資産1億円を超えると何が変わる?――「富裕層」になった瞬間、銀行との付き合いはどう変わるのか
資産1億円。
一つの大きな数字です。
会社員として働きながら資産形成をしている人にとって、「いつか1億円」は一つの目標になっています。
では実際に1億円を超えると、何が変わるのでしょうか。
高級ホテルに泊まるようになるのか。会社を辞められるのか。銀行から特別扱いされるのか。プライベートバンクから連絡が来るのか。
実は、9990万円と1億10万円の間で人生が突然変わるわけではありません。
しかし金融の世界では、このあたりから少しずつ「見える景色」が変わります。
日本では純金融資産1億円から「富裕層」
野村総合研究所は、日本の世帯を純金融資産によって5階層に分けています。
3000万円未満がマス層。
3000万円以上5000万円未満がアッパーマス層。
5000万円以上1億円未満が準富裕層。
1億円以上5億円未満が富裕層。
5億円以上が超富裕層。
ここでいう資産は、自宅の時価を単純に足した総資産ではありません。
預貯金、株式、債券、投資信託などの金融資産から負債を引いた「純金融資産」です。
2023年時点で、日本には富裕層が153.5万世帯、超富裕層が11.8万世帯、合計165.3万世帯存在するとNRIは推計しています。
しかも2021年の148.5万世帯から11.3%増加しています。富裕層・超富裕層が保有する純金融資産総額は469兆円まで増えました。
意外と多いと思う人もいるでしょう。
日本には、純金融資産1億円以上の世帯が160万世帯以上あります。
1億円になった瞬間、何か特別な権利が発生するわけではない
もちろん「資産1億円」という法律上の資格があるわけではありません。
1億円を超えた瞬間、
特別な銀行口座が自動的に開設される。
税率が突然変わる。
空港のVIPルームへ入れる。
ということではありません。
1億円という区切りは、あくまで富裕層市場を分析するときによく使われる一つの境界です。
しかし金融機関から見ると話が変わります。
普通の預金者には提供しても採算が合わないサービスが、資産額が大きくなると成立するからです。
ここから「ウェルスマネジメント」「プライベートバンキング」という別世界が出てきます。
プライベートバンクはいくらから使えるのか
「プライベートバンクはいくらから?」
と検索すると、5000万円、1億円、3億円など、いろいろな数字が出てきます。
なぜ数字がバラバラなのか。
単純です。
金融機関によって基準が違うからです。
SMBC日興証券の用語解説では、日本円で1億円以上の金融資産が一つの目安とされています。一方、各金融機関が具体的な最低金額を公表しているとは限りません。
さらに外資系では桁が上がります。
UBSウェルス・マネジメントは、日本での口座開設について「金融資産3億円相当額以上のお預入れ」が必要だと現在明記しています。しかも3億円あれば自動的に開設できるわけではなく、別途審査があります。
つまり、
1億円
→ 富裕層市場の入口
数億円
→ 本格的なプライベートバンキングの対象になりやすい
くらいに考えた方が実態に近いでしょう。
金持ちになると「銀行ですること」が変わる
普通の人にとって銀行とは、
給料が振り込まれる。
家賃を払う。
住宅ローンを借りる。
ATMで金を出す。
という場所です。
ところが資産規模が大きくなると、相談内容そのものが変わります。
例えば、
10億円の資産をどう分散するか。
自社株をどうするか。
会社を子供へどう継がせるか。
会社を売却した後の数十億円をどう管理するか。
相続をどう設計するか。
海外資産をどう扱うか。
不動産をどう組み込むか。
資産を次世代へどう残すか。
といった話になります。
三菱UFJ銀行もウェルスマネジメントについて、金融資産だけでなく、不動産、貴金属、美術品、事業承継、資産承継など、一族全体の資産を対象にしたサービスとして説明しています。
つまり、金持ち向け銀行サービスは「利回りの高い投資信託を教えてくれるサービス」ではありません。
扱っている問題そのものが変わります。
金が増えると「増やす」より「壊さない」が重要になる
資産100万円の人と10億円の人では、同じ資産運用でも目的が違います。
100万円を持っている人が年間5%運用しても、利益は5万円です。
この人にとっては、自分の労働所得を増やしたり、毎年100万円追加投資したりする方が遥かに大きい。
しかし10億円なら5%動いただけで5000万円です。
20%下落すれば2億円減ります。
ここまで来ると問題は、
「どうやって一発当てるか」
から、
「どうやって巨大な資産を壊さず、増やし、次へ渡すか」
へ変わります。
金額が増えることで、最適なゲームそのものが変わるわけです。
会社員の資産形成とオーナー経営者の資産形成も違う
富裕層と一括りにしても、中身はかなり違います。
例えば会社員が30年間、
給与。
持株会。
NISA。
投資信託。
株式。
で1億円を作った。
一方、経営者が自社株を売却して30億円を手に入れた。
両方とも富裕層ですが、金融上の問題は全く違います。
前者は主に個人金融資産の運用です。
後者には、
M&A。
自社株。
税務。
事業承継。
不動産。
法人資産。
相続。
家族。
まで絡みます。
だから超富裕層向けになるほど、単なる証券営業では足りなくなります。
銀行、証券、信託、税理士、弁護士、M&A担当者など複数の専門家が出てくる。
最終的には「ファミリーオフィス」という、一族の資産全体を管理する組織まで登場します。
SMBC日興証券は、ファミリーオフィスの主な対象について100億円以上の資産を保有する家族・一族が一つの目安と説明しています。
1億円のさらに上には、また全く別の世界があります。
実は「普通の会社員の富裕層」が増えている
ここが最近かなり面白いところです。
NRIは新しく「いつの間にか富裕層」という層を指摘しています。
