転職サイトを見ても「やりたい仕事」が見つからない理由。職種名ではなく「固有名詞」で仕事を探せ
30代くらいになって、
「このまま今の仕事を続けるのも違う気がする」
と思う。
そこで転職サイトを開く。
営業。
マーケティング。
経理。
人事。
IT。
コンサルタント。
事業企画。
知っている職種が大量に並んでいる。
いろいろ見てみる。
しかし、
どれもそんなにやりたくない。
そして、
「自分は何がしたいのかわからない」
となる。
ここで普通は、
自己分析しましょう。
強みを書き出しましょう。
価値観を整理しましょう。
キャリアの棚卸しをしましょう。
となります。
もちろん、それも必要でしょう。
しかし、その前に私は一つ疑った方がいいと思っています。
あなたは、そもそも仕事を何種類知っているのでしょうか。
転職サイトを見ると、むしろ仕事が少なく見える
会社の中にはものすごい数の仕事があります。
しかし、転職サイトへ行くと、それらはかなり粗い名前に圧縮されます。
「経理」。
「マーケティング」。
「IT」。
「購買」。
「物流」。
「経営企画」。
これでは、仕事の中身がほとんど見えません。
例えば、
「経理」
という文字だけを見て、
経理をやりたいか?
と聞かれても困ります。
日々の伝票処理をする仕事なのか。
管理会計なのか。
税務なのか。
連結決算なのか。
FP&Aなのか。
海外子会社管理なのか。
全然違います。
「IT」ならさらにひどい。
ヘルプデスク。
ネットワーク。
クラウド。
セキュリティ。
Identity Management。
MDM。
ERP。
データ基盤。
ITアーキテクチャ。
全部まとめて、
IT。
これでは、
「ITに興味がありますか?」
という質問自体がかなり雑です。
仕事を探すときは「職種名」を一度捨てた方がいい
私なら、転職先を探すとき、
職種名だけでは調べません。
代わりに、
その仕事をしている人しか知らない固有名詞
を探します。
例えば、
DivaSystem。
STRAVIS。
SAP Ariba。
Coupa。
Anaplan。
Pigment。
Workday Adaptive Planning。
Microsoft Entra ID。
Intune。
Jamf Pro。
Okta。
NACCS。
こういう言葉です。
知らない人からすると、
何のことかわからない。
しかし、そこが重要です。
何のことかわからない言葉の向こう側に、まだ知らない仕事があるからです。
固有名詞から逆引きすると、会社の仕事が見えてくる
例えば、
「DivaSystem」
を知ったとします。
調べる。
すると、
連結決算。
連結パッケージ。
内部取引照合。
債権債務消去。
未実現利益消去。
海外子会社。
会計基準。
という言葉が出てくる。
ここで初めて、
「経理」の中に、
こんな仕事があるのか
とわかります。
次に、
「SAP Ariba」
を調べる。
すると、
購買。
Procurement。
Supplier Management。
Purchase Order。
PunchOut。
3-way match。
Spend Analysis。
という世界が出てくる。
「購買部って、値切っているだけじゃないんだ」
となる。
さらに、
「Microsoft Entra ID」
を調べる。
Identity。
SSO。
MFA。
Provisioning。
Conditional Access。
Intune。
MDM。
という世界が出てくる。
ここで、
「社員が会社のPCを使えるようにするだけでも、こんな仕事があるのか」
とわかる。
固有名詞一つから、職業世界が一本ずつ開いていきます。
「求人票→仕事」ではなく、「仕事→求人票」の順番にする
普通の転職活動は、
求人票を見る
↓
知らない会社を見る
↓
仕事内容を読む
↓
興味があるか考える
という順番です。
私は逆の方がいいと思っています。
知らない業務を知る
↓
その業務で使うシステム・専門用語を知る
↓
誰がその仕事をしているか調べる
↓
どんな会社にその仕事があるか知る
↓
最後に求人を見る
この順番です。
つまり、
求人を見て仕事を知るのではなく、仕事を知ってから求人を探す。
これだけで転職サイトの見え方がかなり変わります。
例えば、
「経営企画」
だけで検索していた人が、
Anaplan。
FP&A。
EPM。
予算管理。
Forecasting。
Business Planning。
といった言葉を覚える。
