数はかなり長い。

 

男が男と結婚することを想像するなんて意味ない!

と思われそうだが、結婚生活において「男女」の意識が希薄化してセックスレスになっている夫婦なんて腐る程いるだろう。「男性機能」も「女性機能」も歳をとれば劣化する。性に絡むワクワクドキドキも低減する。

男と女の前に、「人間」として誰かと深く関わり、共同生活をする世界というのは、意外と、同性で考えてみた方が有意義な示唆が得られる。

と、個人的には思う。

 

幼馴染Aについて考えてみよう。

コイツとは付き合いが幼稚園からある。コイツ呼ばわりは失礼だって?コイツはコイツでいいよもう!笑。15歳から累積でいくら奢ってきたことか。毎日電話を数時間するぐらいイチャついていた時代もあれば、殴り合い寸前まで仲が険悪化したことも、絶縁したこともあったし、お互いにアンチステマを繰り広げるバトルをしたこともある。もちろん小学校〜中学前半の話であるけれど。もちろん仲は良い。当然、相手の変化も見て来たし、自分も変化して来た。奴は言う。「お前は変わった」と。私も思う。「奴も変わった」と。もちろん、仲は良い。仲は良いというか、腐れ縁である。相手の親も知ってるし、一緒に過ごして来た思い出の数々がある。

彼と結婚したと考えてみよう。共同生活をすると、どんな不満が感じられるか。腐るほどある。きっと、ストレスが増すに違いない。今、ストレス度合いが1しか無いとしたら、おそらく100になる。

基本的に奴は無責任体質で、末っ子気質で、道楽的で、即興的で、深く物事を考えないタイプだ。フレンドリーである。スクールカースト上位に食い込むタイプで、いじめっ子気質なところもある。処世術に長けている。学業成績的な部分では私よりはるかに優秀だったし、先生に気に入られるタイプだったし、顔も広いし、コミュニケーション能力も悪くないと思う。童貞卒業は中学生で、私より早かった。つまりモテた。女にもそんなに困らないだろうが、付き合い続けるとアラが見えて来てフラれるタイプである。要領よく物事をこなし、快活な印象を与え、活発で礼儀正しい好青年に見え、筋骨隆々としている爽やかな彼だが、性根は間違いなくクズである。この落差がヒドイ。

どうクズなのかって説明が難しいのだけれど、小さい頃に無邪気に生き物(小動物じゃなくて虫系)をメタメタに殺してケラケラ笑うような、純粋無垢な根っからの狂気がある。アメリカ人クレイジーユーチューバーみたいなのが動画に上げそうなことは、子供の頃に大抵やった、アイツは。空気銃を生き物に当てまくってケラケラしてるような奴だ。蝉の羽ちぎって、投げて、謎のわん曲軌道を描いて変化球!!みたいな奴。やばすぎ。

表向きは子供好きで、気さくなお兄ちゃんみたいなところがあるけれど、ストレス負荷がかかったときの弱い者に対する対応が危ない。道を間違えていたら犯罪者になってた気すら感じられる。プチンとキレたときに豹変する、自制ができない、そんなところがある。危ない男である。

そして意外と弱い。弱いというのは、仕事や恋愛のストレスで泣いたり凹んだりするような弱さではなく、『自分に都合の悪い現実から目を背ける』弱さがある。現実を見ない、歪めて解釈する、都合の良い受け取り方をする、自分のダメな点を認めない、そういうところがある。それはそれで良いのだけれど、そーゆーところがあるから、失敗や挫折を通して学習する力が弱い。その代わり、そのかいあってか、物凄く行動力はある。次、次、次、、、と移るのだ。

そして、頭の中はきっと、『誰と組めば得か』で埋め尽くされている。

私は彼のクズ度合いを知っていて、その点について「数限りない理解者」として気を許せる存在が私らしい。そのレベルの相手は、私含め2名しかいないと聞いた。クズなのをわかっていて付き合っていることが相手にとっては相当嬉しいというか、落ち着くらしい。ちなみに彼は私を性的なクズと呼ぶ。

