副業を始めたい。
そう思ってGoogleで「副業 何から始める」と検索すると、だいたい同じものが出てきます。
Webライター、動画編集、プログラミング、せどり、ブログ、SNS運用、生成AI。
私はこれを見るたびに、少し変な感じがします。
昨日コンビニに行ったんですが、「副業」という棚はありませんでした。
シャンプーはある。
歯磨き粉もある。
おにぎりもある。
コンドームもある。
でも副業はない。
当たり前です。
世の中に「副業」という商品は存在しないからです。
副業というのは、買う側から見た商品名ではありません。
売る側が勝手にそう呼んでいるだけです。
ここを間違えると、副業探しはかなり長くなります。
シャンプーは誰が売っているのか
コンビニでシャンプーを一本取ります。
裏を見るとメーカー名が書いてあります。
でも、そのメーカーの社員が昨日このコンビニまでシャンプーを運んできたわけではありません。
工場で作る。
倉庫へ行く。
卸を通る。
物流センターを通る。
店舗へ行く。
棚に置かれる。
そして、たまたま風呂場のシャンプーが切れた私が買う。
商品ができてから金になるまで、かなり遠い。
以前このサイトでPALTACについて書きました。
PALTACは一般消費者にはほぼ無名なのに、化粧品や日用品などを全国の小売店へ大量に流している巨大企業です。
面白いのはここです。
商品を作る能力と、商品を売れる場所まで持っていく能力は、別物なんですね。
そして、ここで会社員も同じじゃないかと思いました。
会社員は、自分の能力を会社へ卸している
例えば年収600万円の会社員がいる。
Excelが使える。
資料が作れる。
営業ができる。
広告も少し分かる。
顧客とも話せる。
社内調整もできる。
毎朝9時に会社へ来る。
これを全部まとめて、会社が年間600万円で買っています。
本人からすると「会社で働いて給料をもらっている」。
でも見方を変えると、自分の能力を一社へまとめて卸しているとも言えます。
会社はそれを他人の能力と組み合わせる。
営業。
商品。
ブランド。
システム。
設備。
信用。
顧客。
それをパッケージにして市場へ売る。
会社員が月50万円で会社へ卸した能力が、会社を通過したあとで100万円、1000万円、1億円の売上になる。
もちろん全部が会社の利益になるわけではありません。
でも、給与明細が急に違って見えてきます。
私は長いこと、給料とは「自分の能力の値段」だと思っていました。
違うのかもしれません。
「この流通経路で売ったときの卸値」なのかもしれない。
同じコーラなのに値段が違う
コンビニでコーラを買うと200円くらいです。
ホテルのルームサービスで頼むと、たぶん1000円近くすることがあります。
中身はほぼ同じです。
コカ・コーラ社の社員がホテル用のコーラに5倍の愛情を込めたわけではありません。
置いてある場所が違う。
提供方法が違う。
顧客が違う。
文脈が違う。
すると値段が変わる。
人間の能力も似ています。
会社では誰も褒めてくれないExcel作業が、外へ出すと5万円になることがある。
会社では無料で書いている文章が、他社では10万円で発注されることがある。
逆もあります。
社内では年収1000万円だった人が、会社を辞めた瞬間、誰からも1円も払ってもらえないことがある。
能力が一夜で消えたわけではありません。
売り場が消えた。
そう考えると、副業というものが少し違って見えてきます。
副業とは「二個目の仕事」ではなく、自分の直販店なのかもしれない
会社員は、自分の能力を会社へ卸しています。
副業を始めると、初めて会社を通さず市場へ売ります。
メーカーが卸を飛ばして、自社ECを始めるようなものです。
D2Cです。
自分D2C。
こう書くと急にアホっぽいですが、構造はかなり似ています。
会社員として月50万円もらっている人が、初めて外の人から5000円もらう。
金額だけ見ると大したことがありません。
でも経路が違います。
昨日まで、
自分
↓
会社
↓
顧客
だった。
今日から、
自分
↓
顧客
という線が一本増えた。
5000円増えたことより、こちらの方が重要です。
ところが直販店を作っても、誰も来ない
ここで多くの副業が止まります。
動画編集を勉強した。
Webライティングを勉強した。
AIを勉強した。
LPを作った。
Xも始めた。
でも売れない。
これは不思議ではありません。
山奥に最高級のシャンプー工場を作って、
「なぜ誰も買わないんだ」
と言っているようなものだからです。
商品を作れることと、客がいることは別です。
ここでまた話が変わります。
副業で重要なのは能力だと思っていた。
でも、もしかすると能力より流通の方が重要なのではないか。
Amazonはシャンプーを作っていない
