東京商工リサーチ(TSR)の評点は何点なら高い?――50点・60点・80点の意味と帝国データバンクとの違い

東京商工リサーチの企業情報を見ると、

「評点 48点」

「評点 60点」

「評点 72点」

などという数字が出てきます。

100点満点なので、

「60点なら普通くらい?」

と思ってしまいそうですが、学校のテストと同じ感覚では読めません。

さらにややこしいのが、帝国データバンクにも100点満点の「評点」が存在することです。

帝国データバンクの60点。

東京商工リサーチの60点。

数字だけ見ると同じですが、評価項目も区分も違います。

では、東京商工リサーチの評点は何点なら高いのでしょうか。

東京商工リサーチの評点は100点満点

東京商工リサーチ、通称TSRは、企業を100点満点で評価しています。

評価項目はかなり明確です。

経営者能力 20点

成長性 25点

安定性 45点

公開性・総合世評 10点

合計100点。

特に目を引くのが「安定性45点」です。

安定性では、業歴、自己資本、決済状況、金融取引、担保余力、取引関係などが見られます。

つまり東京商工リサーチの評点は、

「儲かっている会社か」

だけを測っているわけではありません。

企業として継続的に取引して大丈夫なのか。

経営者はどうなのか。

成長しているのか。

資金面は安定しているのか。

情報公開はどうなのか。

こうした複数の要素を一つの数字へ圧縮しています。

何点なら高いのか

東京商工リサーチは、評点の目安を公式に公開しています。

80~100点 警戒不要

65~79点 無難

50~64点 多少注意

30~49点 一応警戒

29点以下 警戒

という区分です。

これだけでも、かなり見え方が変わります。

例えば、

80点
→かなり強い

70点
→「無難」の領域

60点
→「多少注意」の領域

50点
→「多少注意」の下限

40点
→「一応警戒」

という読み方になります。

では評点60点は高いのか

ここが検索している人の一番知りたいところだと思います。

TSR公式基準では、60点は50~64点の「多少注意」に入ります。

したがって、

「60点だから完全に安全」

とまでは言えません。

一方で、

「60点しかないから危ない会社」

とも言えません。

そもそも企業信用調査の評点は、学校のテストではありません。

実際の取引では、

会社規模

業種

業歴

自己資本

決済状況

取引金額

支払条件

などを組み合わせて判断します。

60点という数字だけを見て取引可否を決めるものではありません。

東京商工リサーチ自身も、評点だけではなく、その内訳や過去からの変化を見ることを重視しています。

65点が一つの境界線

公式区分を見ると、かなり分かりやすい境界が65点です。

64点までは「多少注意」。

65点から「無難」。

つまり、

64点と65点

の間で公式上の区分が一段変わります。

だからTSR評点を見るときには、

50点

65点

80点

あたりが一つの目安になります。

80点以上は「警戒不要」

80点を超えると、東京商工リサーチ公式区分では「警戒不要」です。

かなり高い評価です。

ただし、ここでも、

「80点なら絶対倒産しない」

という意味ではありません。

なぜなら東京商工リサーチには、評点とは別に「リスクスコア」が存在するからです。

評点とリスクスコアは違う

ここはかなり重要です。

評点は、

経営者

成長性

安定性

公開性

などを含めた総合的な企業評価です。

一方、リスクスコアは、

「この会社が今後12カ月以内に倒産する可能性」

へ焦点を絞った指標です。

東京商工リサーチは、評点とリスクスコアを別々に持っています。

リスクスコアは1~100で、

数字が低いほど危険。

数字が高いほど安定。

です。

例えば東京商工リサーチの資料では、

リスクスコア1 倒産確率19.84%

2~4 3.96%

5~10 1.82%

11~20 1.07%

21~49 0.55%

50~75 0.28%

76~89 0.15%

90~95 0.09%

99~100 0.02%

とされています。

かなり直感的です。

評点が、

「企業として総合的にどうなのか」

を見る数字だとすれば、

リスクスコアは、

「近いうちに倒産する危険性はどの程度なのか」

を見る数字です。

実務では評点とリスクスコアを組み合わせる

東京商工リサーチの信用調査報告書、TSR REPORTでは、

評点

リスクスコア

を組み合わせたマトリクスまで用意されています。

非常に優良

優良

普通

やや注意

注意

要警戒

といった形で企業を位置づけます。

つまりプロの与信管理では、

「評点60点だからOK」

というような一次元の判断をしているわけではありません。

帝国データバンクの評点とは何が違うのか

さらに混乱するのが帝国データバンクです。

帝国データバンクにも100点満点の評点があります。

しかし評価構造が違います。

帝国データバンクでは、

業歴

資本構成

規模

損益

資金現況

代表者

企業活力

などを評価して100点満点にしています。

区分は、

A 86~100点

B 66~85点

C 51~65点

D 36~50点

E 35点以下

です。

一方、東京商工リサーチは、

80~100点 警戒不要

65~79点 無難

50~64点 多少注意

30~49点 一応警戒

29点以下 警戒

です。

つまり、

両方100点満点だから同じ物差し

ではありません。

TSR60点とTDB60点は同じではない

ここは特に注意した方がいいです。

東京商工リサーチで60点。

帝国データバンクで60点。

数字は同じです。

しかし、

評価項目

配点

企業データベース

調査方法

区分基準

が違います。

したがって、

「TSR60点=TDB60点」

という換算はできません。

大学入試で、

英語60点

数学60点

だから能力が全く同じ

とは言えないのと似ています。

同じ100点満点でも、測っているものと採点基準が違います。

帝国データバンクでは40点台が多い