彼は風俗が大嫌いだ。1時間前に他の男に抱かれた女と交わることが許せないらしい。

彼は基本的に、ジャパニーズサラリーマンにありがちな苦労を抱えている。つまり、一生懸命、周りに対して綺麗に見せようとしているが、本性とのギャップに悩んでいる。自分の本性を発露させると、人が離れていった苦い経験を持っていて、自分の本当の顔を、彼女も含めて誰かに見せるのを恐怖に感じている。彼は一種のコミュニーケーション中毒みたいなところがあるけれど、たぶん、人に嫌われるのを本気で恐れ、怖がっている。一緒にキャバクラに行くと、私が失禁したネタで笑いを取りに行くのに対して、彼は武勇伝を語るタイプ。そして、基本ブランド品武装。

実際奴は、結構性根腐っているところがあって、酔ったら暴力を振るうような奴だから、多分だけれど「結婚した女」が後々びっくりするパターンの男である。

夫の暴力や酒、浮気に苦しめられている既婚の女たちというのが昔から一定数いるけれど、冷静に考えれば、「なんでそういう男と結婚したのか?」である。私は、そういう失敗が起こる理由がわかる。コイツみたいな男が世の中にたくさんいるのだ。笑

そしてコイツは学校の勉強はできるが、シンプルに、知識と理解と考える力の強度が弱い。もっと言えば、基本的に「他力」と「要領の良さ」と「家族」と「友人」に救われて来た度合いが高い男で、現実と自力で直面した経験や底に落ちた経験が無い。基本的に修羅場は誰かのカバー、庇護で回避してきている。おいしいところをスッスッスッとすくっていくタイプ。

この点で私と対照的である。そして見栄張りである。孤独にも弱い。寂しさにも弱い。後輩がたくさんおり、先輩風吹かせるタイプ。

さあ、彼と結婚すればどうなるか。楽しいこともあるに違いない。彼と一緒に過ごして、楽しさが倍増することは腐るほどある。デートするカップルと同じことで、「一緒に夜道をドライブしてバカ騒ぎ」するような軽薄な関係性だと、最高に楽しいし、心地よい。でもそれは、お互いにある程度距離があるからで、結婚してたら絶対に無くなる楽しさであることは間違い無い。

もちろん、彼のことを付き合いが長すぎるがゆえに理解してるから、上手に立ててサポートに回ることもできると思う。ただし、この男を船長に立てた船は前途多難である。間違いなく難波船だ。よって、彼には大人しく何かに収まってもらった方が一番良い。たぶん、彼が既婚になって、転職を考えたら嫁から徹底的にブロックされるだろう。良いとこに勤めてハマっていてほしいタイプだ。並列で走行してもまず間違いなくおんぶに抱っこ路線になってくる。そして甘えながら、口では感謝してるだの愛してるだの言って好き勝手言って、外ではあたかも俺が従えてます(ドヤっ)というタイプだ。逆に引っ張る側ならどうだろう。意外と回るかもしれない。この男が自身を起点にして何かを回せるようになるまで少なくともあと5年はかかる。聞いた話によると、結婚を前提にした彼女に最近フラれたというから、まあ、なんとなくわかる気はする。

だから問題は、この男をそのまま愛せるか?引っ張るか?シナジーを発揮させる文脈を見つけられるか?であるが、なにせ、表向きと本質に、キャラクター的にも能力的にもギャップが大きいからこれをどっかの女が特定して付き合い、しかも具体的な経営をしていくのは困難と考えられる。

