20代は一度東京に住んだ方がいいのか。「東京に永住するか」ではなく「20代をどこで使うか」で考える
地方に住んでいる20代から、
「一度は東京に出た方がいいですか?」
と聞かれることがあります。
これに対して、
東京は家賃が高い。
人が多い。
満員電車が辛い。
地方の方が広い家に住める。
今はリモートワークもある。
東京に住む必要なんてない。
という意見があります。
反対に、
東京には仕事がある。
給料が高い。
人脈ができる。
遊ぶ場所も多い。
若いうちは東京へ行け。
という意見もあります。
私は、この議論そのものが少し雑だと思っています。
なぜなら、
「東京に住むべきか」という問いに、一生分まとめて答える必要がないからです。
20代では東京。
35歳になったら別の場所。
子供ができたら郊外。
仕事が完全リモートになったら地方。
海外へ行く。
別にこれでもいい。
住む場所を、
一度決めたら一生変更できないもの
として考える必要はありません。
だから問題は、
「東京と地方のどちらが優れているか」ではない。
「20代という時間を、どこで使うと価値が高いのか」
です。
東京に「一生住む価値」と「20代に住む価値」は違う
例えば45歳。
既婚。
子供2人。
広い家が欲しい。
仕事はリモート中心。
休日は家族と過ごす。
こういう人なら、
東京23区に住むメリットはかなり小さくなるかもしれません。
高い家賃。
狭い住宅。
高い不動産価格。
混雑。
それらを払ってまで東京にいる必要がない人もいる。
しかし23歳なら話が変わります。
独身。
荷物も少ない。
ワンルームでも生きられる。
転職できる。
夜まで出歩ける。
突然イベントへ行ける。
人に誘われたらすぐ会える。
知らない業界へ移れる。
この時期には、
東京の「密度」をかなり安く使えます。
もちろん家賃は高い。
しかし人生全体で見ると、
20代独身は東京という巨大都市を利用するための固定費が比較的低い時期でもあります。
家族4人で東京に住もうとすると巨大な住宅費が必要になる。
しかし24歳一人なら、
小さな部屋でもいい。
ここは結構大きな違いです。
東京の最大のメリットは「店が多いこと」ではない
東京のメリットとして、
飲食店が多い。
ライブが多い。
買い物が便利。
電車が便利。
という話がよく出ます。
もちろんそれもあります。
しかし20代にとって重要なのは、
私はもっと別の部分だと思っています。
選択肢の密度です。
会社がある。
業界がある。
大学がある。
専門家がいる。
外国人がいる。
経営者がいる。
投資家がいる。
クリエイターがいる。
大企業がある。
外資がある。
スタートアップがある。
コンサルがある。
金融がある。
広告がある。
ITがある。
メディアがある。
エンタメがある。
一つの場所に大量に集まっています。
国土交通省が東京圏への転入超過を年齢別に分析した資料でも、20代が最も大きな割合を占めていました。
つまり昔から現在まで、
進学や就職のタイミングで若者が東京へ移動する構造があります。
これは、
「若者は都会が好きだから」
だけではないでしょう。
若いうちに必要な選択肢が集積しているからです。
20代では「何になるか」がまだ決まっていない
これが重要です。
40歳になれば、
自分が何者なのかはある程度決まっています。
経理15年。
エンジニア18年。
医者。
弁護士。
メーカー営業。
経営者。
専門性も人脈もある。
この状態なら、
仕事を持ったまま地方へ移動することもできます。
しかし22歳では、
まだ何者でもありません。
しかも、
自分が何者になれるのかもよくわかっていない。
だから20代では、
快適性だけではなく、
どれだけ多くの可能性へアクセスできるか
が重要になります。
私は前の記事で、
人生は「選択」だけではなく、
「選択肢の母集団」によって決まる
と書きました。
東京は、この母集団を増やす装置として非常に強い。
地方にいると能力が低くなるわけではない
ここは誤解してほしくありません。
地方にいる人間の能力が低い。
という話ではありません。
優秀な人はどこにでもいます。
インターネットもあります。
本も読めます。
AIも使えます。
オンラインで世界中の知識へアクセスできます。
しかし、
知識へのアクセスと、機会へのアクセスは同じではありません。
例えば、
外資系企業についてGoogleで調べることは地方でもできます。
