DivaSystem、STRAVIS、連結パッケージ、内部取引照合――上場企業の「連結決算」は子会社の数字を足しているだけではない
上場企業の決算を見ると、
売上高 5000億円。
営業利益 300億円。
純利益 180億円。
などと一つの数字が出てきます。
普通に考えると、
「親会社と子会社の決算書を全部足せば出るんでしょ」
と思います。
実際にはそんなに簡単ではありません。
大企業の連結決算部門へ行くと、
DivaSystem LCA。
STRAVIS。
連結パッケージ。
内部取引照合。
債権債務消去。
内部売上消去。
未実現利益消去。
資本連結。
のれん。
非支配株主持分。
持分法。
連結精算表。
サブ連結。
連結仕訳。
レート換算。
といった言葉が大量に出てきます。
しかも月末になると、
「A社とB社の内部取引が3000万円合わない」
「中国子会社のパッケージがまだ来ていない」
「在庫未実現が去年と動かない」
「債権債務差額の原因が為替なのか計上月ズレなのか確認してください」
という非常に地味な作業が始まります。
DivaSystem LCAは連結会計・連結決算向けの専用システムで、ディーバは約1200社の導入実績を公表しています。STRAVISも制度連結だけでなく、月次連結、連結予算、サブ連結、内部取引事前照合などを扱う連結会計・経営管理システムです。
こういうシステムがわざわざ存在するのは、
「Excelで子会社のPLを足せば終わり」
ではないからです。
子会社の売上を全部足すと、売上を二重計上する
例えば親会社Aが商品を作った。
A社が子会社Bへ100億円で売った。
B社がそれを外部顧客へ150億円で売った。
A社単体では、
売上100億円。
B社単体では、
売上150億円。
ではグループ売上は250億円か。
違います。
A社からB社への100億円は、
グループ内部で商品が移動しただけです。
外部の人間はまだ一円も払っていません。
グループ全体を一つの会社だと考えるなら、
A事業部からB事業部へ商品を移しただけで「売上100億円」とは言わない。
したがって連結決算では、
A社の内部売上100億円と、
B社の内部仕入100億円を消します。
外部へ売れた150億円だけ残す。
これが、
内部取引消去
です。
ここまでは比較的わかりやすい。
しかし現場では、
「A社は100億円と言っているのに、B社は99億7000万円と言っている」
みたいなことが起きます。
ここから連結決算が面倒になります。
なぜグループ会社同士なのに数字が合わないのか
同じ取引なのだから、
A社の売掛金100億円。
B社の買掛金100億円。
になるはずです。
ところが合わない。
原因はいくらでもあります。
A社は3月31日に売上計上。
B社は商品到着日の4月2日に仕入計上。
計上タイミングが違う。
A社は円換算。
B社はドル帳簿。
為替レートが違う。
A社では商品代1000万円+運賃50万円をまとめて請求。
B社では商品代と運賃を別勘定で処理。
片方だけ返品を計上済み。
片方だけ値引きを認識済み。
片方では売掛金。
片方では未払金。
勘定科目が違う。
請求書番号を間違えた。
会社コードを間違えた。
単純に経理担当者が入力を忘れた。
つまり、
同じ企業グループの中なのに、
会社Aが見ている現実と会社Bが見ている現実が微妙に違います。
連結決算担当は、この差を潰していきます。
STRAVISには実際に「内部取引事前照合」の仕組みがあり、親子間・子会社間の内部取引をデータ収集段階で照合し、差額調整の負荷を下げる機能があります。
つまり、
「グループ会社なのだから数字くらい合わせておけ」
という問題が、専用システムの一機能になる程度には面倒なのです。
連結パッケージという謎のExcelが子会社へ飛んでくる
子会社の経理をやると、
本社から、
「連結パッケージを提出してください」
と言われることがあります。
パッケージといっても宅配便ではありません。
連結決算に必要な情報を、本社指定の形式で提出するためのデータです。
例えば、
BS。
PL。
CF。
勘定科目明細。
内部取引。
債権債務。
固定資産。
在庫。
税効果。
子会社・関連会社情報。
設備投資。
従業員。
各種注記情報。
などを入力する。
会社によってはExcel。
会社によってはWeb入力。
会社によってはDivaSystemやSTRAVISなどへ直接入力。
海外子会社なら現地会計システムからデータを取り込み、親会社の連結科目体系へマッピングします。
STRAVISも、グループ会社からのデータ収集から連結精算処理、レポート作成までを一連のプロセスとして扱い、親会社側でパッケージ収集状況を確認する機能を持っています。
ここで本社から、
「○○中国、まだ未提出」
「○○タイ、内部取引明細がエラー」
「○○アメリカ、BSが貸借一致していません」
などと督促が飛びます。
上場企業の決算発表という華やかなイベントの裏側で、
世界中の子会社経理へ、
「パッケージまだですか」
という連絡をしている人がいます。
外国子会社が入ると、そもそも通貨が違う
日本の親会社。
アメリカ子会社。
中国子会社。
欧州子会社。
当然、帳簿通貨が違います。
ドル。
人民元。
ユーロ。