うーん。

こうやって考えてみると、「人間的に好きだと思う」とか「一緒にいて楽しい・面白い」ということと、結婚問題がサッパリ別だとわかる。

こいつは嫌いじゃないし、悪い奴でもない。ただ、そもそも何かをマネジメントできる器でも、リードできる器でも無い。ただし、社交や処世術は長けている。最適なパートナー、優れた師、チーム、そういったところに属することができればめちゃめちゃ化けるというか、すごいことができるタイプでもある。彼は間違いなく、すごい組織、グループに属してさえいれば、キラキラと輝くだろうし、輝いて見えるタイプだと思う。彼の人生のキー要素は縁に思える。

 

幼馴染Bについて考えてみよう。

この男は、考える力が強い。非常に強い。私なんかよりはるかに強い。そして、自身に対して絶対的な自信がある。自分は特別な星のもとに生まれたという考えや姿勢があり、その点で少し、松本人志的な、『俺の1番のファンは俺』のような自身の感性に対する絶対的な何かがある。

何かを考えるとき、逆算することができて、シナリオについて想定することも、準備をすることも、段取りを立てることもできる。時機を待つ、タイミングを待つこともできる。耐えることができる。人付き合いや接待もできる。時間、お金、能力、そういったものが限られた中で、戦略的に勝算の高いプランを練って、負けない人生運びをすることがうまく、人を見極める、見る力もあるから重要な人物は押さえに行く強かさもあるし、未来の展望も読める。

自分が好きなんだと思う。そのおかげで、自己愛を自己生産することができ、人間関係が途絶えたとしても、誤解されても構わないというところがあり、寂しいという気持ちも無い。その点で孤独にも強い。自己対話能力がある。自己内省的であり、考える量が絶対的に多いので、勉学の類をまったくしないのに、世の中の上流コンサルが会社で学んだこととして著作に出してるようなことと、同じことを言っていたりする。問題解決力や思考力が高いのだ。

自身の感覚と思考に誇りがある。そして、本を読まない。本を書いてる人も読んでる人も馬鹿だという発想だ。彼は、周りや、世の中の、アホさ・馬鹿さに辟易している。とはいえ、何かリスク背負って自身を起点に始めるタイプでも無い。

彼は童貞卒業が極めて遅かった。ちなみに割とイケメンである。なぜだろう。基本的に、受け身なところがあるのだ。人を好きになる基準が、俺のことを好きな奴は好き、という発想である。だから、彼は自分のことを高く買う人が好きである。基本、その発想である。世の中に対して自分起点で何かをしようというタイプでは無い。ただし、自分のことを高く買ってくれる文脈を切望しているように見える。

私は彼のことを高く評価しており、何かしらの場、問題のある場面、シチュエーションを彼に見せたら鋭い観点から意見を述べてくれるのが彼だ。彼に対して、とあるグローバルカンパニーの超難易度の高い入社試験を見せたら、簡単に解いてみせた。だから、頭はすごく良い。知識を詰め込む、情報を仕入れることに溺れらようなことはまず無く、常に自分で考えている。ずっと考えている。思考停止してない。キレ者である。間違いなく、私より問題解決力が高い。

彼は絶対に本を読まない。ビジネス書などに強烈な嫌悪感を持っている。自分よりバカな奴が書いた本など読んでたまるか!というところがある。ただし、知識のストックは絶望的に少ない。情報にも触れない。彼は人生の中で、学識の類に触れたことはほとんどないと思う。学問にもノータッチだと思う。たぶん、古今東西の偉人より自分の方が賢いと思ってるかもしれない。スポーツの名手を見ると素直に褒め称えるが、哲学系や、偉人の名言系の書籍であったり、人生論系、それから知や考える力などを取り扱った本などについては、必ず異論を差し込む。必ず反論する。くだらないと切り捨てる。

彼の素晴らしいところは、徹底的な自己理解と現実直視力である。

この男と結婚するとどうだろう?

