【資本主義ハック:finance】<1> productivity

ゲームやってたら攻略法とか裏技がありますよね。

人生にもそんなものがないかな、って思ったことありませんか?

私はガチでそれを研究したことがあります。

 

私の中で、資本主義を攻略するためには4つの概念に明るくなる必要があると考えています。

  1. マーケティング
  2. ファイナンス
  3. マネジメント
  4. テクノロジー

なぜか、と言えば後で詳述しますけど、これら全て「生産」という概念に結びついているものです。

そして、この中でもかなり大きな比重を占めるのが、「ファイナンス」だと思っています。経済に対する知識と、資金調達(お金の集め方)&資金投資(お金の使い方)について明るい人は、間違いなく資本主義攻略がうまくなります。

「資本主義ハック」と銘打って、今回から少しシリーズものをお届け致します。

 

第一弾は、productivity。つまり、生産性について、です。

 

まず、お金は生産の対価で頂くものと考えます。

経済というのは、取引の集積で成り立っています。生産した価値をオファーする者と、その価値を購入する者。その両者が取引を行う。つまり、財の対価にお金を支払う。この取引が積み重なったのが経済です。

ですから、経済の基本は「生産」。「国内総生産」とかって良く言いますよね。「消費と生産」って言ったりしますよね。

特に、この生産の効率を示す「生産性」という概念がとても重要になります。生産性の向上という概念が重要になります。

 

我々は、生産の対価としてお金を受け取ります。

つまり、お金を稼ぎたければ生産を拡大しなければなりません。

売り物の拡大です。

 

しかし、ここで問題が付きまといます。

 

生産というのは、「インプット(資源の投入)→アウトプット(算出)」ですが、インプットにおいて、限界があるものがあります。

代表的なのは、時間や労力といったものです。

というか、基本的に全ての資源は有限です。そして、持たざる者の段階でそれらは貧弱です。だから、アルバイト的な肉体労働で稼ぐのには限界があります。時給1000円だとしたら、1日100時間働けば日給10万です。でも、1日は24時間しかありません。労働基準法を無視して働きまくったり、残業しまくればもらえる給与は増えるかもしれません。しかし、限界があります。

 

ここで、「投資」という概念が出てきます。

生産を拡大・向上させるために投資をすることによって、自らの生産や生産性をより良いものにしていく。すると、当然ですが、稼げるお金も増えていきます。人の庭の芝を刈ってお金を稼ぐのなら、手作業よりも「鎌」という道具に投資した方が良いし、もっと言えば「芝刈り機」に投資した方が良いですね。

(こうやって考えると、キャリアってある程度fixしないと十分に回収できない気もしてきますね)

そのほか、わかりやすい例は、大学進学、資格取得、職業訓練などです。これらは、自分自身の労働力に、「知識・技能面」で価値を付加することです。1日24時間と限りがある中、1時間あたりの労働価値を上げていける。知識労働者になっている。

ただし、ご存知のように、何らかの教育を受けるためには「お金」が要ります。「時間」も要ります。勉強している時間は、じわじわとお金が減ってるようなもの。その時間で稼げたお金も機会損失として換算できるからですね。やはり教育にはお金がかかります。

「生産性が悪い=お金がない」から投資をしなければならないのに、投資をする資金が無い。なぜなら現状の生産力が弱くて、お金稼げてないから。生産で忙しくて時間がないから。勉強したい社会人なんかは時間が無いですよね。

ジレンマです。

 

ここで、人は、

  1. 親にその資金を拠出してもらう
  2. 借金をする
  3. 親元に寄生する

というような選択肢に直面します。つまり、他人資本をファイナンスするわけです。

時間とお金を調達する。

 

資本主義における格差は、この時点からスタートします。

無力な段階から、どこまで這い上がっていけるかは周りの環境が大きいでしょう、間違いなく。

教育環境が整った都心で生まれ育ち、都心に家を構える実家から学校に通い、学費面で親の援助を受け、また場合によっては「留学」だとか「塾」だとか「予備校」だとか、そういった付加的なオプションまで付けてもらえる家庭の子と、そうでない家庭の子はフェアでは無い。

