「ゲーム理論的核武装論と理系的思考の限界:木下栄蔵と藤原正彦の比較を通じて」 西園寺帝国大学 政法経学部西園寺 貴文 「ゲーム理論的核武装論と理系的思考の限界:木下栄蔵と藤原正彦の比較を通じて」 西園寺帝国大学 西園寺貴文 要旨(Abstract) 本稿は、木下栄蔵によるゲーム理論的核武装論と、藤原正彦による理系リーダー批判を対比し、理系的思考の長所と限界を検討するものである。木下はゲーム理論を用いて日本の核武装を合理的選択として提示したが、そのモデルには国際政治的・文化的変数の欠落が見られる。一方 (さらに…)
木下栄蔵の安易なゲーム理論による日本核武装論から、藤原正彦の言う「理系は視野が狭く政治リーダーに向いていない」論について論考する つぶやき、西園寺帝国大学 政法経学部西園寺 貴文 木下栄蔵は、ゲーム理論の枠組みから「日本は核武装すべきだ」と主張した。彼の立論は、一見すれば合理的である。確かに、純粋なゲーム理論のモデル上では、核武装によって抑止力を確保し、相互確証破壊(MAD)バランスに参加することは、最適解に見える。すなわち、戦略的安定の均衡点を得るための合理的行動として、核保有は“支配戦略”に見えるのだ。 しかし、問題はそのモデルの変数設定にある。 木下の議論は、国家間の (さらに…)