すると突然、
今まで検索に引っかからなかった求人まで読めるようになります。
検索語彙が増えたからです。
キャリア格差の一部は「検索語彙の格差」である
これはかなり重要だと思っています。
人間は普通、
知っている言葉でしか検索できません。
営業しか知らなければ、
「営業 転職」
と検索する。
マーケティングしか知らなければ、
「マーケティング 求人」
と検索する。
経理しか知らなければ、
「経理 転職」
と検索する。
そして検索結果から、
「世の中にはこのくらいしか仕事がない」
と思ってしまいます。
しかし実際には、
自分の検索語彙が少ないだけです。
例えば、
Treasury。
FP&A。
Revenue Management。
Pricing。
Trade Marketing。
Category Management。
Procurement。
Demand Planning。
Supply Planning。
Internal Control。
Identity Management。
Sales Operations。
Marketing Operations。
こういう言葉を知らなければ、
それらを検索することすらできません。
つまり、
仕事の選択肢は、頭の中に持っている職業語彙によって制限されています。
これは結構怖い話です。
存在しているのに、
自分の世界には存在していない仕事が大量にある。
「職業一覧」を見るだけでもまだ粗い
では、
「世の中の職業一覧を全部見ればいい」
のか。
私はそれでもまだ足りないと思っています。
なぜなら、
職業分類そのものが粗いからです。
例えば、
マーケター
という職業を一つ覚えても、
まだ世界は開きません。
その中には、
Brand Management。
CRM。
Marketing Research。
Pricing。
Trade Marketing。
Media Planning。
Performance Marketing。
Marketing Analytics。
などがあります。
さらにMarketing Researchの中に入れば、
SRI+。
SCI。
KSP。
ID-POS。
Panel Data。
Purchase Funnel。
などが出てくる。
つまり仕事には、
階層
があります。
営業。
では粗い。
法人営業。
でもまだ粗い。
SaaS法人営業。
Enterprise Sales。
Account Executive。
Sales Development。
Customer Success。
Sales Operations。
ここまで細かくして初めて、
実際の仕事の違いが見えてきます。
専門用語は「暗記するもの」ではなく「入口」である
このサイトで最近、
意味不明な専門用語をタイトルに大量に入れているのも、そのためです。
NACCS。
B/L。
D/O。
CY。
CFS。
DivaSystem。
STRAVIS。
SAP Ariba。
Coupa。
Entra ID。
Intune。
Jamf。
こういうものを全部覚えて、
専門家になってください
と言っているわけではありません。
一つ知ればいい。
そこから一つ調べる。
すると、その周辺に10個くらい知らない言葉が出てくる。
そのうち気になるものをまた調べる。
そうすると、
会社の中に存在している仕事の地図が少しずつ出来上がります。
私はこれを、
キャリアのための「社会科見学」
くらいに考えればいいと思っています。
「向いている仕事」を考えるのは、その後でいい
ここでMBTIのような自己分析が生きてきます。
先に、
世の中にはどんな仕事があるのか
を増やす。
その後で、
自分はどれに向いているのか
を考える。
順番が逆なのです。
選択肢が5個しかない状態で、
「あなたに最適なものを選びましょう」
と言われても、
その5個の外に本当の適職があったら意味がありません。
100個知ったうえで10個に絞る。
その方がいい。
したがって、
自己理解だけではなく、
仕事世界の母集団を増やすこと
が必要になります。
具体的には、こうやって仕事を探す
難しいことをする必要はありません。
まず、自分が少しでも興味のある会社や部署を一つ選びます。
例えば、
「メーカーのマーケティング」。
そこから、
「メーカー マーケティング 使用ツール」
「メーカー マーケティング データ」
「マーケティング SRI+」
などと調べる。
知らない単語が出たら、その単語をまた検索する。
