日本人がどれだけディズニーが好きか。
あなたが1番好きな遊園地はどこですか?
という質問に、全ての地域でディズニーが1位であった。
ランドとシーを合わせると
「40%越え」
の人がTDLを好きだと答えており、2位以下を倍以上突き放す。
2位となると、
関西付近はUSJ、
九州沖縄ではグリーンランドが上がってくるが、
それでも、全ての地域でダントツ1位がディズニーなのである。圧倒的ブランド力である。
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/04/11/gazo/20230411s00041000083000p.html
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC287JN0Y4A021C2000000/
ディズニーの値上げについてどうこういう人がいるが、40年で年複利2.5%くらいの上昇しかしていない。
「値上げ戦略!」
というより、普通にマクロ経済スライド的なだけであろう。
40年でディズニーに行きづらくなったというのであれば、衰退する日本の中で平均以下に甘んじているというだけであろう。
年 | イベント | 1デーパスポート(大人) | 入園者数(人) |
1983年 | TDLオープン | 3,900円 | 9,933,000 |
1987年 | 4,200円(+300円) | 11,975,000 | |
1989年 | 消費税3% | 4,400円(+200円) | 14,752,000 |
1992年 | 4,800円(+400円) | 15,815,000 | |
1996年 | 5,100円(+300円) | 17,368,000 | |
1997年 | 消費税5% | 5,200円(+100円) | 16,686,000 |
2001年 | TDSオープン | 5,500円(+300円) | 22,047,000 |
2006年 | 5,800円(+300円) | 25,816,000 | |
2011年 | 東日本大震災 | 6,200円(+300円) | 25,347,000 |
2014年 | 消費税8% | 6,400円(+200円) | 31,377,000 |
2015年 | 6,900円(+500円) | 30,191,000 | |
2016年 | 7,400円(+500円) | 30,004,000 | |
2019年 | 消費税10% | 7,500円(+100円) | 29,008,000 |
2020年 | TDL新エリアオープン | 8,200円(+700円) | 7,560,000 |
2021年3月 | TDS20周年/東京オリンピック | 8,700円(+500円) | 12,054,000 |
2021年10月 | 9,400円(+700円) | 12,054,000 | |
2023年10月 | 10,900円(+1500円) | ー |
実際、チケットだけで終わることはほとんどなく、中に入って飲食もあるため、1人4000〜5000円くらいは追加出費するのではないだろうか。
東京ディズニーリゾートがすごいのは、集客を右肩上がりで伸ばし続けてきたことである。
また、それに伴い、株価も右肩上がりで来た。
ディズニー誘致をめぐっては、三菱と三井の間で誘致攻防戦があったことなどは有名であるが、今回はその点の話は差し控えるとする。
どうして、大量集客が可能なのか?
コンセプトはCMに表れているが、基本的には
「老若男女を集める」
ということを意識している。
従来の遊園地であれば、ローラーコースター系のスリル・絶叫系がメインであった。しかし、ディズニーの世界観をベースとしたテーマパークであることによって、ローラーコースター系が苦手な人も集客を可能にした。
実は、絶叫系が苦手、という人は34%もいるのである。また、コーヒーカップで気分が悪くなったという人が男性で30%、女性で45%もいるのである。
ディズニーのマーケティングの秀逸なところは、従来の遊園地の定番であった乗り物に乗れない人たちを集めることに成功したことである。
彼らを楽しませる要素がたくさんあるのだ。
これはかなり革命的だと思う。
優れた立地
訪日観光客はどんどん増えていて、当然関東のトレンドもこれと連動しているのだが、それだけではない。
関東はシンプルに、居住者の数も増えている。
日本の人口のトレンドは、関東に偏っていく過程であった。
つまり、ディズニーがやってきた1983年から、勝ち確定トレンドに乗っていた。
近隣が世界屈指の人口集積地帯で、安定した来客が見込めるから、再投資が回る。そして、圧倒的な巨大施設、巨大ブランドになる。
注意が必要なのは、
観光客が多いからといって
集客施設は成功するわけではない、ということである。
観光客が多いが、集客は芳しくなく、潰れていってしまった遊園地施設は多くある。
https://www.sankei.com/article/20210401-4RPTEDUSV5J7BIHC3HS62VXTBE/
集客、金が回らなくなってくると、メンテナンスが疎かになり、そして事故につながるケースもある。
一度事故を出して仕舞えば、飲食店における「食中毒」のようなもので、一気に倒産コース確定である。
圧倒的なリピート指数
集客の裾野が広いだけではない。リピート圧倒的である。
東京ディズニーランドのリピート率は、2回以上来園している顧客は98%、10回以上は約60%、30回以上のヘビーユーザーの割合は約20%。
古いデータではあるが、N=6000以上のデータで、行ったことがある人の割合は50%以上。関東では9割以上と恐ろしい数字である。近畿でも7割が行ったことがあると回答。
【ランド】
【シー】
https://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2005/050927/index.html
魅力的でない点を挙げるとしたら?
という質問項目では、
- 混雑
- 価格
- 休める場所
- 食事
- 園内で迷う
くらいが上位であり、テーマパークの根本的な価値、基本的な体験は全く否定されていない。
行ったことがない人の意見でも、
- 遠い
- 機会がない
- 混雑してる
- 料金
- 並ばないといけないから
というものが上位である。
立地の良し悪しもあるが、
「1回行って、もういいやとはならない」
魅力がある。
2回、3回、行ってみようと思う魅力があるのだ。
人を喜ばせる、という観点もそうだが、ネガティブな要素である
- 待ち時間
- 混雑
についても、ディズニーは計算された工夫がある。混雑を散らせたり、待ち時間の間も楽しめるような景観の設計がなされている。その点は、他の遊園地との違いだろう。他の遊園地は、待ち時間は単なる待ち時間でしかない。
ディズニーコンテンツが強いのか?