Amazonは巨大企業です。
でもAmazonが世界一シャンプーを作るのが上手いわけではありません。
客がいる。
Googleも、世界一文章を書く会社だから広告で巨大化したわけではありません。
人が検索しに来る。
YouTubeは動画を作らない。
動画を作る人と、動画を見る人を大量に持っている。
TikTokも同じです。
ここまで来ると、ちょっと嫌なことに気づきます。
世の中では、「作る人」より「人が集まる場所を持っている人」の方が強いことがある。
それなら、副業を始めたい人が最初に半年間「作る能力」だけを磨くのは、本当に正しいのでしょうか。
AIで一番安くなるのは、作る能力かもしれない
2026年現在、文章を書く。
画像を作る。
動画を作る。
コードを書く。
資料を作る。
かなりのことをAIが手伝えるようになりました。
すると、今まで希少だったものが大量生産されます。
文章。
画像。
動画。
プログラム。
企画案。
世の中に「作られたもの」が溢れる。
でも人間の一日は24時間のままです。
見る時間は増えません。
買う財布も無限には増えません。
すると不思議なことが起きます。
生産能力が上がるほど、客の方が希少になる。
1000本動画を作れることより、毎回見てくれる1万人を持っている方が珍しくなる。
100冊電子書籍を書けることより、発売日に買ってくれる1000人がいる方が強くなる。
AI時代に高くなるものは、AIなのではなく、人間なのかもしれません。
ここで副業ランキングを見ると、少し景色が変わる
Webライター。
動画編集。
SNS運用。
プログラミング。
全部「何を作るか」の一覧です。
でも本当に欲しいのは、
誰が買うのか。
なぜ買うのか。
どこにいるのか。
どうやって自分を見つけるのか。
という話です。
副業ランキングがつまらなく見えるのは、職業名しか並んでいないからなのかもしれません。
市場がない。
人間がいない。
困っている人もいない。
ただ「動画編集」という文字だけがある。
コンビニの棚にはシャンプーだけ置いてあるように見えます。
でも本当はその裏に、
メーカー。
卸。
物流。
棚取り。
広告。
価格。
顧客。
があります。
副業も同じです。
だったら客を先に見た方が早い
例えば近所の歯医者があります。
Googleマップを見ると口コミが2.8。
院長は口コミ返信を全くしていない。
Webサイトはスマホで崩れている。
Instagramは2023年で止まっている。
ここには「副業」はありません。
でも問題はあります。
別の会社を見る。
採用ページが死んでいる。
求人を半年出している。
応募が来ない。
ここにも副業はありません。
でも問題はあります。
知り合いの会社を見る。
営業マン10人が毎月同じExcelを手作業で作っている。
ここにもAI副業なんて書いてありません。
ただ面倒な仕事がある。
世の中には「副業募集」が少ないのではなく、問題が大量に転がっています。
金は、職業名のところに落ちているのではなく、問題の横に落ちている。
そう考えると、会社は「問題の巨大な倉庫」に見えてくる
会社員は毎日会社へ行きます。
会社には問題が大量にあります。
人が採れない。
商品が売れない。
在庫が多い。
広告が当たらない。
システムが古い。
Excelが壊れる。
上司がアホ。
会議が長い。
取引先が払わない。
物流費が高い。
会社というものは、よく考えれば問題だらけです。
でも会社員は、それを「仕事」と呼びます。
外から見ると「金を払って解決したい問題」なのに、中にいる人は毎日やっているので問題だと思わなくなる。
これは結構怖いです。
自分が毎日無料で解いているものに、外では値札が付いているかもしれない。
魚市場では魚が安い
漁港へ行くと魚が安い。
山奥へ持っていけば高く売れる。
当たり前です。
供給が多い場所では値段が下がる。
会社の中でも同じことが起きます。
広告会社では広告ができる人が大量にいる。
IT企業ではコードを書ける人が大量にいる。
会計事務所には会計ができる人が大量にいる。
本人は、
「自分なんて普通」
と思います。
でも別の場所へ持っていくと珍しい。
自分の能力を測るとき、周囲の人間を基準にすると危ない。
漁師が港で、
「魚なんて誰でも持っている」
と言っているのと同じかもしれません。
天職探しより先に、自分を別の市場へ持っていく
ここで副業の話が、なぜかキャリアの話になります。
自分には才能がない。
向いている仕事がない。
市場価値が低い。
そう思っている人がいます。
でも能力が低いのではなく、価格がつかない場所にいるだけかもしれません。
ホテルのコーラ。
漁港の魚。
会社員のExcel。
全部同じです。
中身だけ見ても値段は分からない。
どこに置くかまで含めて商品です。