彼には高いプライドと誇りがある。責任感も強い。そして、性的に倒錯している部分が無い。女好きではあるけれど、でも淡白なところもある。オナニーの量も少ないに違いない。アダルトビデオもほとんど見ないのでは無いかと思う。おそらく、浮気もしないタイプだ。散財もしない。趣味もない。

彼の船に乗れば、間違いなく、普通にはやっていける。彼はロイヤリティや誠実さもある。忍耐もあるし、投げ出さない。彼は責任は必ず果たす。現実的に何かを運用する、考える力が高いのだ。制限された環境で、ベストを尽くせる。

たぶん、私が彼に、おんぶに抱っこでも食わせてくれる。基本的には優しいし、困ってる人間をほっとけないというところもある。何より、自分がされた嫌なことを他人にしたくないだとか、困ってる後輩たちをアシストしたいだとか、自分を高く買ってくれた、評価してくれた人間を助けたい、忠誠を尽くしたいという律儀なところがある。参謀タイプである。すごいのは、自身でも自身のことを『No.2タイプ』と言うところだ。トップや、リーダーは向いてない、と自分で言う。敏腕マネージャータイプでもあると思う。

彼と組んだらどうなるか?おそらく、向こうが上でも、こちらが上でも、並列でもうまくいく。実際、私は彼とライフイベントのほとんどを共有している。つまり、一緒に風俗も行ったし、一緒に仕事したこともあるし、一緒に遊んだこともあるし、一緒に寝泊まりしたこともあるし、とにかくなんでもやったことがある。若い頃はずっと一緒にいた気がする。頭の良い彼にいつも、いろんなことを教えてもらい、いろんな話を聞かせてもらった。

お金の貸し借りに関しても、この男は100%返ってくる。私は何度も貸したことがある。借りたことは無いけど。

この男は、若干私のことも見下してるフシがある。基本的には上から目線である。でも私も、彼を立ててきたし、本当に頭が良いと思うから相談することも多い。基本的に、私に対して批判的、真逆的、疑義的なことをガリガリ差し込んでくるタイプで、彼に聞かされた耳の痛い話は、ティーンエイジャーの頃から通算しても、数え切れない量である。そしてそれをひたすら素直に聞きにいく私に対して、『そーゆーところ、評価できる』『自分の悪いところを直視しようとしたり、学ぼう、向上しようとするところは良いところだと思う』という感じで言ってくる有様である。でも別にイラッともしない。そーゆー奴である。実際私は、数多くのことを彼から学んだ。同級生であるが、メモを取ってたぐらいだ。

彼は言う。

『お前は昔、相当頭悪かった。でも、めちゃくちゃ変わったと思う。今のお前からは余裕しか感じない。』

ちなみに、彼は昔、『お前は成長したな(俺レベルに近づいてきたな)』という感じのニュアンスで接してくる男だった。今もちょっとある。そーゆースタンスの絡み方である。

実は私は、ビジネスで成功する前に、本格的に彼と組んで何かをやろうと思った時期があったが、結局はそうならず、別々の道に行くことになった。その際、彼は私に対して、『絶対失敗する』だとか、『お前の人生は博打打ちだな』とか、『たぶん、何か当てたとしてもすぐ終わると思う』的なことを言っていた。

が、しかし、そうはならなかった。

彼は自分の未来予知や、見通し、展開察知力に自信を持っている。しかし、前々からこんなことも言われていた。彼は私のことを、わかるようでわからないと言う。

お前は、正直、よくわからないところも多い。たぶん、ゼロを1にする力がある。

絶対的な自信がある彼からすると、私は少々、珍獣に思えるらしい。だからこそ、彼の興味関心を引くところもあるのだと言う。

彼は昔から、私に対して、しつこく、『俺と組め、俺を雇え、俺と何かやろう』ということを熱心にアピールしてくる。特に経済的に成功してからは、それが多い。私も彼に、誘いの声をかけることも昔はあった。実際、一緒に、稼げない時期に商売まがいの何かを一緒にやったこともある。しかし、ある時期から、私は彼を見切った。友達としてではない。ビジネスマンとしてである。以降、私は彼にそーゆー類の話をしてない。でも、彼はいつか、私と何かをやりたい、使ってくれ、と繰り返し言ってくる。事あるごとに言ってくる。本人は無給でも良いと言うぐらいだ。

彼はよく言う。

『いつか、俺を使って欲しい』

と。

私が彼を見切った理由は何か?