しかし、
その会社で働く。
そこで働く友人ができる。
飲み会へ誘われる。
別の会社を紹介される。
業界イベントへ行く。
そこで別の人間と知り合う。
突然転職する。
という連鎖は、
物理的にそこにいる方が起きやすい。
インターネットは情報距離をかなり消しました。
しかし、
人間関係。
雇用。
偶然。
信用。
恋愛。
友人。
コミュニティ。
こういうものまで完全に距離を消したわけではありません。
キャリアでは「知らなかった仕事」に遭遇する確率が違う
例えば地方で、
地元企業の営業をしている。
営業。
経理。
人事。
製造。
くらいしか周囲にいない。
すると、
仕事について考えるときも、
その範囲が基準になります。
東京へ行く。
すると、
FP&A。
Treasury。
Trade Marketing。
Pricing。
M&A Advisory。
Private Equity。
Venture Capital。
Identity Management。
Cyber Security。
Sales Operations。
Revenue Operations。
知らなかった職種の人間が普通に存在します。
以前、
「転職サイトではなく固有名詞から仕事を探せ」
と書いた理由でもあります。
人間は、
存在を知らない仕事を目指すことができません。
そして東京では、
存在そのものを知る機会が多い。
仕事だけではありません。
起業している人。
フリーランス。
投資家。
外国人。
研究者。
クリエイター。
普通の会社員とはまったく違う人生を送っている人。
そういう人間が物理的に近くにいます。
これが20代では大きい。
東京の価値は「成功できること」ではなく「比較できること」
東京へ行けば成功できる。
そんな保証はありません。
むしろ東京へ行って、
家賃だけ高くなり、
狭い部屋で、
地方にいたときと同じ仕事をして、
休日はYouTube。
これならあまり意味がない。
重要なのは、
東京という環境を使って、自分の比較対象を増やすこと
です。
地方にいた頃、
年収500万円ならかなり高いと思っていた。
東京へ来たら、
20代で1000万円を超えている人間が普通にいる世界を知った。
会社員が人生の基本だと思っていた。
東京へ来たら、
会社を売却した人間がいた。
研究者がいた。
VCがいた。
芸能関係者がいた。
外資金融がいた。
YouTuberがいた。
起業家がいた。
そこで初めて、
「こんなルートもあるのか」
と知る。
そのルートを選ぶ必要はありません。
存在を知ったこと自体に価値があります。
「東京は高いから地方」は、20代では計算が早すぎることがある
地方なら、
家賃5万円。
東京なら、
家賃10万円。
年間60万円違う。
だから地方の方がお得。
確かに住宅費だけならそうです。
しかし、
20代の居住地を家賃だけで決めるのは、
少し危険です。
もし東京にいることで、
選べる会社が増える。
年収が上がる。
専門性が変わる。
人脈が変わる。
結婚相手候補が変わる。
人生の方向そのものが変わる。
なら、
家賃差だけを取り出して比較することはできません。
反対に、
東京へ行っても何も利用しないなら、
高い家賃を払う意味はありません。
つまり、
東京の家賃は単なる住宅費ではなく、
人によっては、
巨大な機会集合へのアクセス料
でもあります。
問題は、
そのアクセス権を使うかどうかです。
20代だからこそ東京へ行かない方がいい人もいる
もちろん、
全員東京へ行け
ではありません。
例えば、
すでに地方で強い仕事を持っている。
家業を継ぐ。
地域特有の産業で専門性を作る。
地方でもオンラインで高収入を得られる。
東京へ行くことで手放す資産の方が大きい。
明確にやりたいことがあり、それが東京にない。
こういう人は、
無理に上京する必要はありません。
特に、
東京へ行く目的が、
「なんとなく東京の方がすごそう」
だけなら弱い。
東京は、
いるだけで経験値が入るゲームではありません。
自分から動かなければ、
会社と自宅の往復で終わります。
逆に、一度は東京へ出た方がいい可能性が高い人
私なら、
次のような20代は一度検討します。
地方にいるが、
やりたい仕事がまだ決まっていない。
今の会社以外の世界をほとんど知らない。
もっと高い年収を狙いたい。
専門職を探したい。
起業に興味がある。
クリエイティブ業界に興味がある。