本人の意思ではなく、親の意向で高校生段階から働かされる子もいますからね。自分の金は自分でなんとかしろ、ということで(学校関連も含め)。

有名大学の上流に行くと、ネイティブレベルで英語をペラペラ操れる子たちがいますが、彼ら・彼女らは、小さいころから両親に海外に連れていってもらい、英語スクールに通わせてもらい、あるいは講師をつけてもらっていることがあります。そして、受験には実際、「英語」という科目があります。これはフェアでしょうか?

スポーツの世界などもそうですが、本人の努力や才能ももちろん、親の教育投資、環境整備はモロに影響があります。因果関係とまでは言いませんが、相関関係は存在します。出自の環境の豊かさは、子供のアカデミックなキャリアと明確に関係があります。データで出ています。

野球に対して、サッカーという競技が世界で広まっているのはボール一個でプレイできて、貧乏国の子もプレイできるからです。この世界が資本の原理で回っている以上、経済の視点は切り離せません。

 

 

ですから、持たざる者が一番最初に考えねばならないのは、ファイナンスです。

考えてみてください。あなたが時給800円だとして、これを10倍にして下さいと言われたらどうですか。

何があったらできそうですか。

時間、金、情報、ツール・・・・・・・みたいな感じになりませんか。6歳ぐらいに戻って、16年ぐらいの時間を与えられて、適切な情報とお金を与えられれば、ほぼ確実に時給8000円コースには乗れるのではないでしょうか。

例えば、医者とかなら時給8000円ぐらいは行く人は普通にいるでしょうから、医学部6年の時間と学費、それからそこに受かるまでの勉強のための時間とお金を調達し、労力をかければいいですよね。

イメージそんな感じです。

初期の状態で何も無い人間は、「どうやって投資に割り当てる資源を調達するか」を真剣に考えねばなりません。そしてもっと言うと、どこに投資をするのかということを慎重に選択せねばなりません。掘り下げれば、人生のどこかで投資をする覚悟を決め、「1点集中」しなければなりません。もちろん、お金が全く無いという人は労働で代替できます。労力や時間の投資も、「投資」です。

私は受験のことは詳しくありませんが、受験アスリートの世界と言われる「東大理三」の世界では、地方の公立から進学する人間が出ると話題になるとドラゴン桜の三田先生が言ってました。それぐらい、環境の整った都会の私立から輩出されるわけですね。勉強アスリートですからね。ある意味、これがお勉強レースの現実です。つまり、教育にとことん投資してくる人たちがいるわけです。普通の高校生より遊びを犠牲にしているかもしれませんね。

不動産の世界に行くにせよ、株にせよ、お勉強にせよ、そしてyoutuberですら、「莫大な資本」「莫大な投資力」「強力なコミット」があるライバルたちの存在を意識する必要がある。

 

我々が稼ぐ金額というのは、生産の対価です。生産への貢献の対価です。

 

もう少し生産について考えてみましょう。

人がなぜ会社組織を作り、事業を営むのかというと、会社組織に

  1. ヒト
  2. モノ
  3. カネ
  4. 情報

といった資源を集積・集中することによって、効果的かつ効率的な生産ができるからでしょう。人が組織を営む理由、チームを組む理由は大体の場合、「そうした方が利益があるから」です。大昔、マンモスを狩っていた時代からそうだと思います。

サラリーマン社会において、出世した方が給料が上がることは周知の通りですが、上の人が稼げるのは「優秀だから」ではありません。マネジメント層だからです。つまり、人を使って仕事をしているから、です。自分一人ではなくて、組織を動かす仕事をしているから、です。自分で動くより、人を動かす立場の人の方が生産性が高いのは当然。レバレッジが効きます。組織集団全体のパフォーマンスを左右するわけですから、責任も重い。