ディズニーコンテンツが強いのか、と思うが、ディズニー映画の興行成績の推移グラフと重ねてみると、そのトレンドにあまり影響されていないように感じる。
むしろ、近年はディズニー映画の不振、赤字、ディズニープラス(会員制有料コンテンツ)の伸び悩みも噂されてきた。
https://news.infoseek.co.jp/article/president_73055/#goog_rewarded
パークはパークとして、独立した世界観が確立されており、あまりディズニーコンテンツに馴染みがない人でも楽しめるような設計にはなっているだろう。
ただし、IPがないテーマパークの不振も目立つ。
- レゴランド(名古屋):入場者数の低迷(2017年開業、苦戦)
- 東京ドームシティ:アトラクションよりイベント依存
- よみうりランド:IPなしの集客は限定的
海外の事例を見ても、
- ユニバーサル・オーランド(フロリダ)
- 2010年:「ハリー・ポッター・エリア」開業
- 2009年の来場者数:450万人 → 2011年の来場者数:710万人(約58%増)
- ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー
- 2012年:「カーズランド」開業
- 2011年の来場者数:600万人 → 2013年の来場者数:840万人(約40%増)
といったデータがある。
テーマパークにIPで呼べるのは子供だけ説
私は昔から不思議に思っているのだが、いい歳した大人が、テーマパークにIPが導入されたからといって、行こうと思うのか?と思う。
一部のオタク、熱狂的ファンはそうだろうが、実際は違うだろうと思っているのだ。
そしてそれを裏付けるように、ディズニーの映画の成績とテーマパークの集客は連動していない。
そこで、年齢構成比から考えてみる。
4〜11歳はまず、テーマパークに1人で来れない。そもそも財力がない。
だから、4〜11歳の子供がいたら、だいたい、大人もセットでついてくるはずである。
1人の子供とお父さんお母さん、
3人の子供とお父さんお母さん、
4人の子供とお父さんお母さん・・・
2人の子供とお父さん・お母さん、おじいさん・お婆さん・・・
というパターンが色々あるだろうが、
日本の出生率から考えて、
子供1人に対して、だいたい2人の親がいるとか、
子供1人に対して、親と祖父母がついてくる、と考えて、
4〜11歳のテーマパーク来訪人口を、倍にして成人来訪人口と重ねて考えてみる。
16歳くらい(アルバイトができる年齢)までは、親ときてる可能性がある。
そうすると、だいたい、
30歳以上の大人は子供連れできてるのではないか
と考えられる。
また、子供の希望が家族全体の来場に影響を与えることは、多くの調査で示唆されている。例えば、ある調査では、子供の興味関心が高いお出かけ先として「テーマパーク・遊園地」が約70%で最も高く、実際の訪問頻度も高いことが報告されている。子供の希望が家族全体の行動に影響を与えていると考えられる。
私のマーケティングの経験からくる直感として、
IPごときで大人を呼べるほど甘くない
のである。
20歳すぎて、
- ジブリ映画
- ディズニー映画
を日頃から見てる大人なんていないだろう。
そして、こういう層に対しては、「デートスポット」としての機能を果たしながらも、
わ〜、懐かしい!子供の頃観てた!
というような気持ちに浸らせる効果を持っているのがディズニーの強いところである。
普通、子供の遊び場、憧れの場所と、いい歳した大人のデートスポットは重ならないからである。
ファミリー・キッズと、デート用途を重ねたのがすごいのだ。
遊園地業界が不振な理由
こうやって考えれば、
- 絶叫系頼り
- 子供を喜ばせるIPがない
- デート用途がない
となると、沈むのは当然だろう。
そしてそれが、いわゆる「通常の定番遊園地」である。
そして、調子の悪い遊園地はほとんど、これに当てはまってしまっている。
単に、
- 週末に混雑に行って疲れる
- 待ち時間が苦痛
ということになる。
ファミリー=子供+親
はセットであり、IPはここに刺さる。そして、この層を集客で逃すと、テーマパーク・遊園地は失敗する。
私はそう考える。
実際、成否の分かれ目はこうやって考えることができるのだ。
ましてや、絶叫系に頼ってると、高齢者はまず呼べない。
おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に来てもらうことは無理だろう。
大規模駐車場を用意できないパークは厳しい
家族でテーマパークに向かうとなると、電車で家族4人、6人がぎゅうぎゅうになって移動するのは苦しい。
これは高校生カップル、大学生カップル、社会人カップルならできるが、家族は厳しい。
そこで、家族連れを大量に呼び寄せて、それでもOKな駐車場が必要となる。その規模は当然ながら、凄まじいものとなる。
これが用意できないパークは厳しいだろう。
特に、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に来てもらうとなると尚更である。
(立体駐車場であることを考えても相当な規模)
東京ディズニーリゾートは、臨時駐車場を含めると、収容可能台数約2万台超の世界最大級の駐車場を所有している。
ファミリー層の集客において、駐車場の有無やその規模は重要な要因。「おでかけ施設の駐車場に関する調査」によれば、親の93.2%が施設選びの際に駐車場の有無が影響すると回答。
単純計算で、
パークが満杯に混雑してる状況を想定すると、
それと同規模の駐車場施設も必要になる。
つまり、かなり、土地ビジネスである。
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"make you feel, make you think."
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(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。