すると「自分を変える」という言葉も少し怪しく見えてきます。
本当に自分を変えなければいけないのでしょうか。
置く場所を変えるだけではダメなのでしょうか。
そして、もっと変な方法がある
自分の能力を売る。
普通はここまでです。
ところが世の中には、自分でゼロから客を集めなくてもいい方法があります。
すでに客を持っている事業を買う。
会社を買う。
以前このサイトで「会社員が300万円で会社を買う」という話を書きました。
最初はかなり変な話に見えます。
でもここまで来ると、あまり変ではありません。
商品を作る。
客を集める。
信用を作る。
取引先を作る。
従業員を集める。
これを全部ゼロから作るのが起業です。
すでにあるものをまとめて買うのがM&Aです。
つまり会社の値段には、
机やパソコンだけでなく、
すでに存在する「流通経路」
まで入っています。
会社を買うというのは、売上を作る仕組みをまとめて買うことでもあります。
副業サイトで5000円の仕事を探していたら、いつの間にか会社を買う話になってしまいました。
でも、そんなに遠い話ではありません。
実は「副業」「起業」「M&A」は同じ川の違う場所にある
副業は小さい。
起業は大きい。
M&Aは金持ちがやるもの。
普通は別カテゴリーに見えます。
でも川の上から見ると、
誰かの問題がある。
↓
問題を解決する。
↓
対価をもらう。
↓
何度も売れる。
↓
仕組みにする。
↓
他人でも回せるようにする。
↓
その仕組み自体に値段が付く。
という一続きです。
最初の5000円が、最後には売買できる会社になる。
逆に会社を300万円で買って分解すれば、
客。
商品。
設備。
従業員。
Webサイト。
検索順位。
電話番号。
契約。
という小さな部品に戻ります。
会社とは巨大で神聖なものだと思っていた。
実際には、問題解決の部品を束ねた箱なのかもしれません。
会社員は毎日「箱の中」にいる
毎朝会社へ行く。
社員証をかざす。
パソコンを開く。
仕事をする。
給料をもらう。
この生活を長くやっていると、会社は世界そのものに見えてきます。
でも外から見ると、その会社には値札が付く。
買える。
売れる。
分割できる。
事業だけ売れる。
会社が持っている客だけ欲しい人もいる。
ブランドだけ欲しい人もいる。
不動産だけ欲しい人もいる。
従業員が欲しい会社もある。
自分が毎日「所属しているもの」が、別の人から見ると「資産」になっている。
同じ会社なのに、見る位置で全然違います。
そう考えると、副業の本当の価値は月3万円ではない
副業で月3万円。
年収600万円の会社員からすれば、誤差に見えます。
でも私は、3万円そのものより、
「会社を通さず市場と接続した」
ことの方が大きいと思います。
昨日まで自分は会社の部品だった。
今日、自分一人に客がついた。
翌月、別の客もついた。
値上げしたら売れた。
そのうち自分以外の人へ仕事を頼む。
自分が寝ている間にも商品が売れる。
そうすると、また言葉が変わります。
副業だったものが、事業になる。
事業だったものが、会社になる。
会社だったものが、資産になる。
同じものなのに、見る位置によって名前が変わり続ける。
だから「副業は何から始める?」への答えは、たぶん職業名ではない
Webライターでもいい。
動画編集でもいい。
AIでもいい。
せどりでもいい。
別に何でも構いません。
ただ、職業名を選ぶ前に一度だけ周りを見た方がいい。
誰が困っているのか。
自分が毎日普通にやっていることで、その人の問題を消せないか。
そして一度、会社を通さず金をもらってみる。
最初は5000円でもいい。
その5000円は、5000円ではありません。
昨日まで存在しなかった流通経路です。
コンビニでシャンプーを見たところから、ずいぶん遠くまで来ました。
でも今コンビニへ戻ると、最初とは少し違って見えると思います。
シャンプーが置いてある。
その裏にメーカーがいる。
卸がいる。
物流がある。
棚を取った人がいる。
広告を作った人がいる。
それを買う人がいる。
そして、シャンプーの横でアルバイトをしている人がいる。
同じ店の中に、
商品を作る人。
流す人。
売る人。
買う人。
働く人。
所有する人。
が全部いる。
「副業を何にしよう」
と考えていたはずなのに、本当はその中のどこへ移動するかを考えていたのかもしれません。
会社員を辞める必要すらありません。
ただ、自分が今どこに立っていて、他にどんな立ち位置があるのかを知る。
最初の副業は、その確認作業くらいでいい。
コンビニには副業の棚はありません。
でも、金が動いている場所は店中にあります。
===
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