40代後半から50代くらいの一般会社員が、持株会、確定拠出年金、NISAなどを続けてきたところ、株価上昇などによって金融資産がいつの間にか1億円を超えていた。
こういう人たちです。
NRIは、近年の富裕層以上の世帯のうち1~2割程度が「いつの間にか富裕層」ではないかと推察しています。
彼らが面白いのは、生活が突然金持ち風になるわけではないことです。
普通に会社員を続ける。
生活水準もそれほど変えない。
今までと同じ金融機関を使う。
しかし資産だけは1億円を超えている。
昔の「会社を何社も持つ大富豪」とは違う富裕層が増えています。
年収3000万円と資産1億円も別物
ここもよく混同されます。
年収3000万円。
資産1億円。
どちらも「金持ち」に見えます。
しかし一方はフロー、もう一方はストックです。
例えば年収3000万円でも、家賃、教育費、住宅ローン、高級車、旅行などで年間2500万円使えば、資産はそれほど増えません。
反対に年収1000万円でも、長期間支出を抑え、投資を続ければ1億円へ到達する可能性があります。
だから、
高所得者
と、
資産家
は同じではありません。
金融機関が富裕層を見るときには、「年収はいくらか」だけではなく「どれくらいの資産を持っているか」が重要になります。
資産1億円でも「何でもできる」わけではない
1億円という数字には巨大な印象があります。
しかし東京で家を買い、40年間生活し、家族を養うと考えれば、無限の金ではありません。
年間500万円使えば、単純計算では20年分です。
しかも物価上昇もあります。
だから1億円を持った人が突然、
「もう何も考えなくていい」
となるわけではありません。
むしろ資産が大きくなるほど、
どう守るか。
どう運用するか。
どの程度使うか。
子供へ残すか。
人生で使い切るか。
という新しい問題が発生します。
金がない人には金がない人の問題がある。
金がある人には金がある人の問題があります。
3億円になると、また景色が変わる
先ほどUBSが日本で金融資産3億円以上を口座開設の条件としている話をしました。
これは一つ象徴的です。
1億円あればNRI分類では富裕層です。
しかし世界的なウェルスマネジメント会社から見れば、まだ入口より手前の場合もある。
3億円。
5億円。
10億円。
100億円。
と上がるたびに、使えるサービスも変わります。
5億円以上ならNRI分類では「超富裕層」です。
100億円規模になると、自分の家族のためだけに専門家集団を持つという選択肢まで見えてくる。
つまり「金持ち」という一つのカテゴリーの中にも、かなり深い階層があります。
金持ちになると、商品ではなく「問題」を持ち込むようになる
普通の金融サービスでは、
住宅ローン。
投資信託。
保険。
定期預金。
という既製商品から選びます。
しかし資産が巨大になると、
会社を売ったので30億円入ってきた。
子供3人へ会社と不動産をどう分ければいいか。
海外にも資産がある。
自社株を売ると経営権に影響する。
美術品も持っている。
相続税も考えなければいけない。
という、一人ひとり全く違う問題になります。
だから富裕層サービスはオーダーメイド化していきます。
商品を買う側から、
「自分の問題を金融機関に解かせる側」
へ少しずつ立場が変わる。
ここが普通のリテール金融とのかなり大きな違いです。
「1億円貯める」だけを目標にすると、その先が見えない
資産形成では、
まず1000万円。
3000万円。
5000万円。
そして1億円。
という数字が目標になります。
それ自体は分かりやすい。
しかし1億円はゴールというより、別のゲームへの入口でもあります。
ここから、
資産を持つ。
事業を持つ。
会社を買う。
会社を売る。
資産を担保に資金調達する。
次世代へ承継する。
一族単位で資産を管理する。
という世界が出てきます。
普通の会社員として生きていると、ほとんど接触しない世界です。
「金持ちの世界」を知ると、金の見え方が少し変わる
多くの会社員にとって、金とは給料です。
一カ月働く。
会社から50万円振り込まれる。
その中から生活費を払い、残りを貯金する。
しかし資産家側から見ると、金はそれだけではありません。
株式。
会社。
不動産。
債券。
事業。
借入。
相続。
M&A。
資本。
こうしたものが組み合わさって動いています。
同じ1億円でも、
30年間働いて貯めた1億円。
会社を売却して手に入れた1億円。
10億円の資産から生まれた1億円。
では意味が全く違います。
だから「どうやって1億円貯めるか」だけでなく、
「1億円を超えた人たちは、どんな世界で金を扱っているのか」
まで知っておくと、金についての地図そのものが広がります。
以前書いた「会社員が300万円で会社を買うのは本当に可能?」では、働いて給料をもらう側から「会社そのものを所有する側」へ移る個人M&Aについて扱いました。
また「黒字事業を売却する経営者――儲かっているのになぜ会社を売るのか」では、事業を金へ変換する側から会社を見ています。
会社員から見れば会社は「働く場所」です。
M&A市場から見れば会社は「売買できる資産」です。
プライベートバンクから見れば、その会社と売却代金と不動産と相続まで含めた「一族の資産」の一部になります。
立つ場所が変わるだけで、同じ社会が全く違って見える。
資産1億円という数字が面白いのは、単に「金持ち」と呼ばれるようになるからではありません。
そのあたりから、それまで普通の会社員生活ではほとんど見えなかった「資産を持つ側の世界」が、少しずつ現れ始めるからです。
会社員が300万円で会社を買うのは本当に可能?――ゼロから起業せず「社長になる」個人M&Aの現実
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SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