この違いを理解するうえで面白いデータがあります。

帝国データバンクが過去に公開したCOSMOS2の分布では、2013年の最頻値は46点でした。

つまり帝国データバンクでは、

40点台

が企業の大きなボリュームゾーンになっていました。

また同社は、51点以上か50点以下かが重要な判断分岐だったとも説明しています。

だから、

帝国データバンク60点

を学校のテストの60点と考えるのも間違いです。

この点については別記事「帝国データバンクの評点は何点なら高い?――40点・50点・60点・70点の企業は何が違うのか」で詳しく整理しています。

企業の評点は「偏差値」より「圧縮された企業情報」に近い

評点を見ていると、

企業版偏差値

のように見えます。

感覚としてはそれでもいいのですが、もっと正確には、

「大量の企業情報を一つの数字へ圧縮した指標」

です。

会社について本来見るべきものは大量にあります。

売上。

利益。

自己資本。

借入。

資金繰り。

代表者。

業歴。

取引銀行。

販売先。

仕入先。

支払状況。

担保。

成長性。

業界環境。

これを毎回全部比較するのは大変です。

だからまず評点へ圧縮する。

そこで異常があれば、中身へ潜る。

評点とは、そのための入口です。

同じ60点でも中身を見る

例えば同じ60点でも、

会社A

経営者能力 高い

成長性 高い

安定性 普通

公開性 高い

という会社と、

会社B

経営者能力 普通

成長性 低い

安定性 非常に高い

公開性 普通

という会社では意味が違います。

合計点だけなら同じ60点でも、

「なぜ60点なのか」

が全く違う。

東京商工リサーチ自身も、同一評点の企業であっても各項目を比較し、用途によって見るポイントを変えることを説明しています。

現在点より「推移」が重要

さらに重要なのが時間です。

例えば、

52 → 55 → 58 → 61

と上がってきた企業。

一方、

72 → 68 → 64 → 60

と落ちてきた企業。

現在はどちらも60点前後です。

しかし与信担当者から見れば、同じ会社には見えません。

TSR REPORTでは評点の履歴を見ることができ、リスクスコアについても過去の推移を確認できます。

企業を見るときは、

「何点か」

だけではなく、

「どちらへ動いているか」

を見る必要があります。

実際の企業取引ではどう使うのか

評点50点だから取引禁止。

60点だから取引可能。

70点だから無制限に掛け売り。

そんな単純な話ではありません。

例えば、

評点45点

でも、

前払い100%

なら売掛金リスクはほとんどありません。

逆に、

評点75点

でも、

数億円の商品を長期間掛け売りするなら、自社にとって巨大な信用供与になります。

だから実際の与信管理は、

企業信用力

取引額

支払サイト

担保

保証

自社の財務余力

を組み合わせます。

では東京商工リサーチの評点はどう読めばいいのか

かなり乱暴にまとめるなら、

30点台
警戒領域。

40点台
一応警戒。

50点台
多少注意。

60点台前半
まだ公式区分では多少注意。

65点以上
無難。

70点台
無難の中でも上側。

80点以上
警戒不要。

です。

ただしこれは、あくまで東京商工リサーチの公式区分を読みやすくしたものです。

最終的な取引判断は、

評点だけでは決まりません。

そして会社員は、自分の会社がこう評価されていることを意外と知らない

普通に会社員をしていると、

自分の会社の商品。

自分の部署。

売上。

人事評価。

くらいしか見ません。

しかし会社と会社が取引するときには、

相手企業の裏側で、

帝国データバンク。

東京商工リサーチ。

評点。

リスクスコア。

登記。

官報。

財務情報。

取引銀行。

代表者。

支払状況。

といった情報を見ながら、

「この会社へいくらまで信用を供与するか」

が判断されています。

同じ会社でも、

社員から見た会社。

顧客から見た会社。

銀行から見た会社。

取引先の審査部門から見た会社。

では、全く別の姿があります。

帝国データバンク、東京商工リサーチ、登記情報提供サービス、官報、gBizINFOなどを企業実務でどう組み合わせるのかについては、「帝国データバンク、TSR、登記情報提供サービス、官報、gBizINFO――新規取引先をどう調べるのか」でさらに詳しく扱っています。

評点を知ることは、企業を見るための答えではありません。

企業社会の裏側へ入るための入口です。

帝国データバンクの評点は何点なら高い?――40点・50点・60点・70点の企業は何が違うのか


===

西園寺貴文(憧れはゴルゴ13)#+6σの男

   




"make you feel, make you think."

 

SGT&BD
(Saionji General Trading & Business Development)

新たなるハイクラスエリート層はここから生まれる
         




Lose Yourself , Change Yourself.
(変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を我らに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受け入れられる冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、見分ける知恵を与えたまえ。)
 
説明しよう!西園寺貴文とは、常識と大衆に反逆する「社会不適合者」である!平日の昼間っからスタバでゴロゴロするかと思えば、そのまま軽いノリでソー◯をお風呂代わりに利用。挙句の果てには気分で空港に向かい、当日券でそのままどこかへ飛んでしまうという自由を履き違えたピーターパンである!「働かざること山の如し」。彼がただのニートと違う点はたった1つだけ!そう。それは「圧倒的な書く力」である。ペンは剣よりも強し。ペンを握った男の「逆転」ヒップホッパー的反逆人生。そして「ここ」は、そんな西園寺貴文の生き方を後続の者たちへと伝承する、極めてアンダーグラウンドな世界である。 U-18、厳禁。低脳、厳禁。情弱、厳禁。