一番大きい理由は、私は彼は、放っておけば彼の道で大成する確率が高いと見込んだからである。彼には基本的にやりたいことがない。だから、そっちに大きな可能性と適性を感じた。基本それだけだ。彼には彼の最大限生きる文脈があって、そこにハマれば最高に輝ける。それと、私の手持ちでは使い所が無い、というのもある。彼が悪いのでは無く、シンプルに使い所が無い。彼自身が換金可能な何かを持つ集客力があるタイプでは無いので、売り物としてプロデュースすることはできてもそれを彼が嫌う。だから、彼を機関として内製化することになるはず。だが、彼の思考のベクトルは基本的に仕組みやシステムに向いている。マーケティングという対市場のアーキテクトに関しては、自慢でもなんでも無く、彼に実権を譲るわけにはいかない。それは、シンプルに潰れるからである。彼もそれなりにマネタイズに関する持論があるのだけれど、彼の発想は基本的に自身の感性と論理、そして仕掛け・仕組み作りに基づくものだけど、基本的に頭が良すぎて感性的な接点は市場と乖離してしまっている。彼が発案するものは需要の規模が見込めない。実際、彼が自身の頭の良さを周りに伝えられてないことや、彼を起点にして何かが動いてきた事がないことが実証してしまっている。頭が悪い、と周りを断罪することは、周りをコミュニケーションして動かせない、ということでもある。

彼が人を頭が悪いと断罪するときは本気でそう思っている。

私が人を頭が悪いと言ってるときは誰かを何かしら心理的に発奮させる、行動させるためである。

彼はやるべきことや義務、責任、職責、役割、役職、与えられた場、期待、評価、そういうもので淡々と動けるタイプであるし、感情的なブレが無い。職場でギリギリまで追い詰められた人が、『体が動かない、出勤できない』というようなアレルギー反応のピークに達した時に起こる現象なんかも絶対に起こらない、理解できないタイプである。睡眠時間も短くてオーケー。ちょっとロボットじみているのである。

この辺りに違いがある。奴は機械仕掛けの論理厨であるが、私は感情男なのである。実際、コピーを書かせると奴はダメだと思う。逆に言えば奴が解ける問題解決系の試験を私は解けない。

奴は、血液の流れを維持して器官を腐らせないための血流コミュニケーションはできても、人のマインドを発火させられない男なのである。

感じて考えていることをクリエイティビティを発揮して形として描き出す力と、語彙力、エモーショナルなモチベート能力、その点に対する感性が足りない。特にモチベート力が無いのは致命的で、これは奴が恋愛とナンパを怠ってきたツケである。恋愛をして悲喜交々した経験が無いのだ。まずそもそも、童貞の卒業が遅すぎる。性欲に駆られて頭おかしくなりそうになったこともないのだろう。私が中学の時、あまりにも性欲が爆発しそうで真剣に同級生をレイプしようか迷ったことだったり、どうしても好きな女の子に告白しに行くために雨の中をびしょ濡れに走ったことについて、『は?お前頭大丈夫?』という冷たい目で見てくる男である。彼はたぶん、しばらくの間、泣いたこともないと思われる。

ちなみに奴は、文章力もヒドイ。絵も描けない。

だから、彼は、形にはできないけど、すでに形あるものには突っ込める。これが彼の言う、『自分にはゼロイチが無い』というもの。でもこれは、シンプルに、ストックの不足である。知識と情報と感情のストックが足りてない。創造性が無いと嘆く人間たちは気付いてないが、単なるストック不足である。インプットが足りてなさすぎるだけだ。彼はCPUとワーキングメモリーの能力はずば抜けて高いが、ストレージの量と中に詰め込まれてる情報量、それからソフトウェアとアプリケーションのバリエーションおよび運用のナレッジが決定的に不足している。