一個人のキャリアとして、大企業は危険だとか、大企業から弾かれた時に転職先が無いだとか色々言われますが、サラリーマンの醍醐味は大企業における上流に上り詰めることであることは昔も今も変わっていません。なぜなら、それが組織の利を一番、有効に使え、自分もその恩恵を受けられるパターンだからです。

 

実際、これを証明するように、組織規模が大きいところほど、給与は高い傾向にあります。給与は企業規模に正比例する傾向があります。

大企業は、優秀な人が集まっているから大きく稼ぐんだと思いがちですが、実は大企業も中小も一人当たりの労働生産性は大して変わりません(googleなんかは、社内調査の結果、社員一人一人のパフォーマンスに学歴は一切関係ないと結論づけているぐらいです)。差がついているのは、社員一人当たりが使える会社資源の量です。大企業ならではの、リソースの大きさです。そして社員の量です。その膨大な社員を抱えられるほどの事業規模のデカさです。扱っている社会的課題の大きさです。

なので、サラリーマン個人としての醍醐味は、大組織に入って上に上り詰めることになります。スケール感あるステージで最先端の技術に触れながら暴れられることです。たくさんの人を動かす位置に移動して行くこと。実際、大企業になると、外部からの融資・投資も集まってますから、その意味で人のみならず扱う金額もでかいです(株式会社制度というのは、そうやって皆の力を結集することで大きな成果を上げることを目的としています)。零細のお偉いさんより、大企業のちょっとしたリーダー、プレイイングマネージャーの方が扱っているバジェットや裁量権の規模がデカイというのはよくあること。

関係者が多い分、利益も皆で細かく分配するわけですが、それでもやはり、大企業の方が中小企業より給与は良いです。

もちろん、大企業で出世は厳しいから、中小企業で出世を目指す・・・・というのも大いにアリです。

 

私が話をしたいのは、あくまで「生産性」のお話です。

どうやったらお金を生み出せるのか?という原理的な部分をお話ししています。

今はマネジメントの視点から、でした。

 

この「生産性」というのは、国ベースで見ても、個人ベースで見てもなかなか簡単に上がるものではありません。じっくり時間をかけて習得した知識・技能などが成せる技であったり、新たなテクノロジーが実現するものだったりするからです。

とはいえ、人々が得られるお金が、自身の生産性の枠に閉じこもっている限りでは、いつまで経っても大きな飛躍は見込めませんし、生産性の上昇は遅いままです。何より経済が回りません。初期の生産性はしょぼくて、稼げるお金が小さいですから。

特に、これから・・・・という人たちは、生産性というよりもそもそも、生産力がほぼ皆無に等しいわけです。生産力が皆無に等しいということは、得られるお金が皆無に等しいというわけですから、将来に向けた投資もできない。何よりこういう人たちは支出しません。消費が起こらない。すると、経済はどんどん停滞していきます。

世の中は、若い世代のお金を吸収して年寄りに配分するという仕組みがありますから、若い世代(これから生産力が向上していく世代)が元気がないと、年寄りも危ないと感じるので、保身のために支出が止まります。悪循環です。

ここで、金持ちたちから徴収をして、分配をするということを思いついたとしましょう。でも、これをやりすぎると資本主義の否定になってしまいます。向上心ある人たちの意欲を削いでしまうことになります。みんなが切磋琢磨しなくなるということは、全体の競争力を奪ってしまいます。すると、今度は国全体が沈没していって、「みんなアンハッピー」になります。対外的に弱くなるからです。格差をつけて、競争を煽り、向上意欲がある者が報われるような形にしないと、人間はうまく動かない。集団的に沈没してしまう。それは、過去、歴史が証明してしまいました。自国だけ、のほほーんとやっていても、他国にやれてしまう。侵略的に食われてしまう。

ただ、日本は、高い勤労モラールを共有していて、同一民族の国家なのであまり露骨に格差をつけたりしすぎなくても、今までうまく回っていたのでしょう。

逆に言えば、一億総中流の概念が消えて、「日本人」が「日本人」としての暗黙の共通理解や共有感覚を失っていき、常識として刷り込まれた「労働の美徳」とか、「学校教育で教え込まれること」とかを忘れていき、「国全体が豊かになり、みんんがイケイケドンドンでハッピーになっていく雰囲気の共有」をする場面もなくなっていけば、空中分解が始まると思います。国内でも、露骨な二極化が加速していくと思います。