それを円建ての連結財務諸表へまとめる必要があります。
そこで、
期末レート。
期中平均レート。
取得時レート。
などが出てくる。
さらに為替換算による差額も発生します。
ただ「ドルの数字に150円を掛ける」では終わりません。
BSとPLでも適用レートの考え方が違い、資本項目なども含めて換算処理が必要になる。
しかも内部取引がある。
日本本社では、
100万ドル × 145円
で145百万円。
米国子会社側の円換算では別レート。
すると、
同じ100万ドルの債権債務なのに円換算すると一致しない。
内部取引差額の原因を追った結果、
「為替換算差額でした」
となることがあります。
連結決算部門では、
数字が合わないこと自体より、
なぜ合わないのかを説明できることが重要になります。
さらに面倒なのが「未実現利益」
内部売上を消した。
これで終わりではありません。
例えば親会社Aが、
原価70万円の商品を、
子会社Bへ100万円で売った。
A社では30万円の利益が出ています。
ところが決算日時点で、
B社がまだその商品を外部へ売っていない。
倉庫に商品が残っている。
グループ全体として考えるとどうでしょう。
グループの外へまだ一円も売っていません。
A社からB社へ商品を移しただけです。
なのに30万円の利益を計上している。
これは、
グループ全体としてはまだ実現していない利益
です。
そこで、
未実現利益消去
をします。
在庫に含まれている内部利益を取り除く。
これが地味に面倒です。
商品が一種類なら簡単です。
しかし実際には、
グループ会社間で何万種類もの商品が動く。
期末在庫に、
どの会社から買った商品が、
何個残っていて、
その内部利益率が何%なのか。
を求めなければならない。
メーカー系グループの連結決算が大変になる理由の一つです。
「内部利益率何%で計算しますか」という話になる
例えば親会社から子会社への商品販売。
全部の商品について原価を一件ずつ追えれば理想です。
しかし現実には件数が巨大です。
そこで会社によっては、
一定の利益率。
商品群別利益率。
会社間取引別利益率。
などを使って未実現利益を計算することがあります。
つまり、
子会社の在庫100億円。
そのうち親会社仕入分50億円。
内部利益率20%。
未実現利益10億円。
のような処理です。
すると今度は、
「その20%はどう計算したのか」
が監査論点になります。
去年20%。
今年も20%。
本当にいいのか。
原材料価格が上がっている。
商品構成も変わった。
値上げもした。
利益率も変わっている。
連結決算は、
単純な足し算ではなく、
こういう推計まで含みます。
子会社を買収すると「資本連結」が始まる
さらに会社を買収すると面倒になります。
例えばA社がB社を100億円で買収した。
B社の純資産は60億円。
では差額40億円は何か。
単純化すると、
のれん
が出てきます。
ただし実務ではさらに、
取得日時点の資産・負債を評価する。
無形資産を認識する。
非支配株主持分を計算する。
取得原価を配分する。
PPA、Purchase Price Allocationの話までつながります。
M&Aのニュースでは、
「100億円で買収」
と一行で終わります。
経理側ではその瞬間から、
この100億円を連結財務諸表上でどう処理するのか
という巨大な作業が始まります。
会社を買うのは経営企画やM&A部門。
買った後、その会社を毎四半期連結するのは経理です。
同じM&Aでも、見えている世界がまるで違います。
51%買ったから「売上を51%だけ足す」ではない
これも知らない人が意外といます。
会社Aが会社Bの51%を取得した。
では、
B社売上100億円の51%、
51億円だけを連結売上に入れるのか。
通常そういう考え方ではありません。
支配を獲得して連結子会社となれば、
B社の資産・負債・収益・費用を連結財務諸表へ取り込み、
親会社以外の株主に帰属する部分を非支配株主持分などとして区分します。
つまり、
持株比率と売上の足し方は同じ話ではない。
一方、支配ではなく重要な影響力を持つ関連会社なら、
持分法
という別の処理が出てきます。
会社の株を何%持つかという話は、
単なる投資比率ではなく、
連結会計の方法そのものを変えます。
「子会社」と「連結子会社」も完全には同じ言葉ではない
会社法的な子会社。
会計上の連結範囲。
経営管理上のグループ会社。
日常会話でいう子会社。
これらは必ずしも完全に同じではありません。
議決権比率だけではなく、実質的な支配関係なども問題になります。
さらに、
連結対象。
持分法対象。
非連結。
という分類があります。
そのためM&Aしたり、出資比率を変えたり、株主間契約を変えたりすると、
経理から、
「これ連結判定どうなりますか」
という話が出ます。
経営者から見ると、
「株を30%買った」
だけ。
経理から見ると、
会計処理が変わる可能性があるイベントです。
連結決算では「会社コード」がかなり重要になる
大企業ではグループ会社が数百社あります。
すると、
株式会社ABC。
ABC株式会社。
ABC Holdings。
ABC China。
ABC Singapore。
ABC Trading。
などを人間の会社名だけで管理するのは危険です。