例えば、
SRI+
を見つける。
↓
SCIを見つける。
↓
消費者パネルを知る。
↓
購買率、購入頻度、トライアル、リピートという概念を知る。
↓
Category Managementを知る。
↓
Trade Marketingを知る。
↓
営業企画との境界が見えてくる。
一本の言葉から枝が伸びていきます。
ITでも同じ。
経理でも同じ。
物流でも同じ。
金融でも同じ。
人事でも同じです。
そして、
「これ、ちょっと面白そうだな」
と思う枝が出たら、
そこで初めて求人を検索します。
LinkedInや求人サイトの本当の使い方も変わる
普通は、
転職したい
↓
求人サイトを開く
となります。
しかし、
私は求人サイトを、
仕事の答えを教えてくれる場所ではなく、仮説を検証する場所
として使った方がいいと思っています。
例えば、
「Anaplanを使う仕事って何だ?」
という仮説を持って求人を見る。
すると、
FP&A。
経営企画。
Business Planning。
Supply Chain Planning。
コンサルティング。
システム導入。
いろいろ出てくる。
そこで、
「同じツールでもこんなに出口があるのか」
とわかる。
これは、
「おすすめ職種ランキング30選」
を見るのとは情報量がまったく違います。
会社員10年でも、会社員の仕事をほとんど知らない
これは別に恥ずかしいことではありません。
営業10年なら、営業には詳しい。
しかし、
隣の経理部が何をしているのか知らない。
情シスが何をしているのか知らない。
購買部が何をしているのか知らない。
SCMが何をしているのか知らない。
Treasuryが何なのか知らない。
IRと経営企画の違いもよくわからない。
普通です。
会社は分業されています。
むしろ、一つの仕事に長くいるほど、
その仕事については詳しくなりますが、
世界全体を見る必要がなくなる。
その結果、
35歳になって転職を考えたとき、
「営業から営業」
「経理から経理」
「マーケからマーケ」
くらいしか選択肢が思いつかなくなります。
そこで、
「今の仕事以外やりたいことがない」
となる。
でも、
ないのではありません。
知らない可能性がある。
転職の前に「100職種」ではなく「100固有名詞」を集める
だから、キャリアに迷っているなら、
適職診断を100回やるより、
私は、
自分の知らない仕事の固有名詞を100個集める
ことを勧めます。
システム名。
業務名。
指標名。
資格名。
部署名。
データベース名。
業界用語。
何でもいい。
100個集めれば、
その背後にある会社の仕組みが見えてきます。
そして、その中には、
「これなら自分はかなり得意かもしれない」
「こんな仕事なら一度やってみたい」
「この仕事なら今までの経験も使える」
というものが混じる可能性があります。
そのとき初めて、
キャリアの選択肢が増えます。
やりたい仕事は、内側から突然湧いてくるとは限らない
「本当にやりたいことを見つけよう」
と言われると、
人間は自分の心の中を探し始めます。
しかし、
何時間考えても出てこないことがあります。
当然です。
まだ知らないものは、
心の中を探しても出てきません。
料理を一種類しか知らない人に、
「一番好きな料理を心の底から考えてください」
と言っても、
知らない料理は候補に入りません。
仕事も同じです。
だから、
自分探しをやりすぎない。
外を見る。
会社を見る。
業界を見る。
知らない言葉を見る。
専門家が何を使っているのかを見る。
そして、
自分の知らない仕事を先に増やす。
やりたい仕事を見つけるというのは、
自分の中に眠っている答えを掘り当てる作業だけではありません。
世界の中から、
今まで知らなかった選択肢を発見する作業でもあります。
転職サイトを100時間眺めても何も見つからないなら、
いったん求人を閉じてください。
そして、
知らない固有名詞を一つ検索する。
そこから始めた方が、
今まで存在しなかったキャリアが見えてくるかもしれません。
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===
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"make you feel, make you think."
SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。