自己投資中毒の私と、彼との間にある違いである。西園寺は比喩的な意味でも物理的な今でも、タコ足配線にタコ足配線を重ねて外部ストレージを増やしまくっている人生で、基本的に歩く貯蔵庫である。

実際、彼が現在くすぶっているのは語彙力の欠如によるところが大きい。なんとなくを言葉にする力や伝える力が無い。頭の良さが人に伝わってないのである。マネタイズのやり方も、課金構造に関して優れた着想は見せるものの、市場との感性的な接点と全体の構造の中で何をどう配置して全体最適を実現しそれを収益採算を合わせながら維持させるか、のアイデアが無い。端的に言えばビジネスの枠組みの中で担当者、良くてミドルマネージャーとしての視点しか持てておらず、事業経営の経験値とスキルが無い。

かと言って、彼にその点を伝授し回してもらおうと思っても、おそらく聞く耳を持たないであろう。営業として数字に責任は持てたとしても、彼は文理融合のマーケティングを理解できない。市場と感性が乖離がしている。乖離した感性はデータサイエンスなどで補填していかねばならないが、残念ながら彼には数学的センスが無い。定量分析と定性分析のスキルがない。彼が馬鹿にした『自己投資』の概念で、私が先人の知を応用し実務に繋げられるようになっている間に彼は止まっていた。頭はキレるが、勉強はできない。彼のスペックを否定する事実ではないが、ボキャブラリを示す指標の現実として高卒でもある。つまり大学的な知と縁はゼロ。家庭環境の問題だ。別にそれが悪いわけじゃない。ただ、共通基盤を持っていない場面も多い。その点でAとは対照的である。Aは、少なくとも聞く耳を持つし、大卒でセミナーなどにも行く。共通基盤がある上に、奴は傘下に入ることは相当長けている。だから、Aの年収は、Bの年収より多い。

繰り返すが、Bは頭が良い。

彼は、どうしてもその奢りの姿勢から敵を作りやすいタイプである。若い頃から頭がキレるために先輩や上司から潰されてしまう局面に当たることが多いタイプだった。とはいえ、本人にその気と、場さえあれば、それなりにうまくやるタイプであり、博打は打たないが頭はキレるし、与えられた文脈で最善をこなせるので、使う側にもよるが、それなりに上がることはまず間違い無い。たぶん、早々に頭角を現すことは無いかもしれないけれど、40代、50代頃に円熟味も増してしっかりとした地位が得られるであろうタイプにも思える。おそらく後期フェーズだと一番出世してるかもわからない。その頃に私は死んでるかもわからない。

彼には、やりたいことをやるという概念が無い。好きなことをやるという概念が無い。人間には、できることとできないことしか無いと言う。

このあたりからも非凡さを感じる。

そして、人間は生まれた瞬間から、ほとんど運命が決まっていると言う。生まれ持って、デキる奴、ダメな奴が決まっていると。そして、彼は繰り返し、『お前は俺がいないと失敗する』と言っていた。

奴も馬鹿じゃ無い。

思うに、こちらに対して、セールスをかけてきてるフシが、昔からある。

あれだけ頭が良いと、危なすぎる船には乗らない。何より、彼は、そのほかの同級生たちの中で、自分で何かやろうという野心ある連中たちの船に乗ろうとしない。理由としては危なさもあるけれど、『聞く耳を持たない人間の船には乗れない』と思っているに違いないのだ。

そう。

彼は私のことを、

『自身を高く評価してくる、聞く耳持つ人間の一人』

として捉えてることは間違い無いのだ。

彼は私のことを、たぶん、何かしらのベクトルで自分より劣ると判断してることは間違い無いのだが、その点について、話が通じる人間ともわかっている。勝る劣る、優れる劣るにいちいち過敏に反応しないというか、自分が馬鹿なことを認めること、馬鹿にされることをなんとも思ってない、プライドが無い、平気で人生のやりたいことのために博打打つ、という意味でも『コイツは俺に無いものを持ってる』と思っているだろう。