 

さて。経済が停滞・・・・となると、ここで、「金融」の出番がやってきます。金融の役割が大きくなってきます。世の事業者に借金を促したり借金をさせたり、世の中の人がクレジットカードや自動車ローン、住宅ローン、分割払いを活用するようになったり、中高年がどんどん株式市場にお金を落とすようになったり・・・・すると、滞っていた血液が動き出します。金融の役割はお金を動かすことです。そして、お金を融通することです。

世の中に、金融のメカニズムがあることで、人は「自分の生産力以上」の資源を扱えるようになります。将来のために、今、グッと投資をして、飛躍してから返済ができるのです。奨学金とか、年金の若年者納付猶予特例とか、生活保護とかも、「将来の飛躍に繋げてくださいね!!」と、融通してもらっていると見ることができるのでは無いでしょうか。

だから、学生なんかは、奨学金を借りて、年金の支払いを猶予してもらって、appleが付帯している金融サービスで低金利の分割払いでmacbook買って、学生ローン的なものでadobeソフト買って、若いうちにシコシコ勉強するなんてのはすごく、ファイナンス力を活かした活動だと言えるでしょう。

こういう人たちがたくさんいるとどうなるでしょうか。

俯瞰で見れば経済が動いてるということ。何より、生産性の低い人間は、「ファイナンス(=他人資本)」の力で、将来の生産性向上を目論むことができます。実際、将来の生産力・生産性が上がれば、将来的にさらなる支出ができるようになったり、さらなる投資ができます。消費も拡大するでしょう。こういう人が世の中に増えれば、金回りはどんどん良くなっていくわけです。

 

どうやって資金調達するか。いかにして、自分の生産力以上のお金を動かすか。

そしてそれを何に使うのか。

これは、とても大事な力です。

 

日本政策金融公庫から低金利で借り入れを起こすことができるって知っていますか?各種自治体(県庁、市)の創業融資制度を知っていますか?信用保証協会付の借り入れ制度について知っていますか?自動車やパソコンの購入は付帯する金融サービスにより低金利で分割払いできるのでお得だって知っていますか?クレジットカードを持っていますか?

事業をする際、どんな広告の出し方ができるとか知っていますか?オフラインで店舗を構えるのなら、「どの辺りは家賃が大体●●」とか知っていますか?将来性がある職種、無い職種を知っていますか?何が無駄で、何にはお金を使うべきだというメリハリを持っていますか?

本質的に、事業家・経営者とは、「資源を司る者」です。雑な言い方をすれば、「お金の使い方が上手い人」です。

簡潔に言えば、

  1. 取捨選択
  2. 選択と集中
  3. 優先順位
  4. レバレッジ

です。

借金と聞いて、反射的に「うっ」と抵抗感を覚えていてはダメです。借金それそのものはニュートラルなもの。また、その借金の金利以上のリターンが見込める場合、借金した金額以上の大きなものを将来にわたって得られると思った場合には、むしろ借金は、大きな「加速器」となります。

事業家の中でも、借金はすべきか否かで見解が分かれますが、答えは「どっちも正解で、どっちも間違い」なのです。ただ、第一発目から大きな借金を作ると、やはり事業経験やノウハウが無いですから、失敗しやすい、取り返しがつかなくなる・・・という意味では、最初はミニマムに商売経験を積んだ方が良いのは一般論として言えるのでは無いでしょうか。投機もデモトレードからやれ、って言われますしね。

自己資本100万円で15%のリターンが得られるとした場合、自己資本だけでは15万円のリターンです。しかし、ここに500万円の借金(金利8%)を積み上げた場合、自己資本プラス借金で、600万円、これに×15%=90万円になります。借金500万円分の金利40万円を差し引くと、残りは50万円です。