外資へ行きたい。
IT、広告、金融、コンサルなど選択肢の密集した業界に興味がある。
いろいろな種類の人間に会ってみたい。
つまり、
まだ人生の探索フェーズにいる人
です。
探索するとき、
候補が多い場所へ行く。
これはかなり合理的です。
「東京へ出る」と「東京に骨を埋める」を分ける
多くの人が上京を重く考えすぎます。
東京へ出る。
↓
東京で結婚。
↓
東京でマンション購入。
↓
東京で子育て。
↓
一生東京。
別にこのセットを買う必要はありません。
25歳で東京へ行く。
30歳まで働く。
専門性を得る。
人脈を作る。
東京水準の給料を得る。
その後、
大阪。
福岡。
札幌。
地方都市。
海外。
郊外。
地元。
好きな場所へ移る。
これでもいい。
むしろ、
東京でしか取れないものだけ取って、後で出る
という使い方もあります。
東京を、
人生の最終目的地
ではなく、
キャリアや人生の巨大な交換所
として使う。
こう考えると、
上京するかどうかの心理的ハードルはかなり下がります。
35歳と25歳では、同じ東京でも値段が違う
ここで面白いことがあります。
東京の家賃相場が同じでも、
人生にとっての実質的なコストは年齢によって変わります。
25歳。
独身。
ワンルーム。
荷物少ない。
会社の近くに住める。
35歳。
結婚。
子供。
2LDK、3LDKが必要。
教育環境も考える。
住宅購入も考える。
すると、
東京の住宅コストが突然重くなる。
つまり、
同じ都市なのに、
ライフステージによって損益分岐点が変わる。
だから、
「東京は家賃が高いから住む価値がない」
という結論も、
年齢を無視するとおかしくなります。
20代では東京のメリットがコストを上回る。
40代では逆転する。
そんな人がいて当然です。
20代は「生活の完成度」を上げすぎない方がいい
若いうちから、
広い家。
安い生活費。
車。
落ち着いた環境。
慣れた友人。
快適な職場。
全部揃っている。
これは素晴らしい生活です。
しかし、
一つだけ危険があります。
動く理由がなくなる。
人生の探索が終わっていないのに、
生活だけ完成してしまう。
すると、
不満はない。
でも、
知らない世界も見ない。
気がつけば35歳。
ということがあります。
20代は、
生活を完成させる時期
というより、
自分がどこまで行けるのかを確認する時期
として使ってもいい。
そのために東京を利用するのは、
一つの方法です。
そして、東京が嫌なら帰ればいい
これはかなり重要です。
東京へ行って、
人が多すぎる。
狭い。
家賃が高い。
仕事も別に面白くない。
地元の方が幸せだった。
とわかった。
それも成果です。
なぜなら、
比較したうえで地方を選べるからです。
最初から地方しか知らず、
「東京なんて大したことない」
と言うのと、
5年間東京に住んで、
「自分には地方の方が合う」
と言うのでは意味が違う。
後者には、
比較経験があります。
人生では、
正しい選択を一発で当てる必要はありません。
間違っていたら戻ればいい。
20代は、
それが比較的やりやすい時期です。
20代にとって東京は「住む場所」ではなく「探索装置」かもしれない
だから、
20代は東京に住むべきですか?
と聞かれたら、
私は、
「東京が好きなら住め」
だけでは終わらせません。
まだ自分が何者になるかわからない。
やりたい仕事も決まっていない。
自分がどこまで行けるのかもわからない。
それなら、
一度、
選択肢が極端に密集している場所へ行ってみる価値はあります。
一生住む必要はありません。
東京で家を買う必要もありません。
東京を愛する必要すらない。
20代という探索期間だけ、東京という巨大な装置を借りる。
そして、
仕事。
人間。
金。
文化。
恋愛。
専門性。
商売。
いろいろなものを見る。
30歳になったとき、
「やっぱりここにいたい」
なら残る。
「もう十分」
なら出る。
これでいい。
住む場所は、
宗教でもアイデンティティでもありません。
人生の目的に応じて、
変えていい道具です。
だから、
「東京と地方、どちらが正解ですか?」
ではなく、
こう考えた方がいい。
今の自分は、どの場所にいると最も多くの可能性を観測できるのか。
20代なら、
この問いにはかなり価値があると思います。
===
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