そう。

私は奴のように、周りに評価されようがされまいがどうでもいい。コイツ頭わりーと思われてもどうでもいい。自信を高く買ってくれた人にロイヤリティを示して下で頑張ろうという発想もあまりない。

俺の好きなように生きたい、好きなように暮らしたい、好き勝手したい、という厄介なタイプなのである。笑。というかそうしないと生きられない。意に沿わない生き方してるとアレルギー反応が出て死にたくなる。

夜景、海、雪景色、川、山、クリスマスイルミネーション、なんでもいいけど、美しいものを見たら脳内でスパーン!と何か弾ける。あるいは美しい女体。その瞬間、ああ、これがあればいいや、と思えてしまう。

つまり、何が優れ劣るか、circle of competenceの大きさや範囲がどれだけデカイかについて、それを競い合う・どっちが上か下かとかで私が生きてるわけでは無い。そして奴はそれをわかってる。だから奴は間違いなく、『組めば1+1=3以上になる』『面白いことができる』と思っているに違いないのだ。

当人に、そこまで強い欲望や上昇志向も無い。

私は彼の頭の良さをわかっているから、『もったいねー、●●に行けば良いのに』などと、上流のコースを示すが、彼はそれをやらない。彼は自身の野心を発露させて、アグレッシブに上を目指してキャリアアップに動くことをやらない。

たぶん、頭が良すぎて、

『それやったところでどうなんの?』

と思ってるに違いないのだ。

たぶん、頭が良いと一周回って、何もやる気ゼロという境地に至ると思う。実際彼も楽することがファーストプライオリティになっている気がする。楽するために誰かが作り上げた組織の中でうまくそれを利用するかという方向に向いてる。

頭が良すぎる奴には意外とこの傾向が強い気がする。だからこそ、評価されたら良い、自分を認められたら良い、うまく使ってくれたらいい、という感じ。奴は金に対する欲もそこまで無い。自分発でこれしたい、あれやりたくない、というものがあまり無い。感情をオフにして高度に情報処理できるからこそ、自分が何に感情的に触発されるかということはもちろん、他者に対してもその人心の機微がわからないところがあるかもしれない。

とはいえ、人間は機械じゃない。だから、感情オフにして生き続けると、ノイローゼ気味になる。彼には少々、ストレスからくる切迫感がある。それがそのまま、後輩、部下や世間に対する『わかってない!』という意識に転化されている。

自分のことを評価してくれて、比較的思う通りに動かしやすく、何かをやってやろうという人間の船に乗れば、面白いことができるという思いはたぶん、あるはず。きっと、そーゆー意味でアプローチをかけてきてることに間違いは無い。そういう意味ではありがたい話である。自分の好きな女にすら、自分からアプローチできない男なのだから。呼ばれたら行く、評価されたら行く、好かれたら好きという男である。

おそらくまあ、奴と結婚すればうまくいく。

しかし、すでに述べたように、『コイツは他所に行った方がもっと輝けるな、他所が合ってるな』という理由で結びつかないことだってある。そもそも、どれだけ認めていようと、人間的に好いていようと、ペースが乱されるとか、わざわざ深く合体するまでも無いという理由で結びつかないケースもありえる。歯車の噛み合わせというか、組みようが無いというか。そういうのもある。

でもおそらく、向こうも向こうで、賢いことは間違いないから、『交点は今じゃない』とも思っていそうである。だからこそ、5年後、10年後、20年後まで考えていそうだし、私もたぶん、奴の頭脳が無いと、どうしようもないフェーズがビジネスシーンにはあることがあることもわかってはいる。

彼にはよく、

『お前に●●はできない』

と言われたが、私の場合、先天的なスペックは諦めるとしても、優れた先人の知識や知恵、ノウハウとその体系については、めぼしいモノを見つけたらダウンロードしてインストールし、ソフトウェア、アプリケーションをたくさん抱えるタイプである。当然、フリーズも何度も起こすけど。

