代数幾何入門の入門 西園寺帝国大学 理学部西園寺 貴文 代数幾何の対象は、次のようなものである。 ・多項式・環・体(有限体を含む) ここには、距離・連続・極限といった概念は定義されていない。 したがって、解析で使う「傾きは極限で定義される」という微分の定義は使えない。 そのため、微分を純粋に代数的に定義する必要がある。 そこで導入されるのが「導分(derivation)」である。 代数幾何における微分の定義そのものは、ライプニッツルールである。 代数幾 (さらに…)
西園寺貴文と、賢者の無理数π 〜πが無理数であることについて、西園寺がずっと考えていること〜 西園寺帝国大学 理学部西園寺 貴文 円周ってのは、直径に対する円周の比な訳じゃん。 でも、円周だって、長さなんだよ。 そしてこの長さってやつが、「2次元でしか表現できない」ものなんだよね、1次元だと足りない。 1次元の住人(点と線だけの世界)にとって、「曲がる」という概念は理解不能。曲げるためには2次元いるんだよ。1次元じゃあ曲率を扱えない。 2次元で描かれた円周を1次元に落とし込んで長さとして比較することはできるけれ (さらに…)
ライプニッツルールを因数分解の微積版として捉えておくと何が便利か 西園寺帝国大学 理学部西園寺 貴文 因数分解・展開 と ライプニッツルールの対応 【代数(静的)】 (a + Δa)(b + Δb) = ab + aΔb + bΔa + ΔaΔb これは単なる展開。 【微分(動的)】 微分は「Δ → 0 の極限で一次だけ残す操作」。 だから (a + Δa)(b + Δb) – ab → aΔb + bΔa (ΔaΔbは二次なので消える) これを記号化したのが d(ab) = a db (さらに…)
ライプニッツルール、チェインルールで微積分を発展的に 西園寺帝国大学 工学部西園寺 貴文 ──────────────────────── チェインルール(Chain Rule/連鎖律) ──────────────────────── 【基本形】 y = f(g(x)) このとき dy/dx = f'(g(x)) * g'(x) 別の書き方: dy/dx = (dy/dg) * (dg/dx) ──────────────────────── 【意味・直感】 チェインルールは 「変化 (さらに…)