そこで、
会社コード。
連結会社コード。
Partner Company Code。
取引先会社コード。
などを使う。
内部取引を入力するときも、
「相手先:株式会社ABC」
ではなく、
相手会社コードを指定する。
なぜか。
連結消去するためです。
A社が、
相手会社コード005へ売掛金1億円。
005社側では、
相手会社コード001への買掛金1億円。
なら機械的に照合できます。
ここで片方が相手先コードを間違える。
すると、
数字は合っているのに内部取引が消えない。
また人間が調べる。
企業グループが巨大になるほど、
会社名ではなく、
コード体系の精度
が決算品質を左右します。
経理部門には「単体」と「連結」という別世界がある
経理と一口に言っても、
単体決算と連結決算では仕事がかなり違います。
単体経理:
売上。
仕入。
固定資産。
給与。
引当金。
税金。
請求。
支払。
仕訳。
一方、連結側では、
その会社単体では正しい数字を、
グループ全体としてもう一度組み替える。
内部取引を消す。
資本を消す。
未実現利益を消す。
のれんを処理する。
海外子会社を換算する。
持分法を処理する。
非支配株主持分を計算する。
つまり、
各社の経理が作った決算書を材料に、
もう一段上の決算書を作る仕事です。
DivaSystem LCAやSTRAVISのようなシステムが「データ収集→連結処理→レポート」という流れを持つのは、この構造があるからです。
月末に「連結パッケージが来ない」が経営課題になる
例えば決算発表が5月10日。
そこから逆算する。
監査法人レビュー。
開示資料作成。
取締役会。
連結決算。
子会社決算。
となる。
つまり本社が5月10日に発表するためには、
子会社はもっと前に数字を締めなければならない。
一社遅れる。
連結できない。
海外子会社のパッケージが来ない。
連結処理が後ろへずれる。
監査法人への提出も遅れる。
開示資料も遅れる。
だから連結担当者は、
世界中の子会社の提出状況を管理します。
STRAVISにも、親会社がパッケージ収集状況を一覧確認し、遅延会社を把握する仕組みがあります。
外から見ると、
「決算発表日は5月10日」
という一日です。
中では数か月前から、
何百社もの経理担当者が一つの締切へ向かって動いています。
そして監査法人が来る
数字ができた。
終わりではありません。
監査があります。
「この連結仕訳は何ですか」
「未実現利益率の根拠をください」
「この内部取引差額はなぜ残っていますか」
「この子会社はなぜ連結範囲から外れていますか」
「のれんの減損検討資料をください」
「持分法会社の決算日は違いますが、どう処理していますか」
などを説明する。
そのため連結システムには、
結果を出すだけでなく、
どんな連結仕訳を入れたのか、
どう計算したのか、
誰が入力したのか、
という履歴も重要になります。
決算とは、
数字を作る仕事であると同時に、
数字の作り方を説明できる状態にする仕事
でもあります。
経営者が見る一枚のPLの裏に、数百社の経理がいる
CEOが取締役会で、
「グループ営業利益300億円」
を見る。
たった一つのセルです。
しかしその300億円の裏側には、
各子会社の会計システム。
現地経理。
連結パッケージ。
内部取引照合。
為替換算。
連結仕訳。
未実現利益。
資本連結。
DivaSystem。
STRAVIS。
監査法人。
開示チーム。
という巨大な処理があります。
経営会議では、
「利益300億円」
と一言で済む。
しかし300億円という数字自体が、
最初からどこかに存在していたわけではありません。
何百社もの数字を集め、
足し、
消し、
換算し、
組み替え、
確認して、
初めて作られた数字です。
会社の数字は「事実」ではなく、事実をルールに従って圧縮したもの
これは結構重要です。
売上3000億円。
資産5000億円。
純利益200億円。
数字だけを見ると、
会社という物体に最初からこの数字が付いているように見えます。
実際には、
どこまでを連結するか。
どの取引を内部取引として消すか。
在庫に含まれる内部利益をどう計算するか。
海外子会社を何レートで換算するか。
買収した会社の資産をどう評価するか。
というルールを通して、
会社という複雑な現実を一枚の財務諸表へ圧縮しています。
だから会計を知るというのは、
数字を読むことだけではありません。
その数字が、
どういう操作を通って作られたのか
を知ることでもあります。
DivaSystemやSTRAVISを知らなくても会社員はできます。
内部取引照合を知らなくても営業できます。
未実現利益を知らなくてもマーケティングできます。
しかし、
会社全体がどうやって一つの数字になるのか
を知ると、決算書の見え方がかなり変わります。
営業マンが作った一件の受注。
工場が作った一個の商品。
物流部が海外から運んだ一個の在庫。
財務部が動かした一回の送金。
それらが最終的には、
連結という巨大な圧縮工程を通って、
投資家が見る一行の数字になります。
大企業の裏側には、こういう仕事もあります。
===
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