そう、彼が言うように、スペックとしては限界があったとしても、私の場合は、『そもそも先天的な自分になんて期待してません』なのであって、私の中には数々の優れた人間やら、ノウハウやらが注入されていて、それらの幅を広げつつ、運用の精度を上げてきた人生なのだ。

この世界に頭の良し悪しがあるのはわかるが、コンピュータとか、ウェブシステムとか、AIとか、そーゆーものに触れていたらいちいち頭の良し悪しで落胆することもない。そもそも、勝てないからだ。そして、海外に目を向ければ、努力量でもとんでもない奴らがひしめいている。こんなのを知れば、無理ゲーにも気づく。

きっとBにはその発想も無い。奴は英語ができない。外国人との交流ネットワークも無い。もっと言えばファイナンシャルリテラシーも無いから、マネーの動きやメカニズムもわからない。国家財政も、為替も、物価も、インフレも、きっと何もわからない。属人的な頭のキレとは無関係の世界で描かれている大きな社会経済構想の中で、個々人の生活はプカプカと浮かび、流されている。

彼は頭が良い。しかし、そんなに稼いでもいない。きっと、賢いからこそ、この複雑な世の中だったり、企業社会の中で、何かしら自分の力が及ぶ範囲で生きていくはずだ。けれど、外が動いたらそれに煽られるということ、外堀がジワリジワリと狭まったら個人的なスペックどうこうでどうにもならないシーンがあること、そういうことはきっと、あまり視野に入っていないと思う。

もし仮に、彼の頭の良さに惹かれて結婚した女性がいたとしたら。彼が誇ってるものが誇ってるものゆえに、惹かれてしまったら。場合によっては、それも愛想が尽きる原因になるのかもしれない。そんなことをふと思ってしまった。

 

あれ、他にも結婚してもいいかな?って思える奴いたかな?

そう考えて脳内をリファレンスすると、1人、候補者が追加された。Cくん。最近会ってないけど。

Cくんは、とにかく面白い。これに尽きる。面白すぎる。腹がよじれるぐらい面白い。そして、いつも元気でユーモラスで、チャーミング。そして、スーパー馬鹿。この馬鹿具合がぶっ飛びすぎて天才の気すらある。仕事に対する姿勢は、まあ、堅実で、何より周りから愛される。うーん、こやつ、絶対、モテるな、結婚的な意味で。まあ、こやつと同じ船に乗れば、どーなってもいいかなと思えるズバ抜けた明るさや面白さがある。すげーお金無かった時期でヒドイデートしてても、彼女から愛されてたし。しかも浮気して。バレて。それでこっぴどく叱られてたけど、丸く収まってた。彼女がCくん好きすぎるから。もう結婚したかな?7年くらい会ってないや。この前会おうぜって言われたけど。

うーん。Cくん。Cくんとは結婚できそう。奴はなんでも良さそうだし。こだわりなさそうだし。面白いしいい奴だし。ソープ大好きで仲間だ。

やばい。

男で結婚について考えてみると、スゲーわかりやすいぜ。

自分が向いてるかどうかも含めて。相手が最適かどうかも含めて。

ユーザーフレンドリーって言葉があるけれど、フレンドリーでシンプルでイージーな感じ、明るくハピネスでライトな感じの人ってのが世の中にいるけれど、このタイプで他人との組み合わせにそこまで苦労してる人ってなかなか見かけない。これで個人的なキャラクターがユーモラスでファニーなら、強い。芸人がモテるのもわかる気がする。


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西園寺貴文(憧れはゴルゴ13)#+6σの男

   




"make you feel, make you think."

 

SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)

新たなるハイクラスエリート層はここから生まれる
         




Lose Yourself , Change Yourself.
(変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受け入れられる冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、見分ける知恵を与えたまえ。)
 
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。