借金しなかった場合のリターンは15万円。借金した場合のリターンは50万円。

3倍以上の差が出てくる。

これが、いわゆる財務レバレッジというモノで、経営概念の基本であり、ソフトバンクみたいな成功しているにも関わらず「大借金企業」と呼ばれているところは、この原理で急速に利益を膨らませたり新しい領域に先行して飛び込むのがめちゃめちゃウマイわけです(孫社長は、海外では起業家というよりも投資家というイメージで見られているそうですね)。

 

よく、「お金は使い方が大事なんだよ」とか、「借金しろ」みたいなことを言っている成功者がいますよね。それはこういうカラクリです。極端な話、資金調達力を磨いて、資金投資力を磨いて、上手に利益を叩き出せるようになったら、今後一生お金に困ることはありません。

私は、この精度と、知の水平線を広げて行くことで自らの「保険」としたい、という思いがあります。

仮に、万が一借金を抱えて失敗することになったとしても、究極的にはどうなるのか、ということを知っていたら恐れるものが無くなります。また、クレカで買ったものを売却して換金して株やるとか、投機の類で借金作るとかいうバカな真似はしなくなります。今の話を本質的に理解していれば、家賃保証の不動産投資案件にホイホイとやられることもなくなるはずです。

世の中の経営者が、失敗して沈没しても、また再起してくる理由はこーゆーところにあります。西園寺さんが、「もう一生お金に困らないだろうなぁ〜」とか余裕こいていられるのも、根本的な部分はここにあります。すっからかんになって、手元に何もなくなったら、資源を調達し、それを上手に使ってまた復活すれば良いことです。あるいは、多少時間はかかるかもしれないが自分の労働力(タダ)でアレコレすれば良い話です。他人のビジネスに、自分の能力を買ってもらえば良い話です。とにかく、いくらでも道は見つかります。

実は、世の中にはお金を引っ張ってこれるルートが色々あるし、お金の使い道も色々ある・・・・・・ということを知っていたら、世界は広がります。もし、お金を他人から調達するのが嫌だったら、自己資本でやれば良いし、慎重に慎重を期すのなら、小資本とかスタートすれば良い。貯金してから始めれば良い。全くお金をかけずに、労働力だけで代替しても良い。とにかく、「お金に困らない・・・・」というのは、そういう世界だということです。

 

基本の原理を理解してください。

こういう発想は、労働者として時給を上げていく、年収を上げていく際にも使えます。自分の生産力、生産性といった部分を「自分一人で」磨いていくのは難しくて、時間と金がかかるものです。だからこそ、「自分以外」のエネルギーを上手に取り込めるか。利用できるかという部分ですね。

 

また、今の話を踏まえた上で、マクロ経済を読み解くセンスも大事です。世の中の経済は、キャッシュとクレジットを合算したマネーによって動かされています。キャッシュよりも、クレジットによる消費の方が圧倒的に多いです。今の経済は、借金経済です。借金で回っています。

産業革命〜とか、情報革命〜とか、ものすごくたまに起こる大きなパラダイムシフトであったり、スマホとか、人工知能とか、革新的な技術の誕生によって経済の基礎構造、つまり「生産性」の部分が変わることがあります。新しい科学的な発見とか。世の中の効率がグッと変わる時ですね。

でも、そういった場合を除けば、基本的に今の世の中は「金融」で動かされています。金融がドライブになっている部分はすごく大きい。金融が大きな動力源になっている。血の巡りで例えるならば、純粋に心臓の強度や活動量が増しているとか体質改善しているというよりは、人工透析の力に頼っているところが大きい感じでしょうか。金融経済です。

だからこそ、今の経済は不安定だし、定期的にクラッシュが起こります。金融危機が起こります。サブプライムローンって覚えていますか。あれは読み書き出来ない層に住宅を売って、その債権を金融商品化して流通させるという金融マジックであり、一時的には購入者も不動産業界も潤ったかもしれませんでしたが、後々クラッシュしましたね。ただし、金融自体は否定すべきものではありません。これがなくなると、新しい何かが生まれないし、本当にお金が動かない・回らない状態になるし、とにかくまぁ、あちこちで不都合が起こります。税金も集められません、国は動いたお金から税を徴収出来ます。税金も、見方を変えればある種の金融です。国は、集めた税金を使いますが、その税金には再分配のメカニズムがあったり、どこかの誰かに仕事を作ったり、行政主導で何か景気刺激策を行ったり出来ます。何より、大量の公務員たちや公的な事業に従事する人たちも、仕事が終わればまた、経済の中の消費主体であり、民間とは違った文脈に置かれて生活しているからこその違った消費パターンが経済に多様な動きをもたらしているのは事実です。お金が動いて富の移転が起これば、消費もされやすくなります。どこかで手数料の売上が上がるかもしれない。とはいえ、こういった金融の複雑な流れが、今の社会を不安定にしていることも間違い無いでしょう。

不動産や車などのように、コスト構造上、どうやっても高くなってしまうものを販売しようと思った際に、それをより多くの人に行き届けるためには金融サービスの仕組みが必要になります。最近だと、スマートフォンの例がそうですね。我々の手元に、あれだけの高性能デバイスが広く普及されたのは、金融の力でもあります。つまり、借金の力です。多くの人が、スマホを分割払いで手に入れています。人々が借金をすることで、高性能なデバイスを手に入れることができ、そこから新たな文化が生まれ、新たな消費構造が生まれる。社会が前に進んでいく。経済が前に進む。皆がスマホを持てば?アプリの会社が生まれ、スマホゲームの会社が生まれ、スマホの付属品が売れ、関連する産業に雇用が生まれます。すごいですね。大企業がプリペイドサービスを始めたがったり、クレカを発行し始めたり、銀行や証券業、貸金などに手を出すのにはわけがあります。

また、注目に値すべきは、中央銀行。中央銀行は利子の動きを制御したり、紙幣の供給量をコントロールすることができますよね。紙幣の供給量が増えれば、当然ですがインフレが起こっていきます。インフレが進めば、持っているよりは使った方が良いわけですから消費・投資が加速されます。もともと世の中はクレジットによるマネーが出回っているのに、そこに紙幣増刷がプラスされるわけですから。日本円の価値が下がるわけですから対外的な購買力は落ちます。海外旅行ではちと不利ですし、輸入品は高くなります。輸出産業は、為替レートの関係で少し勢いがつくのかもしれません(これについては関係ないと言う人もいるのですが。私もそう思いますが。)円の価値が安いので、日本に旅行に来る外国人は有利ですから、日本に続々やってきて、いろんなものが売れていきます。お金が落ちます。逆に言えば日本の生産物が安価で外に流れ出ていくわけですが、そうやって動いたお金によって経済が刺激されれば、お金周りが良くなる。市中にマネーが溢れるわけですから資産価格も上がります。日本円も変われるし、上がる株価に乗るために円高傾向になるかもしれません。物価が上がります。インフレ時には、借りる側も有利ですので、借りたいという意欲を後押しすることにもなります。もちろん、これらは本質的な経済成長には繋がりません。

 

長々と書いてきましたが、世の中のお金の流れを知りましょう。

視点を高く・広くしてみると、違った景色が見えてきます。特に、自分の手持ちのお金とか、お金の増減とか、そういう狭いところにばかり囚われないようになります。

金は天下の回りものだという感覚を習得すること。

そして、その流れを理解した上で、自分の方に流れを引き寄せることができたり、流れを作れたり、流れに乗れるようになることです。なんでマクロ経済の話までしたのかというと、マクロ経済の動きは我々が日々、日常の生活の中で感じるレベルのことにまで影響しています。

また、その時々の大きな流れというもので、世の中の購買が左右されるのです。マネーが動く。これを知っていると、目の付け所が良くなってくるかもしれません。

 

手元にお金があるとか無いとか、借金が怖いとか怖く無いとか、そういう次元ではなくてもう少し視点を高くする。

すると、お金について新しい世界が見えてきます。

マーケティングやっていると、当然のことながらマーケットを観察します。その観察対象には、為替、金利、景気なども当然のことながら含まれます。

うまく表現できないのですが、「ジャブジャブな時」と「そうじゃ無い時」ってあるんです。それによってもまた、やることは変わってきます。不景気時にはこのビジネスがウケる!!とか、好景気時にはこのビジネスがウケる!!みたいなものはあるのです。

マクロはシカトできません。

 

街頭インタビューで、「アベノミクスで景気は良くなったか?」みたいな質問がされることがありますが、そんなこと云々より、当たり前なんですが、

「生産、所得、支出」

のつながりを見ていかないといけないです。これらは、同じものを違う角度から見ようとしただけですからね。

支出増えてますかね?どうですか?

・・・・・・。

 

作った・売ったものが売れたか、実際に世の中の人が金を使ったのか(相応する支出があったのか)、という視点で見ていかないといけません。

同じものをどの角度で見るか、でしかありません。

 

金融緩和とか財政出動では限界がありますよ。

もう、日本の産業はどんどん海外に奪われていっているのですから。良い生産しているところが海外に沢山あります。

 

人を雇う立場になればわかりますが、「正社員」の基本給を上げるのって並大抵の事じゃないですね。縛りが大きいですから(役員報酬ですら縛りが大きいですね)、楽観的な未来を確度高い形で見越せないと経営者は、労働者給与をベースアップさせられない。上げるとしても、ボーナス給的・成果連動報酬的なものを付加する形になるでしょうし、でも、そもそも生産性が低いのだからそういった生産性を問うようなやり方で、恩恵を受ける人はあんまりいないわけであって(そもそも日本的なクソな労働慣習・文化、老害とかに挟まれて生きていたら成果に走りたくてもあちこちで足引っ張られたり、和を尊べとかわけわからんこと言われるわけでしょ。うんこみたいな飲み会慣習あるの中でどうやって生産性とか上げられるのっていう。)、あとは給与条件を柔軟にできる非正規雇用の時給とかだったら上げられるかな?という感じ。

そもそもコストの王様はコミュニケーションコストって決まっているのだから、日本人の生産性を妨げているコミュニケーションコストを抜本的に改善したいのなら、日本文化・慣習を破壊して、過去の全否定をし、古い世代と新しい世代を隔離して、公用語に英語を導入し従来のやり方を破壊するぐらいじゃないといけない。

若者がLINE使って如何の斯うのとか、メモをスマホの撮影で撮影するなとか、そーゆーこと言ってる年寄りがわんさか沸いている時点で無理だろ、生産性とか。

そもそも、もう言語的にディスアドバンテージです。英語だったら簡単に済むところをややこしい日本語でやるから。「you」がyouの1パターンで済まない。同じ意味の表現何パターンあるの。何をやるにしても、「残暑なんたらかんたら・・・」とか「●●様につきましてはますますご健勝のことと」とか、「お引き立て賜り」とか、尊敬語と謙譲語の使い分けとかやばい(日本に働きに来た外国人、頭パンクしそうになってるからねそれで)。

アホみたいに名刺コレクションして、お歳暮送って。いらんいらん。

 

しかも今はIT、ロボットなどによって効率化されていく時代、アウトソーシング化も進んでいますし、これからは人工知能など、人間の仕事を奪う・下落圧力をかけるネタでてんこ盛りです。

給与なんてそうそう上がらないでしょう。

 

結局、着眼すべきは、生産。

生産性なんです。

アウトプットを大きくするのか、インプットを改善するのか、インプット対アウトプットを調整するのか。

実質経済とはそこです。

そこがコアであり、そこに焦点を当てないといけない。

 

どうせ給与上げられないんだったら、サラリーマンの労働時間を今の半分にして、彼らが副業でも何でもできる時間作るとかの方が、よっぽど経済に貢献するでしょうね。生産性、ってインプット対アウトプットの概念だから、アウトプット上げられないのだったらインプット減らしゃいいんですよ。そしたら他にエネルギー使えるでしょう。

今の日本で、働かせれば働かせるほど社会的に「お得な」生産性の高い人間なんて、ごく一部です。その他大勢はもうむしろ、労働時間をさっさと削って働かせないようにした方が、経済に与えるインパクトはでかいはず。

なぜ1日8時間週5日もフィックスする必要があるのか。

今後、生産性の高い人だけパーンと年収跳ねて、その他大勢は薄給になる代わりに労働時間短くなって、あとは空いた時間でなんかやってね、みたいになり、中間層没落というか消失するんじゃないですか。

 

給与上げろじゃなくて、働かせないようにすれば良いんですよ。みんな働かせすぎですよ。「働かない」ことを真剣に考えないといけない。

 

暇ができたら、労働生産性を上げるための時間投資とか、副業スタート・起業スタートとか進むでしょう。

西園寺がこの一連のブログで話をしているようなことって、日本経済の救世主だと思いますけどね!?

「就活無駄、気持ち悪い」

「会社無駄、気持ち悪い」

「意味わからないことに意味わからない時間使ってしょぼい給料!!」

って思ったことある貴方。それ正しいですから!!

 

そもそも世の中の仕事って大半は、無駄だから!いらんから!

世の中にある商品・サービス、無駄が多すぎでしょ。みんな働きすぎでしょ。バカみたいに洋服作って、バカみたいに深夜営業して、バカみたいに顧客対応して、いらんだろ!って感じ。

会社経由で人々の手取りを増やすなんて、無理っぽい。

 

わかりますか、このダブついたマネーと、アベノミクスに反応した外国人投資家、それからアベノミクス相場でウハウハしたトレーダーたちだけが喜ぶ構図。まぁ、サラリーマンの中に株をやっている人間が沢山いることも見越して、とりあえず株価上げておいて、それに乗っかった人間たちがみんな、なんとなくウハウハになって、「アベノミクスってすごくね?」みたいな気持ちが上向くだけでも(株買ってるサラリーマン層にそういう恩恵が浸透するだけでも)、経済効果はあるみたいなことなのかもしれません。景気は文字どおり、「気」です。

そういう感じで、なんとなーーーーく、ふわっとしたところで誤魔化されている感はある。

ただまぁ、構造的な変化が起こったとかそういうことではないですね、全く。日本経済が成長したわけでもないし。

 

アベノミクスの成果として就業者が増えたとされていますが、延べ就業時間数は増えていないらしいですし、賃金も物価上昇を加味すると実質的には大して変わってないので、単純な話、昔働いていなかった層が市場に引き出されたことになります。つまり、主婦と年寄りが市場に引きずり出されたわけです。

これもまた、健康不安とか育児不安とか煽ってるわけでしょ。

 

だいぶ話が逸れました。

働き方改革とか、生産性向上とかもう、ずっと一人で先行してやってますから。

未来に生きてますから。

 

経済合理的に生きたいのなら、10手遅い政治家と、任期中に問題を起こさないことで頭がいっぱいな社畜ファイナルフォーム経営者に合わせてないで、さっさと自分で事を起こす事ですねぇ。

 

 

 

PS

本題に戻りますが、借金してきたお金を、何にどう使って、そこからどうやって収益があげられるのかというのを具体的に理解すること、それを実感値として持っていること、勇気を持っていること、そうすれば資本主義社会の覇者になれます。

過度にお金や人生を怖がってない人たちは、私が話をしたようなことについて、手足を突っ込んだ経験があるのです。

また、

  1. 全力投球する事
  2. どこに全力投球するかを考える事

の2つが、生産性向上のためには大切です。

そして、繰り返しになりますが、自分の生産力と生産性を上げるための投資がいります。


===

西園寺貴文(憧れはゴルゴ13)#+6σの男

   




"make you feel, make you think."

 

SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)

新たなるハイクラスエリート層はここから生まれる
         




Lose Yourself , Change Yourself.
(変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受け入れられる冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、見分ける知恵を与えたまえ。)
 
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。